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cactus
 


- 13 / May / 2005 Oaxaca, Mexico.

13日の金曜日、無難に終えたい日だ。今日は再び標高の高いオアハカを目指す登坂道だ。荷物を詰めているだけで汗が吹き出る暑さの中出発する。

80キロ位だと思っていた次の町まで130キロもあるようだ。ドライヤーのような熱風が吹き付けるので目が痛くてバイザーを開けていられない。ココまで来て一番の暑さだ。検問の警官も仕事なんかしてない。木影でコーラ飲んでやがる。これまで良く見た犬コロも今日は道を歩いていない。途中ガスを補給し山道に入る。小一時間ほど登るとようやく涼しくなってきた。速度は出ないが快適に走る。2速を多用するせいかガソリンの減りが早い。通り過ぎる村にもスタンドは無い。ひょっとしてやばいかもと思いながらも走り続けると峠の山頂につく。一服しながら先を見渡すと町があった。

あそこならガソリンあるだろうと安心してダウンヒルを下る。町に一軒あったGSは潰れていた。やばいぞ!道行く親父にガソリンスタンドはあるかと聞くと、60キロ位先まで行かないと無いらしい。とてもじゃないが60キロもこの山道を走れん。ピンチ!オヤジは「次の村が10キロ先にあるのでそこで聞いてみろ」というような事をいうので行ってみる。やはり村にGSは無いようだ。スゲーヤバイじゃんか!仕方なく、道沿いの農家にガソリンない?と聞いて廻る。3軒目で「どれ位必要だ?」と聞かれる。山道なので3Lと言ってみるとポリタンから漏斗でガソリンを分けてくれた。あり難い!幾ら?と聞くと30ペソだという。GSの倍の値段だが、仕方あるまい。今日はやはり13日の金曜日なのだ。補給できただけでも幸運だ。燃料さえあればこっちのモンよ。

2速でゴリゴリ坂を登ってGSに着く。為念ポリタンに3L程積んでオアハカを目指す。再
び雲が出てきて冷たい雨が降ってきた。くっそ〜。毎日毎日アホみてーに雨ばかり降りやがって!その中合羽来て走ってる俺はもっとアホみてーじゃネーか!

薄暗くなって来た頃ようやくオアハカに着く。YHに行ってみるも、バイクは置けないと断られ、他の宿を探す。何処も高いか、バイクを置けないかなのでもう適当に泊まる。今度は28ドルだ。ちゃんと安宿を下調べしておくか、明るいうちに到着してじっくり時間を掛けてでも安いところを探さないとメキシコも高くつく。コロニアルな中々シックな町だ。宿で一服して飯屋を探すが何処も閉まるのが早い。仕方なくファーストフードのようなところでまたチキンを食う。一緒にビール一本飲んで8ドル。 やっぱ物価高いぞ。
ここでビビっているとアメリカ入ってどうなっちまうんだろう?



- 14 / May / 2005 N/A, Mexico.

走りっぱなしで疲れが出てきたか結構な寝坊をしてしまった。
9時に起きる。メキシコシティまで460キロ。多分今日中には着かないので、適当に行ける所まで走ることにする。

高速道路があるが、高いと聞いていたので、旧道の田舎道を走る。
午前中は天気がいい。土曜のせいか、車の往来も少ない。100キロ程走ったところで給油と飯にする。何を食えば良いのか判らないが適当に食い物をお願いすると米とチキンのトマト煮が出てきた。馬鹿でかいトルティーヤと一緒に食う。旨い。アップダウンを繰り返し町を抜けると何故か高速道路に入ってしまった。仕方なく高速を走るが、ちょっと走って48ペソ徴収される。車と同じとは辛い。暫く走ると再び料金所。今度は23ペソ。こりゃ高いな、空が次第に曇ってきた。

やれやれ、今日も降られるのか。降出す前に合羽を着る。あと120キロ程走ったプエブラという町まで行きたいが、時間は5時近く、薄暗くなってきた。もう少し早起きすれば良かった。雨を我慢し走るが、時折、凄い稲妻が空を走る。雷をこれほど怖いと思ったのは初めてだ。遠いがあちこちにドカンドカン落ちている。「くそ〜、俺様も稲妻のように突っ走ってやる」と一瞬強気に出るも、ピカッと辺りが明るくなり、直後ドガ〜ンと轟音がした時にはホントに縮み上がってしまった。恐怖で何も考えられなくなる。高架橋の下に逃げ込む。

雷雨の中、疾走するほど俺は冒険野郎じゃねー!
辺りはドンドン暗くなるし、気持ち的に追い込まれる。ここでじっとしている訳にもいかねーし、意を決して次のインターまで祈りながら走る。こんなところで落雷に撃たれ、ドリフみてーなアフロヘアーで死んでたまるか!名前も良く判らない町で宿を探す。

ホテルと書かれた看板に従って道を進み、町からやや離れたポツンと一軒だけ建つホテルに行ってみる。真っ暗で廃墟のようだ。呼び鈴を鳴らすと中からデスペラードのナイフ使いのような悪人面のオヤジが出てきた。値段を聞くと160ペソだそうだ。もう、財布には200ペソしかねー。しかもこの悪そうなオヤジ、雷よりもアブねーんじゃねーか?と一瞬考えたが空を這う稲妻に気合負けしてここに泊まる事にする。他に宿泊者はいないようだ。部屋はベット以外の家具が何も無い。一応、ドアをロックし部屋で一服しているとドアのノック音。
「来やがったな!」
超ビビりながらドアを開けるとオヤジが何やらブツブツ喋る。
緊張のあまり「金ならもうねーぞ!」と叫びそうになったが、どうやら毛布は一枚でいいか?と聞きに来たようだ。寒いのでもう一枚と答えるとニコニコしながら毛布を持ってきてくれた。どうやら良い人のようだ。
あー怖かった。


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