「バトルロワイヤル」という映画がちと昔にあったですが、見てないのだけど内容はなんとなく知ってるです。で、その内容を聞いて「お?面白そうだ」と思いはしましたが「でもなんかちょっと違うな。殺しあうという辺りに情けなさを感じるのかなぁ」とか思っていたのですが、あの映画には原作の小説があるらしく、それがS・キング(いや、R・バックマンだ)の「死のロングウォーク」を元ネタとして書いたモノだそうで、なんかワシ「ナルホド。だから面白そうな話と思ったんだな」と妙に納得したです。キングが書く話の設定の大半に心惹かれるです。流石娯楽小説家。地球人のツボを心得ていらっしゃる。万人が好む設定をキングでしか描けない表現力をもって小説とする。・・・でも、長編になると、大魔王の世界がちとイヤンになる事多しなワシ。本当に我侭な読者だ事。
あるサイトで「死のロングウォーク」の感想とかを語る場があって、そこで知った事実なのですが、中にはキングがパクってると言ってる人もいて、なんだか腹立つやらそんなんいちいちどーでもいいやん?とか思うと言うか。数十人が語ってるのですが、大体の方がその「バトルロワイヤル」云々と比較するような内容の感想が多くて・・・。どーでもいいやん?と思いつつ、そんなにパクったとされる「バトルロワイヤル」って面白いんかなぁ?と多少の興味も出ましたが、でも多分見ないし読まないと思うです。だってやっぱし「殺しあう」って辺りがどーでもいいやって気分にさせるです。「死のロングウォーク」はただ「歩く」だけなので更にどーでもいいじゃんって気分にはなる事はなるですが。何にしろたったそれだけの違い(でも「歩かなくなったら」「殺される」けど)なのに断然面白さも奥深さも違う。と、読み比べていないのに断言するワシ。「残るのは一人」の設定の中で「殺しあう」だけだと人の感情は三つか五つくらいに集中しそうだけど、キングの場合はその十倍の感情がわらわらと出てくるです。再びの断言です。あらゆる思いが「歩く」事によって長時間に渡り続き途切れ絡まり続けるです。敵はいない。歩くだけ。その一歩を生きるだけ。敵はいた。隣を歩く友人。いや、そうじゃないんだなぁ。でも敵なんだよぉ。でも違うんだよぉ。百人の少年を監視する軍隊が敵でもないような。声援して狂喜する群集でもないような。生きる為に歩くだけなのだ。なのに百人の少年はスタートした瞬間から死人だったりするし。英雄であり愚者であるし。何にしろ、思うのは一番最初に切符を切られた(射殺された)少年が一番幸せだなぁ、です。神様か悪魔だかに、百人の内の誰かにならねばならない言われたらワシは絶対彼を選ぶ!か、せめて二番目に切符を切られた人を!
でもまぁ、「バトルロワイヤル」もただパクったとかだけじゃなく、作者さんなりに何かしら新しく作った面も多々あるだろうし(多分キングファンなんだと思うし)。だからこそヒットしたのだろうし。でもなぁ、キング教信者としては、こそばゆいような嬉しい気がしつつも、「死のロングウォーク」を読めよと読んでいない人に言いたい。でもこういうの(どー考えてもキング小説のパクリ)って漫画とか映画でよく見るです。ワシでも気づくです。いや誇大あんど被害妄想が強いワシだからそう思うのかもですが・・・。特に某漫画家さん。現在日本の漫画界のトップ辺りにいるあのお方。ワシも大好きな漫画家さんですが、キング色満載で最近ちとウンザリするです。一つ気づけば二つ三つ、ああコレも元ネタキングじゃん。と(例え違っても)なるです。嫌で悲しいキブンです。その事を知らないファンも哀れだ。いや、幸せなのかな?まぁ漫画と小説じゃ表現方法が異なる部分が多いのであんまし文句はないですが、何となくイヤンなのです。とにもかくにも「バトルロワイヤル」ファンの方は「死のロングウォーク」を読んで下さいませ。って決して薦められる本じゃあないのだけど、むしろ読まん方が人生スッキリ生きれそうなのだけど。
ちなみに「リアル鬼ごっこ(小説?漫画?知らないワシ)」という物語の元ネタになったのが「バトルロワイヤル」で「バトルロワイヤル」の元ネタが散々言うた「死のロングウォーク」でっす。と詳しそうな人が言ってたですが・・・。なんかこうなるとギャラティやマクヴリーズの存在薄れるようでとっても悲しい。大好きなステビンズにベイカーは影すらないのだろうか。「リアル鬼ごっこ」なるものでも歩く死者オルソンは頑張ってるかなぁ?
今アマゾンでチェックしてみたら、どうやら小説のようでした。「生き残るために死の競走路を疾走」との事。まぁ、まんまキングですが、ある一般人の評論の方が「奇抜な発想と言っても小学生みたいな発想」・・・・・・・わはははっ!うんうん。小学生だよなぁ。キングは大学生の時に書いたらしいけど、いやぁ、小学生だよなぁ。でもその評価をしたひと「バトルロワイヤル」を知ってて「死のロングウォーク」を知らないようでした。ふーむ。何にしろ、発想は小学生だろうが地底人だろうがソレをどう描くかが大事だと思うです。
5/19 |