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- 30 / jun / 2005 Ft. Nelson, Canada.

朝、荷物を纏め歯を磨きながら外を見ると既にパトリックが来ていた。慌てて外に出て挨拶すると「何だ、結局直しちまったのか?」と驚いている。パトリックはリムの歪みをかなり心配してくれたようで、家に帰ってから、バイク屋や友人に色々聞いてくれたようだ。「リムは歪んじまったら交換する以外いい方法はないらしい。下手に叩いて矯正しようもんなら余計にひどくなっちまうんだと。そういうことだから、取り合えずバイク屋行って取り寄せに掛かる日数と費用だけでも聞いておこう。もし、トラブった時でもその方が良いだろ?」
もっともなので出発準備30分程で出発準備を整えるからと言うと、「じゃあ、また後で来るよ」と走り去っていった。

急いで支度をして全てをバイクに積み込み、鍵を返しにフロントに行く。宿のおっちゃんが、「行っちゃうのかい?昨日は遅くまでバイクを修理していたから今日はゆっくりすると思ってたよ。ガッツあるなぁ、頑張れよ!」と励ましてくれる。その上、ブルーベリーベーグルまで袋に入れてくれた。この町の人達は皆本当に優しい。

バイクに戻るとパトリックがバイクを眺めていた。「ノリは毎日バイクに感謝してるかい?こんなに荷物を積んで、300キロ以上も走るんだろ、毎日、無事に走り終えたら、感謝するんだぜ!」と笑う。毎日感謝してるさ、他人が見たら狂人と思われるほどコイツとは話をしている。バイク屋に行くと、4日で取り寄せが出来て50ドルだという。思ったより早くて安い。パトリックの忠告を聞いておいて良かった。店にシャドー1800が置いてあった。次回はこれで走りたいと呟くと、パトリックが「止めとめ、やっぱバイクはハーレーだ!」という。なんでもハーレーは何キロ走っても購入から10年は毎年4%づつ価値が上がり、その後も買取値が下がらないらしい。ホントか?年4%なら良い投資になるじゃないか?
パトリックと0マイル道標で写真を撮って出発する。

100キロ程走ると空がドンヨリと曇ってきた。今日は降られるのは覚悟の上である。降出す前にヒップバックをジャケットの下に入れて「かかって来い!」と走っていると雨が振出した。かなり大粒の雨だ。更に走っていると雨が雹に変わった。飴玉程の大きさの雹がバラバラと落ちてくる。デカイ氷が体中に浴びせられ、エアガンで打たれたように痛い。
「アァー、イ・タ・タ・タ・タ・タ・タ・タ・タァ〜!」
ケンシロウ並に叫びながら走る。幸い雹は10分程で終った。

次第に雲が晴れてくる。
やはり日ごろの行いが良いせいか?ポッカリと台風の目のように一点だけ、俺の頭上だけが晴れている。遂に天も味方に付けたか、順調に走る。ガソリンスタンドを見ると段々と値段が上がってきて、1ドルを超えた。といっても日本に比べたらまだまだ安いが。

今日はフォートネルソンまでの470キロである。一昨日の走りに比べたら、たいした距離ではない。俺も遂に、ライダー憧れの伝説アイテム「アイアンヒップ」を手に入れたか!

暫く走ると、右手に何やら蠢く黒い物体が!近づいてみるとで、出たー!熊だー!
減速しながら様子を見る。こいつがブラックベアーか?意外と小さいが、小熊だとしたら物陰で母熊が様子を窺っているに違いない。ここまで丸腰で来てしまった事を少し悔やむ。写真を撮ろうと思ったが、手袋を外し、ジャケットの下からヒップバックを出して、カメラを取り出す頃にガブッと頭から食われそうなので止める。熊の写真が撮りたかったらそれなりに準備しないとダメそうだ。
どっかで熊撃退の「ベアスプレー」を調達しなければ!
走りながら熊との遭遇に備えてシュミレーションしてみる。
ばったり森の熊さんと出会ってしまった場合

@ 「グワァ!」っと立ち上がった熊に、慌てず騒がず『シュッ』とスプレーを一吹き。

A 強烈なスプレーで仰け反る熊を大外狩りでテークダウン。(仰向けに倒れる熊の背後に朽木等があって、熊の心臓を突いてくれれば、ベストだがシチュエーション的に少し難しいか?)

Bマウントポジションで鼻を砕けるまで殴る。若しくは腕ヒシギで肩と肘を粉砕する。

C後は両手両足をぶった切り、中国人に売りつける。

っと、ほぼ完璧なファイトプランが完成。準備はオッケー!後はイメージトレーニングあるのみ!バッチ来いやー!

まだまだ走れそうな余力を残しつつ、フォートネルソンに8時頃到着する。久しぶりに中華料理屋に行く。味は想像通りだ。なんでこっちの餡かけはジャムみたいに甘いんだろう?まあ、力の付く物が食えたから良いか?


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