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- 09 / Apr / 2005 Cuenca - Riobamba, Ecuador.

6時に目が覚める。今日も雨だが、段々気にならなくなってきた。乾ききらないジャケットを着て7時半に出発。今日は260キロ先のリオバンバまでの予定。しかし、この悪路、急な勾配を260キロも走りきれるだろうか?雨の中、昨日と変わらない山道を走る。この道路は「アンデスの廊下」と呼ばれる景色の良い道路なのだが、生憎の天気で10m先しか見えない。2速でゴリゴリと山道を登ってはガタガタとダートを下る。暫く走って小さな町に着く。GSでガスを入れ、サクッと出発しようと思ったが、スピードメーターが動かない。前輪を見るとメーターケーブルが外れ、中の軸が抜けてしまっていた。ちっくしょー!何処で落としたんだ?ガタガタと酷いダートを気合で走っていたので振動で外れてしまったか。この間タイヤ交換した時にしっかりはめ込んでいなかったようだ。キチンと整備しなかった悔いが残る。毎日何かが起こりやがる。スピードはともかく、走行距離は俺にとってはRPGの経験値のようなもの。GSに戻り、サイドバックからサービスマニュアルと予備のケーブルを出してマニュアルみながら交換作業をする。ケーブルごと引き抜くと入れるのが面倒なので、中の軸だけ入れて終了。
意外と簡単だ。カブは素晴らしいバイクだ。

時計を見ると11時半。むぅ〜!午前中に100キロ走れなかったか。まだ200キロ近くある。この調子でリオバンバまで走れるか?こうなったら、気合だ〜!気合しかない!気合があれば何でも出来る!暗くなったら適当に寝れば良い。ただ今、アニマル浜口憑依中!
ひたすら走る。また雨が酷くなってきた。冷えて小便したいが、この濃霧の中、バイクを停めていたら轢かれてしまうのではないかと心配で、霧が薄い場所を探す。霧が無い所も崖で落石が怖いので、堪えて走る。尾根に登り、多少霧の薄い場所を発見するも牛を追う子供達じっと俺を見ていたりするので、照れ屋の俺には用が足せない。我慢も限界に達し、やや見通しの効く峠の側溝で小便をする。すっきりして再び走り出すと、インディヘナの子供達が小川になった側溝で手足を洗っている。俺を見てニコニコしながら手を振ってくる。す、すまん。子供達よ、この上流で俺は黄金の小便をしてしまったよ。許せ!山村のインディヘナの子供達は本当に良く働いている。
俺はあんなに小さい時、何をしてたっけか?
160キロほど走り、時計を見ると2時半。アラウシという町に着く。後100キロ。行けるか?
検問で停められたので、一服しながら考える。ここまで、平均時速約25キロ。高地でのパワーダウン、酷い悪路、深い霧に雨、そしてマシントラブル。4月のエクアドルは悪条件の見本市のようだ。正直辛いが、気分は悪くない。ここで着実に経験を積んでいるように思う。頑張れ、俺!

再び走り出す。急な坂道で2速でも登らない、一速20キロでウンウンと登る。ぬうぉ〜!頑張れコルデーロ号!20キロ程坂を登りつめると雲の上に出て快晴になった。やったぜ!道も尾根沿いに走り、見通しも良く、若干下りの上、良く整備されている。60キロ位で爽快に走る。これなら明るいうちにリオバンバに辿り着ける。2時間程走るとリオバンバの町に着いた。

ホッとしながら町に入るとセントロが大渋滞している。石畳の道で車の間をすり抜け、前に進むとお祭りの様らしく、長いパレードが延々と続いている。バイクじゃなければお祭りに遭遇するのは大歓迎だが、今は早い所、今夜の寝床を確保したい。パレードを避け、セントロからやや離れたホテルに宿をとる。一休みしてから、お祭りで賑わっている街中を歩く。何か旨そうなものは無いか?と探すもフライドポテトとチキンしか売ってない。仕方なく中華屋で旨くないチャーハンを食って野外コンサートを見る。コンサートは道を封鎖して交差点のど真ん中にステージを設けている。いくつかステージがあったが、ビキニを着たオネーちゃん達がお尻をプリプリしているステージが一番混雑し、盛り上がっている。みんな正直で大変ヨロシイ。屋台でビールを買い、プリプリのお尻を眺めながら、ラテンのリズムに酔いしれる。キトまであと200キロ。赤道を射程に収める。


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