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- 28 / jun / 2005 Dawson Creek, Canada.
朝起きると良い天気だ。よーし、やってやるぞ!今日の俺は誰も止められないぞ!
気合を込めて出発する。
午前中に給油を一回挟んで、昨日の目的地プリンス・ジョージに昼に到着する。再びGSでガスを入れ、牛乳とマフィンを食って直ぐに走り出す。
やや微風に背中を押され、80キロで巡航する。道はアップダウンを繰り返し辺りは深い森だ。森のマイナスイオンをコルデーロ一緒にと胸一杯吸い込み、ガンガン走る。ひたすら無心で走る。時折見る道標の距離がドンドンと減っていく。
途中更に2回給油する。ドーソンクリークまで80キロとなった所でポリタンから残りのガソリンを全部入れて一服する。地平線に沈みそうで中々沈まない太陽が南西の方向に浮かんでいる。
この太陽が見える限り、俺は走り続ける事が出来る。
10時頃だろうか、漸く薄暗くなった頃、アラスカンハイウェイの始点、ドーソンクリークに到着する。昨日の悔しさをガソリンに添加して、アルゼンチンで走った最長距離570キロを
遥かに超える、635キロという驚異的な記録を樹立する。ざまあ、見やがれ!俺は負けて泣き寝入る男じゃないぞ!ナメンナよ!走りながら叫ぶ。何だか、自分でも驚く程の興奮状態だ。
誰と勝負しているわけでもない。
何キロ走ろうがそんな事は関係ない。
『勝った、負けた』なんて関係ない世界に独り、俺は居る。
独りで過す時間の多いこの旅では、泣くのも独り、笑うのも独り。話し掛けるのも俺自身。強いて他を探せば、話し掛けるのはギラギラと照りつける太陽だったり、俺を吹き飛ばそうとする風だったり、遥か彼方の地平線だったり。
ココまで走ってきて、確信に近い思いがする。
俺が挑むべき相手は自分自身。
負ける訳にはいかない相手だ!
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