甲州蔵めぐり

2004.10.25
24日の土曜日、快晴のなか、ヴィンターネットのオフミが行なわれました。
場所は、丸藤大村専務のご自宅にて。

甲州ワインに合わせて用意されたお弁当はワイン好きな蕎麦屋
さんで有名な奥村本店さんが用意されたもの(お庭で調製されて
おりました)。

八寸
 吹き寄せ 蓮根煎餅
 子持鮎 中巻玉子
 牡蠣オイル蒸 巻海老
 穴子八幡巻 諸胡
 鮑やわらか煮
 糸瓜胡桃和へ
焚合せ
 豚茶葉煮 針葱
 菊蕪ら菊花 絹さや
焼物
 甘鯛一夜漬 酢立
強肴
 鯛手毬寿司 木の芽より人参
椀 
 うどん 揚げ玉 分葱  
 
2004 新酒ロゼ(瓶詰め前) サドヤ醸造
2004 アルガブランカ イセハラ 勝沼醸造
2003 キュヴェ三澤 甲州プライベートリザーブ
2001 ロリアンシャルドネ 白百合醸造
2001 ドメーヌルバイヤート北畑、彩果農場、滝の前収穫カベルネメルロ

という感じで、各蔵の社長(グレースさんのみ赤松工場長)が
来られ、一緒にランチを愉しんでいただきました。
全部で20人くらいの会ですので、醸造元さんのお話も十分に
聞けてしかも甲州ワインと和食のすばらしいマリアージュに
感激した1日でした。 
特に豚の茶葉煮は、バサラ(青柳小山さんの経営する)で、日本
ワインに合う料理ということで砂糖を使わない豚の角煮を紹介していた
ものを奥村のご主人が勉強にいかれたとかで甲州種には抜群に合っていました。

2004.9.6
先週の土曜日は、サントネージュワイナリーを訪問。その前にちょうどタイミングがあったので(午前9時に金井さんの農場で実地講義という情報をいただいていた)一目だけでもと思い、車で通りかかるだけにした。かなりエネルギッシュに講義されており、熱心にノートを取られていた聴講者もいて盛況であった。
 
 さて、その後、近くまで来たのだからと、サントネージュさんへ。この日も娘と一緒である。ちょうど他の団体さん向けに見学が始まったところで、案内の男性社員の方が一緒に入れということなので、混ぜてもらった。大手のワイナリーでここまでしっかりと案内に時間をかけるところはないのではと思われるほどであった。
 団体さんとの関係もあり、質問があまりできなかったのが残念ではあった。その後、試飲。例によって娘にはぶどうジュースを飲ませ、私はいろいろと試飲。ソーヴィニョンブランの遅摘みがおもしろい感じだったので購入。貴腐ワインも白根の農場とオーストラリアの貴腐との混醸とかで、これも普通に試飲に出しているのは太っ腹。べりーAがないので、何でですかと聞いたら、ベリAでは美味しいワインが出来ないからという回答。なかなか割り切っているなあと思いました。ここはあと有機認定を国内と外国から得ていて、有機ワインも売っている。むしろ値段が安いのにはびっくり。飲む余裕がなかったけど。
 その他もろもろのワインコンテストの賞が展示されていて、結構美しいデザインだなと思ったりもした。
 ワイナリー巡りもそれぞれ特徴が全然異なるので面白い。飽きることはない。

2004.8.23
@先週の土曜日は「フジッコワイナリー」へ。ここは見学時の説明がポイントを得ていてなかなか好印象。醸造設備も清潔である。佃煮の会社だったかなとあまり期待はせずに伺ったが、試飲のほうでは甲州はレベルが高い。資本を投入できると言うのはメリットだなと思わせる。シャルドネ、カベルネは有料試飲ということで時間もなかったので割愛した。娘は無料試食の杏仁豆腐をおいしそうに食べていた。
A日曜日は「マルキワイナリー」へ。ここは見学試飲できますかとお聞きしたら、喜んでいたしますといった風情の通称「もっち」というおじ様が案内してくれました。いろいろと醸造設備、樽貯蔵設備、古酒の蔵などを見せていただき、詳しい説明もしてくれました。古い70年代の古酒がごろごろしているのがこのワイナリーのすごいところ。それらは1升瓶にコルクを打ちさらに王冠でキャップしてある。
 そして、試飲。娘にはナイアガラの100%をジュースを。私には甲州やべりAなどのスタンダード品を利かせていただいた後、私が同社の社員の方の知り合いということもあり、6日のパーティー残りの30年経った甲州を特別にテイスティングさせていただく。まだ緑がかっているのが不思議なのと、まだ3年くらいの熟成ではというイメージなのと、バッセン後3週間たってバキュポンせずにその状態であるのに非常に驚いた。とても理解できない領域で、「なにか秘密があるのですか」とひそかに尋ねると、心もち、もっちも小さなひそひそ声になり、「特に秘密はないと思います」とおっしゃるのでそのとおりなのだろうと思います。しかし、もっち、某社(ワイン関係)を定年後、一念発起してワインアドバイザー資格を取り、マルキに入社し、同社の案内の前線に立ち、マルキを世に知らしめようという意欲と姿勢はすばらしいものがあります。ぜひ、蔵を訪問したら「もっち」をお訪ねください。
 それにしても訪ねる蔵一つ一つに特徴があり、なかなか面白いです。当分娘の面倒が続く間は楽しめそうです。

2004.8.19
 ドメーヌQでピノの収穫。朝6時集合で収穫開始、山路部分は1週間後ということで本日は中央線沿線にある平地部分の収穫をなした。1昨日ややまとまった雨が降ったが昨日にはあがり、乾燥したので、雨自体はさほど影響なかったと思われ、晴天の中またすがすがしい朝のうちに収穫を終えることができた。今年は収穫時期のせいですでに干からびたブドウも出てきていたが、そのブドウこそが糖度が甘く大事なので摘果しないで欲しいという注意であった。有坂さん含む15人ほどの助っ人が集合した。
 収穫後は除梗破砕機にただちにかける。おもしろいように除梗された。始めて除梗風景を見たのであるが、感動した。排出された梗は捨てないで、一定量タンニン保持のため?タンクに戻されるとのこと。本日収穫分でできた果汁は1300リットルほどなので、30分ほどで除梗破砕作業も終わった。Qでは、12度に温度管理されたステンレスタンクで発酵させるのであるが(低温浸漬)、タンクの上半分を冷却するシステムなので、温度差により、循環し、約1日で一回転するということで、ルモンタージュの代用にしているという。そして、その後発酵によりどんどんアルコール度が上がっていくので、発酵を止める際、ゼロ度のタンクに移し、さらに、窒素充填されたタンクに移動させ、酵母の息の根を止め、再発酵しないようにして、タンク熟成後1年後瓶詰めというのが通常のパターンのようである。
 醸造開始を見守った後、まかないの朝食。青デラで今年仕込んだワインをアペリティフにしておいしい朝食をいただきました。

2004.8.16
 お盆休みを利用して、蔵めぐり。といっても娘のお子守をしながらである。子連れのワインオタクに要注意!二日間で一挙に7蔵を訪問。

@モンデ酒造
 お土産物比率が高い典型的な観光ワイナリー。大型バスでの団体さんを主たる顧客としているらしく、「個人でも入れます」には参ってしまった。工場見学でも、試飲コーナーを見ても酒類全般に興味を持っているようであり、ワインは試飲できるものの5分の1くらい。3銘柄。あとはリキュールやジュースなど。ワインを作っている社員の皆様は不本意だろうなあと推測させられるものがある。

Aシャンモリワイナリー
 メルシャンの手前。ソニーの盛田昭夫さんの弟さんが昭和40年代に操業開始。3000円の甲州はおいしかった。他の甘口甲州が国産コンクールの銅賞を取ったということであるが、同じ甲州の分類であるなら基準がまったくわからない。よさげなレストランも併設。

Bシャトレーゼワイナリー
 シャンモリの通り向いにある。きちんとしたグラスでのテイスティング、吐き器があるのはここだけ。グラスもきちんと1種類ずつ換えてくれた。甘口甲州が1100円とコストパフォーマンスが高い。赤はもう少し。店員さんのお嬢さんもきちんと教育されていて、質問に答えてくれる。シャトレーゼはお菓子メーカーだけど、勝沼がそもそもの出発点であった。本社が中道に移転した後、社長が勝沼で何かできないかと考えたところ、ワインをやろうと思った。梨大の醸造学科卒の現在工場長(お菓子メーカーに就職したのであるが・・)に声をかけ、1990年台の後半にワイナリーを初め99年が1stヴィンテージとなったとのこと。

Cシャトー勝沼
 ここも観光ワイナリーの分類であろう。ドクダミワインで有名な山梨薬研はオーナーが一緒。ワインの醸造免許と薬のワインは所轄が違うとかで一緒にできないとの説明。坂本九さんはちょっと見、わからなかった。パンやさんあり。高いワインが保存環境がかんばしくないのは残念。たとえば一番高い1万円のワインが常温保存さている。そのワインについての説明を求めても店員さんが答えられないのが残念。ワインがどこも常温保存されて横摘みされているのはほぼ大半のワイナリーの例ではあるが・・。

Dつるやワイナリー
 月桂冠から貰った酵母で作ったリンゴの香りが出るという甲州はちょっとカプロン酸の香りがして、個人的にはその香りがあまり好みでないが、このワイナリーの現在1押しとのこと。私はむしろオーストリアのツヴァイゲルトが甘口で飲めた。

Eルミエール
 工場見学は要予約とかでやんわりと断られた。テイスティングはテーブルに雑然とワインが10本ほど並んでいたので、店員さんが忙しそうだったので、自分でする(むしろ楽)。第2回コンクールで銀賞を受賞した甲州「光」はいいできばえ。おいしく飲める。貴腐ワインを使った甘口もソーテルヌみたいで自園でこのレベルの貴腐ができるというのはすごいことだと思った。赤はイマイチ。赤がイマイチなのはどこも同じであるが、グローバルスタンダードな赤というのは、メルシャン、丸藤さん、中央さんくらいかもしれない。

F原茂ワイン 静かなたたずまいのテイスティングルームで小さいグラスに少しづつだしてくれる。甲州をメインにテイスティングさせていただいたが、好みのせいかもしれないがもうひとつ。「うん、おいしい」という感想に至らない。甲州種は完全な辛口にすると印象がよくないことが多い。若干残糖させたほうがいいような印象がこれまでのところする。

このほか甲州種発祥伝説の大善寺を始めて訪問したり、龍憲セラーを見に行ってみたり、子守のついでにしては充実した二日間であった。



2004.8.5
ひさびさ更新
@機山洋酒さん
 1時間ほどおじゃました。アポなしで伺ってしまったにもかかわらず、土屋さん御夫婦の歓待を受け、全品種のテイスティングをさせてもらったり、甲州100%で造るシャンパーニュ製法によるスパークリングを産み出す機械類を見せてもらったりした。試飲したワインであるが、ワイナートで高得点を得ただけあり、どれもレベルの高いワインたちであった。御夫婦ともいろいろと面白いお話をジャブのように連発で繰り出していただけるので、聞くほうもなかなか聞き漏らせなかったりする。とても1時間ではこのワイナリーの深遠をのぞく事は難しいので、また泡ものができる秋にでもお邪魔しようかなと思っている。

A旭洋酒さん
 ここは現在器具の点検中ということで、御主人がプレス機の底に潜って一つ一つのねじをはずして点検していました。奥様が対応してくださいました。ここの甲州は結構フルーティーでいやみのないおいしさ。グレースワインにいらっしゃったというご夫婦ががんばっていらっしゃいます。棚で作る一文字短梢栽培にはこだわりを見せており、今秋には、塩山の方の畑の樽で醸造したおいしい甲州ができるので楽しみとも。また、ここはピノも作っており、これも秋には初リリースということで見逃せないワイナリーの一つとなった。

B金井醸造所さん
 お父様の後をひきついだ一郎さんと奥様が二人で奮闘するワイナリー。若手栽培家チームや、若手醸造家チームがあるようで、そこでの議論も活発になされている様子が伺われ、山梨のワインの未来はとても明るいなあと思わせるものがある。ここでは8月1日に収穫したばかりのデラの仕込みを見せていただく。まだ発酵のはじまっていないデラを飲ませていただいたが、ハチミツのように甘い。今年の葡萄の出来は天候のせいで素晴らしいということで、すごいワインたちができそうである。1たるしかできない貴重なカベルネ、いつも出来のよいメルロ、そして、樽貯蔵している甲州やシャルドネなどテイスティングさせていただいた。その後、ちょうど、フルーツパーク富士屋に上がるところにある自園のカベルネとメルロの畑を見せていただく。すでにカベルネまでがヴェレーゾンしており、かなり糖度もあがっていることが伺われ、相当収穫時期が早まるそうで、ここもこの秋仕込む赤には目が離せない。

CドメーヌQさん
 ここは久保寺社長さんがじきじきにピノの葡萄園を案内してくださった。これまで線路沿いの畑がメインであったが、去年、近くの山の南斜面に植え替えたピノの素晴らしい甘さたるや。ものすごい充実したピノができている。今年はたぶん、これまでにないピノが出来上がるはずで、来年になると思うが出来上がりは本当に楽しみである。今年仕込んだ青デラがすでに瓶詰めされており、飲ませていただく。この青デラはすばらしい甘味と酸味のバランス。あえて完熟しないデラを使うことで、リンゴ酸を多く残し、酸味を取ったというのであるが、レストランのアペリティフには最高なのではないかと感想を持った次第。久保寺節が炸裂しておりました。今年の収穫を日程さえ会えば手伝わせていただくことも約束して、帰る。

 半日であったが、充実したワイナリー巡りであった。前半の三社いずれも若夫婦の二人だけで栽培から醸造まですべてをこなすという点で共通する。これからの山梨のワイン界をしょってたつ方ばかりである。そして、Qも社長がまだまだお元気であるが、若夫婦が力をつけて満を持している。
 今年の葡萄の出来、そしてワインがすばらしいものになる感触を強く持った。

 連れのN氏には貴重な機会を与えていただき感謝。



2003.4.26   2003年春ヴィンターネットオフミーティング サドヤ醸造場にて

サドヤさんは私の実家から歩いても3分ほどのところにあり、これまで併設のレストランには何回か伺いおいしい食事とワインを頂いていたが、畑や蔵の見学は今回が初めて。
ヴィンターネットは、ワインフォーラムというワインの造り手と販売店?一般消費者を結ぶ組織である。中央葡萄酒さん、丸藤葡萄酒さん、勝沼醸造さん、白百合醸造さん、そして、今回ホストワイナリーであるサドヤ醸造場さんが造り手側で、消費者のほうは東京や千葉などからおいでいただいている。昔は亡麻井宇介先生も参加されていた由緒ある団体である。

まずはサドヤさんの畑の見学から。昭和11年に祖父がフランスの文献を読んで、やせた傾斜地がよいということで善光寺の山の斜面にある現在の畑を選択した。すべて手開墾で石垣も手積みで行った。80種類の葡萄品種を試した。うち40種類がワイン用、40種類が生食用。実験の結果、最適なものとして残ったのがワイン用ではカベルネソーヴィニョンとセミヨンであった。メルローも少しある。雨が多くてもなんとかなる品種ばかりという。ワイン用の畑が2・5haあるが、うち半分がCS、半分がSe。傾斜地のため、手作業も多く平地の3〜4倍の作業量である。草生栽培で有機農法によっている。土が流れなくてよい。ウイルスフリーの品種を植えて20年経ち、樹齢的にもよくなってきた。
  


南西向きの傾斜地にあるカベルネソーヴィニョンの畑

テイスティング
 今回ワイン特区の話が話題になる。これまで50アール以上所有の農業資格者だけが、農地(葡萄畑)を買ったり、借りることができたというのが農地法上の規制であったが、小泉首相の規制緩和策の一環として、ワイン特区として、峡東地方と御坂地方では、農業資格を有さない法人も畑を購入ないし賃借できるようになった。ただ50アールの制限が残ってしまったことが残念だという。もっとも農業生産法人ではもとから借りることができていたという。

@ロリアン甲州98勝沼町認証 白百合 2001年にリリース、勝沼町原産地認証ワインに認定され、2001ジャパンワインチャレンジの銅賞受賞。 ナダリエの新樽100%で貯蔵。1年はタンクで、1年は樽で寝かせる。98という困難な年のせいで、補糖補酸(酒石酸)せざるをえなかった。樽香と酸味がやや強く感じられる。しかし、内田社長独特の雰囲気。物腰がとても柔らか。
Aシャトーブリヤン白97 サドヤ セミヨン100% 香りがいい。後味にほんの少しえぐみ。1升瓶で地下貯蔵するのがサドヤさんの特徴。じっくり熟成することでよりおいしくなるということ。フリーランジュースについてはシャトーブリヤンにして、搾ったものはにがみが少し出るのでモンシャルバンにまわすということ。
Bルバイヤートメルロー97 丸藤 熟成したワインを飲んでいただきたかったのでというのが大村専務の弁。色はすでに褐色がエッジに出始めているが、香りは熟したプラム、土の香りがして、むんむんととにかく色っぽい。後味が凛としてタンニンが背景で支えている。塩尻のメルロー100%。このころはまだすべて契約栽培農家からもらっていた時代。新たる、古樽、セニエしたものすべてをブレンドしてある時代でもある。丸藤さんの赤ワインはおいしい。値段も手ごろである。
Cグレイスメルロー98 中央 勝沼鳥居平 アルコール分タンニンが強い。凝縮感もある。香りはひかえめ、味わいはまとまりがあって、バランスのよい上品さ。よい年ならもっとパワフルになるのであろう。
Dシャトーレアルドール97 サドヤ サドヤさんがコートドプロヴァンスに持っているレアルドールのシラー8割、グルナッシュ2割のブレンド。ジャミーでまさに南仏といった果実味豊かなワイン。2000円という価格設定も手ごろ。89年にこの畑を買った。それまでなかなか手が出ない高い畑であったが、なかなか売れず価格が下がってきたためようやく手に入れることができた。樽をほとんど使わずに醸造する。コンクリートの発酵槽で発酵させ、別のコンクリートタンクで貯蔵?
Eカベルネ・ソーヴィニョン02 サドヤ 色は薄いルビー、香り味わいはフルーティー。まだまだ熟成途上であり、ヌーヴォーワインである。樽だし?SO2の関係でSO2を入れてすぐはまだ安定していないので色がうすくなるそうである。
Fカベルネ・ソーヴィニョン01 サドヤ 現在樽から出したところ。色が02に比べ濃くなり、タンニン強くなる。プラムの香りがする、最初甘めで果実味にあふれている。やや切れがいい感じが残る。欠点を削っていく作業は簡単だが、おいしいものを作るのは難しいと今井社長の弁。長年ご苦労されてきた方の重みのある発言。
G宮の後カベルネソーヴィニョン01 樹齢5年の若木から作るカベルネ。ここの畑は初リリース濃いガーネット。梅ドロップの味わい。かなりの凝縮感を感ずる。バランスもいい。ただ、香り味わいが独特でカベルネっぽくない印象。山梨のテロワールがフランスのカベルネと違うワインを作らせるのだろうが。番匠田のカベルネがファーストならこちらはセカンド的扱いのようであるが、以前飲んだ番匠田よりこちらのほうが濃い印象を受ける。580本の超限定品。残り1本を最後オークションにかけていたが、5000円で落札されていた。

    

   

工場見学と2次会

工場見学 サドヤさんの地下セラーを見学 古いコンクリートタンクの名残がある地下セラーは圧巻。ひんやりと涼しく、真夏日であるのを忘れさせられる。たくさんの樽ばかりでなく、古いワインも並んでいる。1960のワインはまれに見る出来で、つい最近もテイスティングしたがすばらしいバランスとのこと(ちなみに併設レストランでのみ味わえる。3万5000円)

  

  

2次会は併設レストランのパヴィヨンドサドヤで。
出たワインは@シャトー・モンリュドン2000(サドヤで輸入。コートデュローヌ・ヴィオニエ)、Aシャトーブリアン赤96、B同92である。このビーフシチューは「どっちの料理ショー」で提供されたもので、ブリアン96をまるごと煮込んだという贅沢な一品である。96とのマリアージュはまさに文句のつけようのないものであった。92はここ10数年で一番出来のよいものということである。熟成したブルゴーニュによくある獣臭がやや感じられる。カベルネでもこんな感じになるのかと思い、前に座っていらっしゃったワインスクールのY先生に伺ったところ、カベルネも熟するとこんな感じになるということで、ただブルゴーニュのようななめし革の雰囲気にはならないということで、なるほどと思った次第。ブリアンの赤はエレガントな印象のワイン。これまでもらいものみたいな感じで飲んだことはあったが、まともにテイスティングしたのは初めて。香りがとてもよいのがサドヤさんのカベルネのトータルの印象。

 さて、午前11時から飲み始め、夜もとっぷりくれてしまった。酔った勢いで5人くらいで北口の我が事務所に寄っていただき、3次会。
 まずはエゴンミュラーさんの99のシュペートレーゼでお出迎え。さすがにおいしい。
 次は今日まだピノノワールを飲んでいなかったので、気軽に開けられるコシュデリさんのブルゴーニュルージュ00を2本目に供出。ちょっと冷えすぎでまとまりが出てくるまで時間を要したがプラムと梅酢っぽい感じが特徴的。やや普通のピノとは違った印象。
 ベーレンアウスレーゼはラインガウ・ホーホハイム地区、ドームデヒャント・ヴェルナー家のBA99。さすがの完成度でためいきが出るばかり。飲みつかれた体に染み渡る。Kさん。貴重な品をどうもありがとうございました。
 初対面からすぐに友達になれてしまうのはさすがに同好の士というものである。次は中央さんがホストということで明野の農場でやりたいと三澤社長。秋の明野はすばらしい。ぜひまた参加させていただきたいものだ。

2003.4.6
手つくりのワイン「イケダワイナリー」の巻
海洋酵母「サッポロワイン勝沼ワイナリー」の巻

イケダワイナリー
 等々力の交差点から塩山方面に行き、ハーブ園をのっこし、最初の歩道橋(東雲歩道橋)を右折、しばらくすると郵便局が出てくるので、そこから200メートルの距離。
 小規模なワイナリーに行ってみたいなあと思っていたところ、某レストランで出会ったイケダワイナリーの御曹司秀俊さんのことを思い出し、本日の蔵めぐりがスタート。




 このワイナリーはまだ創業8年という新進気鋭のワイナリーである。マルキワイナリーの醸造長を長らく務められた後ワイナリーを自分の手で作りたいというお父上俊和さんの夢が形あるものとなった。
 息子さんの秀俊さんはハンサム、超優秀(T大ご卒業)しかも独身と3拍子そろったいい男である。アメリカのリッジ・ヴィンーヤーズで醸造の修行をし、最近もオーストラリアのハンターヴァレーなどで3ヶ月の修行に行ってきたという。英語力がないとなかなか世界には目がいかないものだから、その意味では、今後山梨のワインが世界レベルになれるヒントがこのワイナリーで生まれてくるかもしれない。
 従業員はこの父子の二人だけで、醸造・瓶つめ・ラベル貼りから配送まですべてをまかなっているという。今のレベルなら特に大変ではないということで醸造自体は一人でも大丈夫なくらいだという。ワインの総生産量はbt2万5000本で半分が白、35%が赤、15%がロゼという割合。契約栽培で作られた甲州、カベルネ、メルロー、べりAを使い、甲州種は勝沼町菱山という水はけのよい畑で作られる。黒葡萄品種は穂坂や長野で作られたものをつかうという。自家栽培について水を向けると「いずれ自分の畑を持ちたい」のが夢であると秀俊さんは述べた。最近では新樽比率、樽発酵の量を増やしているという。葡萄のレベルや醸造のレベルが上がってきているからできるのであろう。また、まだまだ設備的には欲しい機械がたくさんあるという。現在ふんだんに設備投資にまわせる余裕もないがいずれ満足できる設備がそろったときにはすばらしいワインができそうな予感がする。

テイスティング 造られている6品種すべてを試飲させていただいた。
@樽熟甲州@1500 ステンレスタンクで発酵終了後、樽で3ヶ月熟成させたもの
Aセレクト(白)@2000 酵母だけうえつけた後、樽発酵(約10日で終了後)、6ヶ月樽貯蔵させるタイプ。樽発酵の長所は樽のタンニンが葡萄のタンニンと結合し、フルーツ香が生まれるという。すばらしいワイン。
B甲州遅摘み@1500 10月中旬まで収穫を待ち糖度を上げ、アルコール発酵を途中で止めて甘口に仕上げた半甘口タイプのワイン
Cヴァン・ルージュ@1500 ベリーAとカベルネのブレンドされたワイン。
Dセレクト(赤)@2000 Cよりもカベルネのブレンド比率、樽比率(新樽比率、熟成期間)ともアップさせたワイン。
Eロゼ巨峰@1300 巨峰は果皮、種子が、果肉に比べ量が少ないから白やロゼに向くという。アルコール度が低く、ほんのり甘口に仕上がっている。酸味と甘みのバランスもよく飲みやすいワイン。女性に人気ということもうなづける。夏の昼間きりんと冷やして、食中酒にするといいかもしれない。
 いずれもピュアでフルーティーなワインばかりで正直レベルが高いと思った。なかでセレクト(白)の出来がすばらしい。山梨の1流どころに肉薄する出来である。樽の使い方も上品。いずれ白は樽発酵1本で行きたいという。
 赤はベリAとカベルネのブレンド。ベリAだけのワインや、カベルネだけ、メルローだけのワイン作らないのですかと質問したところ、ベリAはポテンシャルが低いのでカベルネで補う感じという。カベルネやメルローの単体ということなら考えられるが今ある6品種にラインナップに加えることになると手間もかかるので、いずれ単体で勝負できるレベルになったときには作るかもしれないということである。 
 小さな蔵であるが、それゆえに1本1本のワインに目が行き届いているという印象。お昼時におじゃましてしまい申し訳なかったが、最後まで丁寧に説明していただいたり、礼儀正しくきちんとお見送りまでしていただき、気持ちのよいワイナリーであった。
 なお、イケダワイナリーの看板は大樽の鏡の部分で作ったものでプレゼントされたものであるという。


  

  












サッポロワイン勝沼ワイナリー
イケダワイナリーの後、海洋酵母で有名なサッポロワイナリーが近くなので寄ってみた。イケダさんのところとちがって、こちらはさすがに大資本が投入されているせいで設備はすごい。また研究所や瓶つめの過程を公開しているところは珍しいとか。

  

 海洋酵母は山梨大の柳田先生が第1人者であり、直接お話を聞かせていただいたりもしたのであるが、今回、現場の社員の方の説明では海洋酵母は海水40リットルに一株という稀少な酵母で、これを使うことでリンゴ酸やコハク酸が1・5倍となり、甘くなるという。「酸が多くなってなんで甘くなるのか」突っ込んで聞きたかったが、他にも観光客の方々がいらっしゃる前で店員さんを独占するわけにもいかなかった。
 「今後の海洋酵母をどのように発展させていきたいか」という質問をしたところ、赤ワインへの応用ができないか試行錯誤しているとの回答。去年ベリAにSO2無添加の海洋酵母使用ワインが結構評判がよかったという。海洋酵母使用で甘さが出てきてしまうから赤ワインへはうまく使えないかもしれないが、うまくフルーティーという別の利点が生かせられればということであろう。
試飲
@海洋酵母ワイン 3種類 甲州やベリAのもの さわやかでフルーティーで相変わらずおいしい。
A長野古里シラー@1500 シラーの感じがかすかであるがする。もう少しシラーっぽさが出るといいですねと聞くと、これで限界ということ。
B長野古里カベルネフラン@1500 フランのほうは固いような感じの印象。フランの特性かもしれないが。
 以下、本来なら有料テイスティングであるが、ワインの勉強をされているみたいだからということで少しづつ無料で飲ませていただく。
CヤキマヴァレーCS 1998 @8000 第48回リュブリアナ国際コンクールでナショナルチャンピオンに輝いたワインだという。ワシントン州のカベルネ。サッポロワインが地元で最大手のワイコフ農場と合弁して作った会社で製造。アメリカのワインという感じでオークがバーンと利いている。
D長野古里CS2000 @5000 こちらは日本のカベルネという味わい。言語がみえるようでほっとする。こちらも同コンクールで銀賞を受賞したとか。
E長野古里リースリング貴腐1992  リースリングだけで作られた貴腐ワイン 黒糖はちみつのような味わい。ペドロヒネメスに似た感じ。ちょっと酸味がボケ気味ではある点がおしい。


  



2003.3.9  ルバイヤート・シャルドネ・テイスティング


@ ’02 ルバイヤートシャルドネ No.670 Vicard  premium M  一空樽
A ’02 ルバイヤートシャルドネ No.681 Vicard T M Bx 新樽
B ’02 ルバイヤートシャルドネ No.683 Vicard T M Bne 新樽
C ’02 ルバイヤートシャルドネ No.684 Frincois T M Bne 新樽
D ’02 ルバイヤートシャルドネ No.685 Frincois T M Bne 新樽
E ’00 ルバイヤートメリテージ 瓶熟中
F ’01 ルバイヤートプティヴェルド 瓶熟中


    

 以前幸村さんで飲んだメンバーと当日参加したのは、幸村の秋山さん、甲府富士屋ホテルの二人のソムリエの方とハイランドリゾートの斉藤ソムリエともう一人のソムリエの方、ネットショップお手軽ワイン館の店長さんなど多彩な顔ぶれ。
 大村専務が段々シャルドネがよくなってきたので樽違いで味わいの違いを確かめてほしいということで、隅っこのほうに参加させてもらいました。

 新樽を使うとやはり樽香が強く出てきて、@の1年経過後の樽を使ったものとは異なる。C、Dのフランソワというのが1樽10万円するというDRCでも使っている樽屋さん。今回の秘密兵器というわけだ。マンズやメルシャンでもフランソワは使っているという。それに対して@〜Bは昔から使っているヴィカールという樽屋さん。Bxというのはボルドータイプの樽、Bneというのはブルゴーニュタイプの樽。Mというのは焼きがミディアムという意味。Tというのはトロンセの意味。樽を使うとブティーユ1本あたり350円は値段を乗せなければならないということでやはり高級ワインにしか使えない。
 Aが一番印象がよくて、いい香りがし、広がりがある。Dも渋みや苦味を最初感ずるが時間の経過とともにまろやかになって来てグッド。Cは最初の印象が一番鮮烈である。出席メンバーの人気はA、Cに集まっていた。

 赤ワインも一緒にテイスティングさせてくれる。Eのメリテージというのはボルドー品種のブレンドという意味でとりあえずの名前ということ。CS40、M40、PV20のブレンド比率ということ。香りの変化がこのワインにも感じられた。最初のちょっと表現が悪いが馬小屋臭的な要素?が抜ける。SO2の関係かもしれない。
 Fは、年間300本しか出来ないという貴重なPV。タバコの香りがし、酸味やタンニンがものかなり強い。時間が経つにつれてタンニンが引っ込んできて果実味を感ずるようになったので、熟成することでもっとよくなるタイプと思われる。気品というか気高さを感ずる1本。このワインに最初から果実味を感じたとしたらものすごいワインになっていると思う。

 全般に時間の変化ですべてのワインが香り味わいなど変わってきた点が特徴的。白ワインはいずれもヨーグルトのようなマロラクティック発酵の香りが出てきた。
 シャルドネであるが、もう少し果実味が出てきてまろやかな感じの、フランスのシャルドネのようなバターのような感じが欲しいと思ったが、日本でようやく糖度22度まで上げて作るシャルドネとしてはかなり限界まで来ているのかもしれない。シャルドネを作るというのもものすごい時間と苦労が必要なんだと改めて認識した。


2003.3.1 本坊酒造 マルスワイン http://www.hombo.co.jp/mars/

 鹿児島の焼酎メーカーだった本坊酒造が洋酒部門を山梨工場でひらいたのが1960というので私のヴィンテージ。春日居の温泉に寄るついでに訪問してみた。観光バスがいつもたくさん来ているという印象だった。工場見学は個人の場合は適当に見て回ってという感じ。作業をしている人がちらほらとあるが仕込みも終わっているし、土曜日ということもあって、あまり人はいない。

 地下に有料試飲もあるというので行ってみる。白が9種類、ロゼ1種類、赤6種類、貴腐関係4種類が試飲でき、販売価格3000円以上のものは約1割相当額のフィーで有料試飲となっている。この会社の変わったところは本坊さんの手が加わっていない外国のワインを有料試飲で飲ますというところにある。ドイツのアウスレーゼとかサンセール89とかサンテミリオン95、スペイン赤82、ソーテルヌ2級格付けのものなど。おまけにロングフレッシュかなんかのセラーにはムートンなんかもおいてあって、たとえば87が4万5000円くらいの値札が貼ってあった。レストラン価格と思えばそんなものかと思うけど・・。飲む人がいるのだろうか。
 で、試飲は、純正マルスワインだけを頂いた。5種類でテイスティングフィーが合計2000円近かったが、グラス8分目ついでいたので、それぞれ少しでいいですからと交渉して、結局、やさしい店員のお兄さんは半分の値段にしてくれた。

1 シャルドネ・バレル92 スキンコンタクトをしていると書いてあるのだが、ちょっとキュート
2 アンフィニー甲州(白甘)92 ややセメダイン臭がするけど、まあいける。
3 アンフィニー・プレミアム・デザート(白甘) 「このワインは難しい、シェリー香がするんです」と販売のお兄さんが言っていたが、たしかにペドロヒネメスに感じが似ていて、むしろこれが一番おいしかった。食後のデザートにはいけると思う。定価4080円。
4 アンフィニーカベルネ ちょっとキュート。定価3150円。
5 貴腐混97 ソーテルヌに遅摘みの甲州を混ぜたというのであるが、甲州を混ぜてむりやりマルスオリジナルにしているような感じ。甲州のえぐみが出てきてゴム臭がちょっとする。わざわざ混ぜなくてもソーテルヌだけのほうがうまいじゃんというのが本音なのであるが、「ソーテルヌだけだと高くなってしまうから」と店員さんはプライス面を強調していた。ちなみにこのワイン5250円。

 他の無料試飲も含めての印象は、よく出ると思う1000円台のワインにもう少しがんばってほしいと思った。このレベルの充実がこのワイナリーのますますの発展につながるはずだ。


          

中央葡萄酒
http://www.grace-wine.co.jp/

2002/3/9 第6回ワイン蔵めぐり の 午前10時からのツアー
1、 甲州 (バレルテイスティング)甲州種、収穫年2001年 勝沼町山路地帯産
2、 カベルネ・ソーヴィニョン(バレルテイスティング)2001 穂坂産 畜産棚式栽培
3、 グレイス甲州 (シュールリー) 2000 勝沼町産 1500円。値段が書いてあるとわかり易い。これから飲むと思う甲州種のスタンダードと思って欲しいとのこと。おでんに合う。甲州はヴィニフェラ種で悪く言うと水っぽい。寿命もせいぜい3〜4年とのこと。
4、 グレイス樽甲州 2000 勝沼町山路地帯産 3000円 樽の影響で厚みが出てくる。
5、 グレイスキュヴェ三澤 白 シャルドネ 2000 勝沼町菱山地区産(標高540m) 垣根式栽培 未発売。 明野の新農場の話題に。明野は標高650メートルとかで。ブルゴーニュの気候に近い。日照時間積算との関係で決めた。気温は低くなる。5のワインがニューワールド、ムルソー、シャッサーニャと言われているので。ピュリニーとシャブリとのいいところを取りたいとの発想で明野にしたとのこと。また、明野は機械化を勧めたいとのこと。剪定機をつかったり。
6、 グレイス新酒マスカット・ベリーA 2001(いいヴィンテージ!) 山梨県産 1200円。イチゴの香り
7、 グレイス赤葡萄酒 マスカットベリーA 1995(やはりいい年) 山梨県産  参考出品。 とても珍しい。しかし、すでに行っている状態、 3年以降は厳しい。
8、 グレイスキュヴェ三澤 プライベート・リザーブ 8000円 メルロ66%、カベルネソーヴィニョン34%。 新樽。1999、勝沼町鳥居平地区 鳥居平の標高は420メートル。菱山より100メートル低い。カベルネには合っている。甲州は枝が伸び易いので棚で横にするがメルローは伸びにくいので垣根つくりにする。メルロは房は大きいけど細身。

20024/27 中央葡萄酒 明野農場開園記念植樹祭
 ついにプチグレイスクラブの会員となってしまい、記念植樹祭に。フラワーパークの南西側の斜面に畑は存在する。この日はメルロの苗木(2年もの)の植樹。
植樹の仕方
@ マルチというビニール袋に苗木を植える穴を掘る。



A 苗木を根っこごと穴に移す。



B 土を戻す。



以上であるのだが、根っこごときれいに移すという作業が難しかった。
明野農場であるが、標高は670〜700メートル。9ヘクタールに芝生を植え草生栽培を施す。日照時間は日本一長い(4〜10月で1600時間)。降雨量は日本の中では少なめであり、4〜10月で815ミリ。積算温度は1802度であり、UCデイヴィス学校の分類のVエリア。土壌は火山灰土壌。粘土質が混ざる。マルチの下にドリップ式の潅水チューブを埋設し、灌漑を施す。
午後からはランチ(赤白ワイン飲み放題。赤はカベルネとベリーAのブレンド。白は甲州とソーヴィニョンブランのブレンド)。ジャズコンサートがメインアトラクションであったが、ゲストに、ピエールバルサン(男と女の主題歌を歌った人)、渋谷康弘ソムリエ。フランスの農家の話し。10時ころ、ランチ。朝の4時から働いているからということ。平井堅(工場長のおい)。キャッチボールともう一曲歌う。フェルミエの本間るみ子さんにちょっとだけ挨拶する。





丸藤葡萄酒訪問記

rubaiyat
2002/3/9 ワイナリーズクラブ主催の蔵めぐりの初日3時からのツアー

畑を巡る。畑を見せてもらったのはここが始めて。垣根造りのシャルドネとカベルネSを見た後、醸造所の見学。歴史を感じるワイナリー。その後テイスティング(有料1000円)。
1、 2001ルバイヤートメルロー 塩尻収穫 ミディアム
2、 2001ルバイヤートメルロー 塩尻契約農家収穫 ミディアム 1と2の比較テイスティングを蔵の方でばれるテイスティング
3、 2000ルバイヤート甲州シュールリー 辛口 テイスティングルームに移り最初の1杯。ステンレスタンクで造る。おいしんぼにも登場。
4、 1999ルバイヤートシャルドネ 辛口 旧屋敷収穫
5、 2000ルバイヤート 樽貯蔵 穂坂のCSと塩尻のM 昨日詰めたばかりのワインでSO2が落ち着いていないけどということでスペシャル参加のワイン
6、 1998ルバイヤートカベルネソーヴィニョン北畑収穫 ミディアム プティヴェルドが20%入っている 樽塾12ヶ月、新樽比率50% 丸藤葡萄酒のプレミアムワインに該当する4、6は素晴らしい出来栄え。
7、 1989シャリオドール 白 甘口 甲州種 発酵を早めに止める 
甲州はせいぜい18度までしか上がらないということであるが、補糖により22度まで上がる結果、アルコール分も11%まであがり、それは辛口のワインになり、10%でとどめると甘口のワインになるということでした。
 少々オタクな雰囲気を醸し出す大村専務。テイスティングはフェルミエのチーズも添えていただき、大サービスでした。



2001/7/14 登美の丘ワイナリー(サントリー株式会社)
tominooka

 Eワイン倶楽部のオフ会で抽選にあたった。甲府駅からバスで送迎。山梨の人はほとんどいない模様。
 ここは1909年開設。150ヘクタール。ドーム115個全国平均の半分の降雨量。日照量多い。標高高いぐっと冷え込む〜ボルドーと同じ。昼夜の気温差高い〜糖度上がる。よいワイン よい葡萄。 → 堆肥土ふかふか  根から酸素や栄養分。冬剪定 必要な枝残す。生産量制限。みきわめ10年かかる技。芽かき。芽の数減らす。ぶどうの花から100日後。未熟な粒は取ってしまう。
<破砕・圧搾> 赤は破砕 白は圧搾
<発酵>
発酵タンク 酵母の種類もそれぞれ違う。そのぶどうの状態にあった酵母。発酵後の味わいの違い。タンク熟成、樽熟成。
洗びん→びん詰め→打栓機→チェック→ビン熟庫→キャップシール→ラベル貼り→チェック→箱詰め

コルク  ポルトガルやスペインにコルク樫がある。その木の皮を刳り抜くか、残りかすを圧縮形成する。 樹齢30〜40年になると皮が厚い。10年かけて再生する。

<樽熟成>
樽熟庫 1〜2年かけて熟成
 新樽 樽の味を溶け込ませたい
 古樽 なめらかな味わい

オリ引き 樽貯蔵中、オリが下に沈むため上澄みを他の樽に移し変える。目減りした分だけワインを足す。
卵白清澄 最後に卵白で。かくはんし樽の中。沈むときに細かい成分を旧略する。捕酒1週間に1〜2回。たえず満タンの状態にして酸素を入れないようにする。

樽熟中は半地下で貯蔵。最深50m。13度前後 

<瓶熟成>
 官能検査により飲みごろを判断し、出荷する。葡萄が生まれた大地の地下 理想的環境

<テイスティング>
1、 登美の丘 白1998 シャルドネ100% 樽に1年。3000円
2、 蔦石坂園(つたえいしざかえん) 1998 シャルドネ 5000円 新樽 色濃く
収穫時期遅い 樽発酵 おだやかな発酵 
3、 シャルドネ 1989 5000円 火打石の香り、 バタークリームチーズ
1〜3までは、マロラクティック発酵 酸が高い時 マロを使ってなるくする。逆に言うとフルーティーでなくなる。
スキンコンタクト 18時間 ヘビーなタイプ カリフォルニアで
あり 味濃くなる渋くなる ヘビータイプ
なし 軽くなる 香りはスキンコンタクトのない方が複雑になる
4、 見晴らし台園 1997 いい年 カベルネソーヴィニョン 果実の香り
5、 カベルネソーヴィニョン 1987 なめし皮 シャワー 1日3回 たる フレンチオーク
6、 登美の丘 赤 1998 収穫時に台風 カベルネソーヴィニョン 主体 メルローカベルネフラン ブレンド
7、 登美 1996 ブレンド 100%新樽 10000円 5と比較して色の濃さが違う
8、 貴腐 1992 登美 ノーブルドール 38800円 リースリング、セミヨン 11月位まで 樽に入れていない 乳酸発酵していない 1999 糖度55% 70%以上が貴腐 
1本3〜5房 通常1本100〜150房
しぼり 4日かけて搾る ホタボス マクロ 発酵3fして、黄金色になる
1975に初めて 3年に一回しかとれない おととし 2箱 1000本 畑を変えるから負担を少なくする。

赤に貴腐だめな理由 1976 リコルク
  皮が厚い、タンニン渋み 菌がきらう
赤についた理由 @カベルネフランについたピノについで皮が薄い、A参加してしまう 失敗作が多い

赤(ピノノアール)の貴腐 ドイツアスマンズハウゼン タンニン薄い 貴腐できやすい すぐ飲みと渋すぎる

めしべの痕跡・・・中とう根 ・・・ そこから菌が入って繁殖する
近年 温度上昇している 貴腐菌つきにくい

<栽培>
大川栽培技師長・・・

自社ぶどう園 ・・・コントロールできる強み
眺望台 標高600メートル
垣根つくり ヨーロッパ
棚つくり 日本 700年@観賞用からA食用へ
棚つくり 生食用に適する
登美の丘にブドウ畑がある理由
八方に山・・・雲が上がる 断熱膨張 雨が少ない
生食用 盆地の下 甘ければよい
ワイン用 高地 酸味が残るため
売店の上 表面 火山灰土 その下 レキ層10〜15センチ 火砕流から茅ヶ岳のもの何十センチ 水はけがよい 葡萄に適する
バラ 葡萄よりも病気になりやすい 指標植物(インディケータープラント)
葉っぱ抜いたり風通しをよくしたり
台木を生産品種
 1枝に2つ 1つにする
 ベレーゾン 水周り  白 透明に 赤 色づき始める
上と下で葉が違う
台木・・・ アメリカ バーランディリ コロンブス ・・・ アメリカ アメリカからぶどう持ち帰る ボルドーライン地方 枯れ始める
カサ 薬撒かずに病気減らそう

葉を落としたとき
枝の剪定 3月
芽 ・・・ 桜の開花後10日  
萌芽 4月半ば
おそしも 88夜まで 火をたいたりして、空気をまわし しもをつけない
5月の半ば6月の半ば 開花
6月下旬 結実
7月 不要な枝、垣根の頭 機械でピッキング 
8月はじめ〜8月中 ベレーゾン
その後収穫


2002.7.12 ドメーヌQ
昨年のファーストヴィンテージ2000ピノノワールの試飲会に続き、今年も第2回の試飲会に招待していただいた。
まずはピノの畑の見学。樹齢6年のピノを中心に2500本の葡萄畑。すでにピノの実は梅干ほどの大きさになり、
今後はサイズが成長することはなく、甘味のみが増していくという。
色づきはちょっと茶色がかる程度という。一粒食べさせてもらうと酸味とえぐみが
まだ強いが、最低限の甘味も感じる。収穫は9月10日を予定しているという。
このところ、雨が多く、かびなどの発生があったので、むれを防ぐために葉の刈り込みや
腐敗果の摘粒をおこなったところだという。3人くらいが兼任で畑仕事をしているが、中心になり
毎日畑に出ているのは久保寺社長だという。




ドメーヌQのピノの自社畑 ピノノワール





次に醸造所の見学。1・5トンのステンレスタンクなどで仕込むという。



試飲会で。ピノノワール2001.

ピノ2000は8月14日収穫 880本 ステンレスタンクのみでの発酵
ピノ2001は8月30日収穫 1500本 アメリカンオークの新樽及び古樽で2ヶ月寝かす。
ピノ2002は9月10日収穫予定 1500本を作る予定と言う。