- 01 / Jan / 2005 Buenos Aires, Argentina.

29日の失敗で暫く不貞腐れモードに突入。
正月はまたアサードパーティの焼き係になってしまった。
まあ、暇なので構わないが・・・。
ここの宿は少し泊り客を使いすぎじゃネーか。
年明け三日に全てを掛けるぞ!
かなりグレて2日には涼みにカジノへ行き、懐が厳冬期なってしまった。無念!



- 03 / Jan / 2005 Buenos Aires, Argentina.

昨夜はこれまでで一番暑い夜だった。
全然寝られてないまま、11時に税関に到着。既に8人並んでいた。これはかなり待ちそうだ。適当に同じく順番待ちのアルジェンチーノ相手にスペイン語の練習をする。電子辞書片手に税関の悪口を並べる。

暑い!汗腺全開で滝のような汗を流すこと3時間半。14時30分になって漸く俺の順番が回ってきた。事務所に入り持っている書類全てを机に並べて担当官に全てを委ねる。担当官は3人いるのだが非常に効率が悪い。知り合いが事務所に来ると順番無視してそっちの手続きを始めてしまうし、待つこと1時間。諦めかけたその時、担当官が書類を束ねて俺に投げて一言。
「Finish!」
どうFinishなんだ?ドンテ・エスタ・モト?と聞くとヘメスにあるという。

ヘメスって何処?地図を貰い、歩く事20分。人気の無い港湾地区を歩くのは怖い、しかもクソ暑い!フラフラになりながら日陰の全く無い道をひたすら歩く。三度人にヘメスの場所を聞き漸く倉庫に辿り着く。事務所に入るが言葉が全く分からない。税関と同じく書類を全て受け付けに広げて指示を待つこと30分。もう汗も出きった感覚に焦燥していると、係りのおっさんが倉庫までついて来いと事務所から出てきた。倉庫に入る。デカイ!サッカー場が入りそうなほどデカイ!ここでバイクを探すのかとウンザリしながら奥へ進むと倉庫の片隅にいきなりバイクの梱包を発見!
タービュランスの石井さんが丹念に作ってくれた鉄パイプの梱包だ!

息がとまりそうだった。ずいぶんと汚れボロくなった梱包に長い航路を感じ、タダタダ見つめていた。担当官と倉庫の係り員がビニールを破り車体番号とエンジン番号を探す。どこだったっけかな〜?気持ちばかりが焦り中々見つからない。車体の右側の下にあった両方の番号を倉庫係りが読み上げる。緊張の瞬間。カルネを睨んでいた担当官がふと顔を上げて俺を見て言った。「ムイビエン!」よっしゃー!ここでバラして乗って帰りたい事を何とか伝えると、フォークリフトで倉庫の前まで運んでくれた。サイドバックからレンチをだして枠をバラしていると、いつの間にか倉庫係の全員が手伝ってくれた。

そこの親分のようなオヤジが一人英語を喋れて、幾らだとか排気量はいくつだとか質問してきた。2000ドル位の90ccだよと教えると「グットプライスでしかも美しいバイクだ」と誉めてくれた。しかも汗だくの俺を見て、ペットボトルに冷えた水まで持ってきてくれた。梱包をバラし終えて、持参のガソリンを入れる。倉庫にいた10人位の皆がバッテリーを繋いでくれたりミラーのセットをしてくれたり、ムーチョ親切。
やばかった、嬉しさのあまり涙が出てきてしまった。梱包材を処分したい旨を伝えると、「良い材料だからもったいないぞ」と言われるが、ブエノスアイレスからは日本に戻らない事を伝えると、喜んでどっかに持っていってしまった。出発の準備が終ったところで、みんなと記念撮影。

事務所に戻り、何の金がわからないが、641ペソを請求される。そんな大金は持っていない。ピ〜ンチ!倉庫の親分が一緒に着いて来てくれ、ドル払いでも良いと言う事で事務方に話しをつけてくれた。200ドルと60ペソを支払い、親分と固く握手を交わす。一緒に撮った写真を送る約束を交わし、涙をバイザーで隠しながら倉庫の後にする。

そしてビビりながらも、ブエノスアイレスの市街地を爆走!一方通行の4車線を左折するのが恐ろしい。しかし30分もすると慣れてきて、こっちのオンボロタクシーをまくり、70キロオーバーでかっ飛ぶように走った。気持ち良い〜!道が良く判らんので、適当に走りながら途中ガソリンを入れる。店員も他の客も俺のカブに興味津々で話し掛けてくるが全然理解できないのが、残念。たっぷり自慢したーい!

1時間くらいで日本旅館に到着。倉庫に格納した後、暮れに調達したロモ(ひれ肉)2枚とビールで「乾杯!俺」一人祝賀会を開催。言葉も通じない、不慣れな外国でバイクを通関し、これから始める旅の相棒を無事受け取った。
よくやった。さーあ、明日から行動開始だ!



- 04 / Jan / 2005 Buenos Aires, Argentina.

一晩考えて先にイグアスの滝を見に行くことにした。
バイクで走り始めてしまうと中々戻ってくることが難しいと思い直した。
レッティロに行き、イグアスまでのバス切符を買う。面倒なんで往復買う。「カマ」と呼ばれる最上級のバスにしてみた。それでも「セミカマ」と10ペソしか変わらない。飛行機でファーストクラスには乗れないが、17時間を越える長距離だ。少しでも楽な方が良い。今回の旅行はただでさえハードになるバイク旅行だ。
小銭をケチって一日でも長く旅を続ける他の旅行者とはスタイルが違う。
帰りにセントロでニッパーと南京錠を買う。バイク用品はこれで以上。
準備完了だ。


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