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- 12 / May / 2005 Tehuantepec, Mexico.
薄々感づいてはいたものの、気が付かない振りをしていた事実をここへ来て突きつけられた。メキシコはデカイ!かなりデカイ!出発前のスケジュールでは2週間で抜ける予定を立てていた自分の馬鹿さ加減に呆れてしまう。まあ、走るしかないのであまり先の事は考えずに出発する。昨日のルート検討の結果、このまま、190号線で中央山岳地帯を走り、メキシコシティに入る。
ミラー他痛んだ部品交換をしてから海岸線に下り、バハカルフォルニアに渡り、先端でちょっとリゾートダイビングを楽しむという盛り沢山のメニューとする。何となくアラスカまで行くには微妙な時間しか残っていないように思うが、急いで消耗戦のような旅をしても疲れるだけだし、ここまで気合で走ってきたので、まあ今を楽しむことにする。
今日は走れるところまで走ってみる。晴れ上がった青空のした軽快に80キロ程走るとサンクリストバル・デ・ラスカサスという町に入った。観光地として中々有名だが、昨日泊まった町もこじんまりと纏まっていい町だったぞ。
給油をして町を抜けると上り坂で大渋滞している。皆エンジンを止めてしまっている。スルスルと脇を抜け先に進む。ようやく停車できそうな場所があったので一服する。対向してきた車に待っている車が事情を聞くと「バーロ」という単語が聞こえてきた。バーロとはストライキの事である。先に進んでみると道に石を並べ道路を封鎖し何やらビラを配っている。恐らくこの辺りの農村の人達だろう。座り込みをしている。警官が何やら話し合いをしているのを眺めていると俺にもビラを渡してきた。「スペイン語は判らない」と言うと笑いながら石ころを一つ避けて通してくれた。エクアドルのデモに比べれば可愛いもんだ。国境の尊大な小役人を見た時、何となくコレ位の事はあるような予感がしていた。まあ、通れて良かった。
暫く走るとドンヨリとした雲が出てきた。小さな村に入り、雨に備えてジャケットを着る。荷物を積み直した途端にザァーっと降出したので道端の屋台に逃げ込む。タコスを食いながら暫く待っていたがドンドン激しく降ってくる。道路よりも一段下がった所に店を出している屋台に次第に水が流れ込み始め、あれよあれよと言う間に川になってしまった。椅子に足を乗せたまま身動きが取れなくなってしまった。店のおばちゃんはドンブラコと流れていくジュースを追っかけるのに必死だ。コルデーロ号がが水没しそうだ。水深が10センチ近くになってきたので意を決して脱出する。
幸いくるぶしまで水に浸かる事は無かったが、左足だけ濡れる。コスタリカ辺りで気が付いたのだが、左の靴だけ防水が切れているようだ。高い金出して買ったNIKEのACGだが、不良品のようだ。完全防水を謳うゴアテックスのトレッキングシューズが5ヶ月そこそこで浸水してどうすんだ!
こんな靴でトレッキングしたら下手したら死ぬぞ。今度ネット屋に行ったらクレームメールを送ってみよう。一流メーカーのクレーム対応は果してしっかりしているのかな?シティで新調しよう。それまでは我慢だ。
豪雨の中を走り出す。こんな時が一番凹む。好きでやってる旅だし誰も励ましてくれる人がいないので、仕方なく歌を唄って空元気を出す。坂をゴリゴリ登っていくのでドンドン寒くなる。気合で走るのみだ。峠を越えて下りに入ると雨は止んだ。そのままの格好で走っているとまた渋滞である。再びスルスルと対向車線を進むとまた道路封鎖だ。今度はデモ行進をしている。脇の砂利道を静かに走る。今度は皆大分興奮しているようなので「ポルファボール!」とお願いしながら通してもらう。色々ある日だ。大分時間が掛かり、日が落ちてきた。
次の町らしい町まであと120キロ太平洋近くまで一気に下る。気持ちは焦るが慎重にダウンヒルのカーブを抜ける。今度は次第に蒸し暑くなってくる。テパンテペックと読むのか、名前も良く判らない町についた時には完全に日が落ちていた。
安宿が無く、仕方なく20ドルのホテルに泊まる。
異常に蒸す夜、20ドルも払ってACなしは切ない・・・。
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