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- 07 / Feb / 2005 Comodoro Rivadavia - Esquel, Argentina.
朝起きると、外は曇天だ。
今にも降出しそうだが、ゆっくり療養するには、この宿はイマイチなので、150キロ程離れたサルミエントに向かうことにする。コルデーロ号に跨ると、座り心地が最高だ!今日も走れ、コルデーロ号!小雨が降るが、ケツの痛みを感じないまま3時間走り続けて、サルミエントに到着。良い買い物をした。しかし、町がショボイ。GSでパンとコーラと板チョコを買ったら12ペソもしやがった。まだ昼前だし、天気も悪いので、もう少し走ることにする。
今日からは疲れたら何処でも野宿できるのだ。調子がいいので、更に250キロ程先の町を目指して走る。雨が段々強くなる。もう少し強くなったら残念ながら毛皮を収納しなくてはならないなぁと思いながら走る。ショボイ町に到着。
時間は6時頃だが、「ここからバリローチェまでの道は観光道路なので、何処でもホテルありますよ、サイトーさん、心配しすぎっすよ。」という篠山君の言葉を思い出し、80キロ先の町まで、もう少し走ることにする。
雨は降り続いていたが、手袋をスキー用に交換し、頑張って走る。今日は480キロ程走って最長記録を更新したいと言う気持ちも見え隠れする。7時過ぎにTECKAと言う町に到着。雨の中を走ると震えるほど寒い。GSでコーヒーを飲んで暖まる。ホテルの場所を聞きそこまで行くが潰れている。ジープで来ていたチリ人一家のオヤジとスーパーで会い、一緒にホテルを探すが、もう一軒のホテルも潰れている。他にホテルはないとの事。キャンプ場もホテルに併設されていてそこもキャンプが出来ないという。
時間は7時半。次の町まで100キロ。微妙な時間だ。もう少し南なら安心して走れるんだが、いつ頃暗くなるんだろう?不安だが「暗くなったら野宿」と腹を括ってスーパーで野宿用のパンと水を買い込む。コルデーロ号には食料を積むことが出来ないので、びしょ濡れになったジャケットの懐にパンと水を入れる。金を払って店を出ようとすると、店のおばさんが「ちょっと待て」と、一掴みの飴玉をくれた。俺の野宿覚悟を悟ったのか?ありがたい。でも雨の野宿は嫌だなぁ。
スーパーで買い物を終え、再び雨の中を走り出すが、ダークスモークのバイザーなので景色が一層暗く、不安になる。しかし、バイザーを開けると雨が痛いので半分だけ開けて走る。9時頃、一瞬だけ雨が上がり、景色が全てピンク色に変わった。辺りを見渡すと山の向こうに夕日が沈むところだった。濡れた路面もピンクに光り、息を飲むほどに美しい。こんなに美しい夕日に気付かず、町へと急ごうとしている自分が何だか可笑しかった。
バイクを止め、夕日を眺める。小便をしようと振り返ると大きな虹が出ている。俺はこんな美しい景色を見るために旅をしているのだ。それを無視して先を急ぐのは意味がない。タバコに火をつけて一服する。旨い。美しい夕日を眺めながら吸うタバコは旨い。そして、この一服の為に旅はあるのだ。
夕日が終わり、辺りは急に暗くなる。野宿できそうな場所を探しながら走っていると、ずっと先の山間にオレンジ色の町明かりが見えた。町だ〜〜!!メーターを見ると、あと20キロ位だ。夕日に感動し、一旦は野宿でも構わないと思っていたが、町明かりに誘われるように痛い雨を我慢して、バイザー全開で走る。寒くて震えが止まらない。鼻水も止まらない。嬉しくて涙も出そうだ。真っ暗なところではカブのライトは全く役に立たないが、幸いなことに、前に一台の大型トレーラーが30キロ位のスピードで走っているのでそれについていく。
町に入ると大通りは照明が明るいので、トレーラーにお礼がてら挨拶して抜く。ホテルを探し、街中をウロウロしていたらこんなに遅い時間なのに開いているツーリストインフォメーションを発見。ホテルを紹介してもらい、直行。シングル20ペソでシャワー、トイレ付き。最高じゃん!ホテルに着いてほっとした瞬間に激しい頭痛がしているのに気が付いた。やっぱり風邪が治っていないみたいだ。時間は11時。14時間、580キロ近く走った。スゴイぞ、コルデーロ号!良いセッティングが出てるぞ。スゴイぞ!俺!やっぱタフガイかも?
頭も痛いが、それ以上に腹も減っているので、野宿用に買ったパンと水はホテルに置いてレストランを探す。パリージャ屋を発見するも、満席なので隣りのカフェで肉とサラダを食う。ホテルに帰り、アスピリンと風邪薬を飲んで速攻で寝る。ここからバリローチェまでは雄大なアンデス山脈を眺めながら楽しく走りたいので、この町で天候と体調の回復を図ることにする。ちなみに今日、カブのアップライトは照点が2m先に変わるだけ、ということを知った。全然アップの意味がない・・・。
- 08 / Feb / 2005 Esquel, Argentina.
朝、一応7時に起きる。
外を見ると今にも降出しそうな曇天。まだ、近くに行いの悪いライダーがいるに違いない。寝起き3秒で延泊決定。昨日買ったパンを少しかじり、風邪薬を飲んでまた寝る。
昼過ぎに目が覚める。ここは静かで良い宿だ。外を見ると快晴に変わっていた。これなら明日良い景色が楽しめるぞ。折角の日差しなので、洗濯開始。静養しようと思っても、どうもじっとはしていられない性格なのかも。洗濯ロープが全てデカイテントなどに占領されてしまっているので、コルデーロ号のハンドルにゴムを引っ掛け干す。こいつは物干し台にもなる優秀なバイクだ。
明日行く予定のバリローチェを研究しようと歩き方を探すも見当たらない。どうやらコモドロに置いてきてしまったらしい。まあ、あんな使えないガイドブックの一冊や二冊、荷物が軽くなったと思えば良い。正直、今回の旅でガイドブックを使った記憶がない。PCは何処でも繋げられるので、必要になったらネットで調べれば事は足りる。
バリローチェといえば、南米ではトップレベルの観光地でチョコが旨いという。このチョコが旨いというのがどうにも胡散臭い。日本にもある後から取って付けたような名物が俺はどうも好きになれない。その代表格が北海道の「白い恋人」。
許せん。何が白い恋人だ!北海道の名物といえばカニだろう。これが正統派の名物だ。プライベートな旅行なのに何となく会社の仲間に気を使って、手頃な金額のお土産を探してしまう日本人のツボを姑息に突いた名物だ。
まあ、話しは逸れたが、観光地にはあまり興味がないので、適当に残ったアルゼンチンペソの消化と、コルデーロ号のオイル交換さえ出来れば、それで十分だ。
ホテル探しも大変そうなので天気がよければ眺めの良い場所でキャンプだな。
とにかく、明日からアンデスに突入だ。
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