'96/07/25更新
・ "Ready'll take it chace again"「愛に生きる二人」...バリー・マニロウ
・ "Some Day Soon"『ドミノターゲット』"Domino Principle"より...歌い手不明
・ "A Look of Love"『007/カジノロワイヤル』"Casino Royale"より...歌い手不明
・ 映画『Love Letter』オリジナルサウンドトラック...REMEDIOS
・ "We have all the tome in the world" 『女王陛下の007』"On Her Majesty's Secret Service"より...ルイアームストロング
映画『ファールプレイ』のオープニングで流れるのがこの曲です。サンフランシスコの海岸線を、一台のビートルが走っていく。そこから海岸線全体への俯瞰に変わっていき、ゴールデンゲートブリッジまで見えていくこのオープニングが大好きで、初めてこの映画を観たとき、TVでだったのですが、その時は思わず感動して涙してしまいました。
そして、そのシーンと一緒に覚えてしまったのがこの曲。"Ready'll take it chance again" 歌のタイトルとしてでなく、曲のさびのフレーズとして覚えてしまったので、邦題はこんなに恥ずかしい名前の曲だったのか。
バリーマニロウは、この曲と「コパカバーナ」が好きですね。
「いつかまもなく、もう少し経ったら・・・」と言う意味のフレーズで始まるこの曲は、私の中学生時代の大のお気に入りでして、中学卒業の折りにもこんなフレーズを書いたような気もします。
この曲はFMで映画音楽を流す番組があって、その中で流れていた曲で、エアチェックはしたものの、曲の半ばでテープが途切れ、それ以来ずっとFMでかかったのを聞いたことがなかったために、実際にこの『ドミノターゲット』と言う映画を観るまでは、曲の全容を知ることができなかった曲でもあります。(それゆえに余計印象に残ったのかもしれません。)
そして映画を観たとき、この曲はまた映画によって昇華していったのであります。
まあ、それはそれとして、この曲のオープニングのフレーズは本当に好きです。何か予感を感じさせる言葉で、それが気に入っているのです。
この曲がかかるシーンは、映画の中盤、ピーターセラーズが水槽の前を通り、ウルスラアンドレスが羽枕の中身を広げるシーン。
すべてがスローモーションで、それがこの曲をフィットしていて・・・。
たとえば水槽の中の魚達も、辺り一面の羽枕の中の羽も、ゆっくり舞っています。もちろんピーターセラーズもウルスラアンドレスもスローモーション。
そのシーンがですね、とてもきれいなのですよ。
この曲を聴くたびに思い出す。このシーンだけ見ても、「ああ、この映画観てよかった。」と思えるくらいに。(もちろん、この映画はそんなものでは済まないのですが。(笑))
あとは、たしか、この曲はアカデミーの主題歌賞か何かを取っていたような気もします。
例えばファーストシーン。博子に降り積もる雪。
その雪に合わせるかのように、静かに音楽が流れていきます。
そして例えば自転車で滑走するシーン。軽やかな、そして優しい音楽が映像を見守っています。
そう、私にとっては映像を思い出すためのアイテムなのです。
優しく悲しい映画のための、優しい旋律。
私の大のお気に入りです。
"We have all the time in the world."
小説、そして映画『女王陛下の007』のラストシーンで、ボンドがトレーシーに対して言う言葉です。
「時間はいくらでもあるのだから・・・。」
このシリーズ中で、小説でも映画でも好き嫌いのもっともわかれるこの話のエンディングにふさわしく、いつしか画面は暗転し、静かな映画館の中をこの曲が流れ続けます。映画の余韻に浸りながら。
('96/07/25記)
Kaname (E-mail address: CXE04355@niftyserve.or.jp、 kaname_miguchi@goo.jp)