Violin

クレモナの伝説

 かの有名なヴァイオリン「ストラディヴァリウス」を生んだイタリア・クレモナはヴァイオリン製造のメッカである。そこで17〜18世紀製造された数々のヴァイオリンは今では伝説とさえなっている。
 ヴィオリンの起源であるが、前身楽器であるヴィオール族が有名である。フレットがあり、今のヴァイオリンよりも大きくふくよかなもので、足の間に置いて弾いたりされたようである。、イタリアでは、ヴィオラ・ダ・ブラッチョ(のちのヴィオラ)やヴィオラ・ダ・ガンバ(のちのチェロ)などと呼んで区別していました。こうした弦楽器からヴァイオリンが生み出されてくるのは16世紀に入ってからで、1550年ごろ突如として改良の余地のないほど完全な楽器が北イタリアで誕生したのです。最初期の製作者として有名なのはアンドレア・アマティ(1520-1580)、ガスパロ・ダ・サロです、現存する世界最古のヴァイオリンは、アンドレア・アマティの1565年頃の作のものということです。
 16世紀後半から18世紀前半にかけて、ロンバルディア地方の小都市クレモナはヴァイオリン製作のメッカになり、約2万個の名器が製作されました。クレモナのヴァイオリン製作家は家ごとに一派を成し、その技術は代々受け継がれました。
 最も有名な製作家の名前を挙げると、アマティが5人、ストラディヴァリが3人、グァルネリが5人います。
 クレモナの位置関係ですが、ちょうどロンバルディア州とエミリアロマーニャ州の境にあり、都市でいうとミラノの南東80キロくらい、パルマのちょっと北といった位置です。

 これから、著名なヴァイオリン製作者とその作品、そしてされらの名品を現在弾いているヴァイオリニストたちと楽器の関係に迫っていきたいと思いつつ・・(続くはず)