ピンポイント映画館
ベストキッド

選手控え室で悔しがるA。歩くことさえままならない状態では決勝など戦えるわけがない。
しかし、彼は優勝しなければならないのだ!     相変わらず、理由はよく知らないけど。

そこへやってきたミヤギさん。
「わかった」
何がわかったのやら・・・・
「何とかしてあげよう」

どうするのかと思ってみていると、彼はおもむろに両手をパン!とあわせた。あたりには不思議な空気が漂う。
そして、ミヤギさんはそのあわせた両手をAの負傷した足にエイヤと当てる。
とたんに痛みの消える足。

ミヤギさん、一つ質問があります。
  「それって、気功ですか?」
何か使い方が間違ってる。

しかし、彼は立てるようになった。
「うん、がんばるよ」
かわいい彼女に彼は言う    そうだった、確かこの彼女のために戦ってるんだった。

「がんばって」
見てる方は気楽なモンである。

しかし、決勝の相手は強敵だ。苦戦するA。彼女の応援むなしく、足にまた蹴りをくらい痛みがぶり返す。

もはやこれまでか!
そう思ったAの目にミヤギさんの顔が映る。

なぜ、彼女でないのかは謎だが・・・・

助けてミヤギさん・・・・だが、ここは孤独な戦場。助けなどあるはずが・・・・そうだ!あれだよあれ!
彼の脳裏に、ミヤギさんが見せてくれたあるひとつの型が浮かんできた。できるかどうかはわからないが、やるしかない・・・・彼は決断した。

何とか片足で立ち上がり、痛む足はそのままひざを曲げて前に浮かせた状態で止める。両手をゆっくりと体の横から上に上げ、斜め上方で固定。

敵はAを小馬鹿にしたようにのんきに近づいてくる。

射程距離に入った・・・・目標をセンターに入れてスイッチ。

その瞬間、彼はそのままジャンプし、ジャンプした足(痛まない方の足)で、敵を蹴り、その蹴り足で着地した。

  鶴の型

奥義だそうだ。

優勝・・・・そんなことはどうでもいい。頼む、敵。そこまで追いつめたなら、さっさとけりを付けてくれ。そう思ったのは私だけではあるまい。



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