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- 09 / Jan / 2005 Buenos Aires - Azul, Argentina.
6時半に起床。
どんよりとした天気に出発を躊躇するが、モンさんの「良い出発日よりじゃん」の一言でやはり出発することにする。慌てて荷物をカブに括り付け、7時半過ぎに出発。地図と睨めっこを繰り返しながら、50キロ程走ると郊外の街になり、80キロを過ぎた辺りで広大なパンパ(草原)が始まった。
天気は相変わらずどんよりと曇っているが、暑くも無く寒くも無く良い天気だ。調子に乗ってフルスロットルの70キロオーバーで走るとみるみるうちにガスメーターが左へ振れていく。100キロ地点辺りのGSでボトル二本にガスを入れる。ガス欠までの感覚を覚えておきたい為だ。出発から150キロ程で始めてのガス欠。予想より遥かに短い距離でガス欠となってしまった。ショック!200キロは走ると思っていたのに。
明日からは予備燃料をもう少し積まないとダメだな。最低400キロは走れる程度積まないとこれから先のパタゴニアが怖い。
200キロを過ぎた辺りから疲れが出てきて、尻が痛い。後100キロで今日の目標のAzulに着く。Azulにはヒロさんに教えてもらった『La Posta Del Viajero en Moto』というライダーハウスがある。そこのオーナーがホルヘさんといい、物凄く良い人でタダでライダーハウスに泊めてくれるらしい。
何度も休憩しては尻をさすりながら、漸くAzulに到着。道が判らず、Policiaに地図を見せるとパトカーで先導してくれた。グラシャス!ライダーハウスの壁には日本語のペイントと日の丸が書いてあり、いい感じだ。奥から短パン一丁のオッサンが飛び出してきた。「ホルヘ?」と尋ねるとニコニコしながら迎えてくれた。
もう「良い人オーラ」全開の人だ。クラブハウス内にカブを入れてびっくり!壁一面に世界中のライダーが書き残した落書きがある。ますます良い感じだ。
「ヒロが教えてくれた」事をなんとか伝えるとヒロは何処にいるのか逆に聞かれた。「ブエノにいるよ」というと、不思議そうにしていた。まあ、そうだろう。だってヒロさんは長いからなと俺一人納得。ホルヘはゲストブックを見せてくれて藤原さんが書いた雑誌の記事やヒデさんが書いた手紙などを見せてくれた。それらを読んでいるうちにどうやら俺もライダーの末席に迎えられたような気がして嬉しくなった。明後日出てバイアブランカに向かうことを伝えると「では明日アサードパーティだ!」と言うことになった。こんなスペイン語もロクに話せない「ナンちゃってライダー」の俺になんて優しいんだ。思わずジーンと熱いものが込上げる。
暫く休んでから空腹を満たす為にセントロへ向かう。
しかし日曜日なので何処も休みだ。ようやく見つけた一軒のピザ屋でモッツァレラのピザとチキンとビール二本を調達し、クラブハウスに戻る。人生最初のツーリング、その初日の成功に興奮が冷めない。ビールとピザで一人お疲れ様会を開く。チキンだと思って開けた袋には何故かポテトフライが入っていてショック!何処でどうチキンとポテトを間違えたんだろう。まあ、腹が減っているから何でも良いか。
アメリカ人が書き残したメッセージを眺めて感慨に耽る。
“ Far away is far away only until you go there.”
俺は何処まで走れるんだろう・・・。
- 10 / Jan / 2005 - Azul, Argentina -
買い物と散髪に出かけようとセントロへ向かう途中、ガキ共と遭遇し、彼らの話す片言の英語と俺の片言のスペイン語(ウソ。ホントはボディランゲージ)で何とか意思の疎通を図りながら、床屋が月曜日で休みであること、ブエノに置き忘れたサンダルを買うためセントロのスーパーに行かなければならない事を理解し、お礼にガキ達にアイスをおごってやることにする。
遠慮深い奴等で、アイス屋の前でモジモジしているのが健気だ。
夕刻まで彼らと遊び、夜になってラポスタへ戻る。
ホルヘがアサードの準備をしながら、今日は奥さんとの結婚20周年であると教えてくれた。いい日に来たんだかどうだか判らんが、とにかくおめでとう!とおばあちゃん、奥さん、娘さんホルヘと俺の5人で乾杯。
娘さんが英語ペラペラなので通訳してもらいながら会話も弾む。娘さんは今度ラプラタの大学で英語の通訳を目指して勉強するそうだ。リクエストしたポジョとアサードが最高に旨い!ホルヘが出発は明後日に出来ないかと言ってくれる。ありがたい言葉に泣けてくるが、旅はまだ始まったばかりでここで沈没する訳には行かないからと、明日7時に出発することにする。
食事も終って、ホルヘは明日7時に見送ると言って母屋に戻っていった。
PCに慣れてしまうとペンでノートに一発書きするのが難しい。
徒然なるままに感謝の気持ちと旅の抱負を記した。
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