第9回:ぺぺ、J-POPを斬るっ!
98年にリットーから出た「メガヒット黄金の法則」というペラ本を一通りみたのですが、なんだか時代の速さを感じますねぇー。ここの時点で分析されていたヒット楽曲、ちょーど個人的に売れ線のJ−POPがつまらない時期で、Be−ING系だの、小室系だの、例題が全然わからないんですよねぇ。
また、この本で、売れる曲作るにはこう作ってはダメだ、みたいに言れているのが、2005年時点ではそうでもなかったり、なーんていう点も結構あり、時代の流れひとしおです。
実際、このウラで渋谷系、クラブ系、HIPHOP系なんかが成長していて、私はそっちの方にしか目が行ってなかったんで、それが現在はメジャー系にも多少は影響を及ぼしている、ということで、個人的にはメジャー系日本商業音楽いい方向にいってるのかなぁなんて思ったりもします。
しかし相変わらずB"Zバカウレで、アイドルっぽいものは小室転調みたいなのは当たり前になっちゃったし、チャートは殆どタイアップもの(しかもアニメ多し)だったり、もしかすると売れ線はあんましかわってないのかも....
このなかで、3拍子は作らない方がいいってな話もありました。日本人には馴染みがないからヒットしない。「星影のワルツ」「部屋とYシャツと私」くらいか、なーんて書いてあったけど、そうでもない、昔は他にもそこそこあるようなきがします。
「美しき天然」あたりの軍歌調が3拍子歌謡のルーツみたいに書いてありましたが、どうなんでしょうねぇ。
3系が日本人にそんなになじみない気はしないんですよ。戦後生まれの個人的にも。ルーツ(民謡等々)から行っても、育ち(クラシック&欧米ポップス)から行っても。
あと、面白かったのが、(付点8+付点8+8)×2(32クラーベの3の方が2回と同じ譜割)だと認識していたものが2拍3連と認識されていていた点。まあ、カッチリではなくどち
らとも割り切れないかんじかもしれません。
これをサビアタマにもっていくのが良いとされいて、例が「ラブストーリーは突然に」。これはわかりやすい。
色々勉強にはなりましたが、なーんか一昔前の広告代理店向けプレゼンマニュアルみたいで、歌を作ろうというよりも、単に刹那的に売れそうな商品をつくることがミュージシャンですよ、みたいな印象でちょっと悲しくなりました。 (でも、その本の10年弱後である現在はそのとおりでは売れる商品は作れん!ってのがせめてもの救い。サンボマスターなんてこのマニュアルの定石からいったらダメダメですからね)