シャトーメルシャン鑑定団

シャトー・メルシャン・ハーヴェスト・フェスティバル〜ワイン鑑定をしてもらう

2003.10.18はシャトーメルシャンハーヴェストフェスティバルで、催し物の一つとしてスマート・オークションとワイン鑑定のイベントが行われた。新聞に鑑定依頼人募集の記事が出ていたので、早速応募したところ、かなりの応募者の中から選ばれた。出品ワインは嫁さんの実家にあったグレースイヌイ73(中央葡萄酒さん)とラフォンのモンラッシェ77である。前者はぽつんと1本だけ家のキャビネットに収められていたのが、なにか珍しかったのと、モンラッシェのほうはオークションで落としたものであるが相当な価格はいくらかが気になったものである。

 オークションのほうは、いわゆるワイン通の人たちの狙いは同じようで、結構偏った入札になった。まずシャトーマルゴー93を上野工場長が出品。ポンタリエ氏がじきじきにおみやげとして持って来てくれたものだそうである。3000円からのスタートで、なんと1万3000円で落札。ちょっと93、まだ固そうだしなあと思いながら、手を挙げずにいたらそのその金額になってしまった。財布にお金がなかったというのもあるのだけど。桔梗ヶ原メルロの1stヴィンテージ85年が2万5000円、シャトーメルシャンシューペリュールの1stヴィンテージ60が9500円。BVだったのでこれは入札したが、記念品としてのみの意味合いを考えると6000円までで脱退。シャトーメルシャン甲州鳥居平1979極甘口。これは一番そそられる出品であったが、ソーテルヌとつい比較をしてしまって8000円で脱退、1万円で落札。その後もシャトーメルシャン山梨カベルネ&長野メルロ1997アニバーサリーキュヴェマグナム、これは息子のヴィンテージだし、2−3回値段を吊り上げたがやはり脱退。1万5000円で落札。うわさのシャトーメルシャン信州桔梗ヶ原メルロ98シグナチャー(日本未発売)は1万5000円からの最低落札価格で、このワインにかけるメルシャンの意気込みがわかりそうであるが、ちょっと最落が高すぎたせいもあって、二人の入札に終わり1万6000円で落札。ほとんど残っていないしゃとーメルシャン1950も1万円で落札されていた。


         

 左、葉山孝太郎さん。右山本諭さん。       葉山さんのシャンパーニュの教えにサインしてもらった。
  真ん中 会場にいた変な人              ドンペリのエチケット! 作成10分!

 さて、鑑定であるが、コスの6リットル瓶をBBRのオークションで落としたという方、友達から旅行のおみやげにいただいたというカナダのアイスワイン、家の物置から発見されたシャトーメルシャン70年、などなど6人の方が出品。私は鑑定依頼人のトリをつとめた。

 まずグレースワインのほうであるが、本人評価額として収穫から何日たってるかを計算。ちょうど30年として、×365で10950円って感じにしといた。鑑定額は、常温保存されていたこと、あんまりストーリーがないことから(泣)、3000円の評価。 
 まあ、嫁さんの実家においてあったという話だけ聞けばストーリーを感じないかもしれないが、私のことをよく知ってる人がいるとして、ワインエキスパートの勉強をするまでにはまったワイン好きが、嫁さんの実家で急に(今年になるまで見たことがなかった。)ぽつんと1本だけたたずんでいるグレースの73年もの。なんでこんなところにこんなワインが立ってるんだろうととても不思議に思うのは理解してもらえるだろうと思う。そこらへんまで説明しようにもなかなかニュアンスを伝えるのが難しくって・・・。鑑定団はそんなことで、たぶん、「ちょうと30年だから3000円にしましょうか、そうしましょう」という感じだったと思う(笑)。まあ常温保存していたワインだから、額の問題ではそもそもないのであるが。




 次にモンラッシェのほうは、鑑定者たち(葉山孝太郎さん、ミクニ丸の内の山本諭さん、上野工場長)も気になったらしい。このワイン、ヤフーのオークションで落としたものの、いくらが妥当かなといつも考えていた。本人希望価格はオークション落札価格の4万9000円。私の嫁さんと子供がそのとき会場にかけつけてくれたので、すかさず、「これを見せると嫁さんに叱られるんだと思いますが・・」と言いながら、鑑定額が書かれた看板をあげるとすかさず、葉山さんが、「うんうん、それはとてもよくわかる」ということで反応してくれました。葉山家でも高いワインを買うと奥様の機嫌が悪くなるのはご同様のようで、葉山さんいわく「結婚当初は暖かい奥さんと冷えたビールが待っててくれたんですが、最近は冷たい奥さんとぬるいビールが待っています」だとかで会場の笑いを取ってました。さすがです。
 というわけで鑑定団も私の奥さんに気をまわしてくれて、評価額をかなり超える8万円の鑑定をしてくれました。難点をあげるとするとキャップシールがないのと(前所有者はキャップシールをはいで保存されている方)、コルクが2ミリほど沈んでいること、エチケットがあまりきれいでないことなどで、それがクリアされれば、10万円ははるかに超えるということでした。エチケットなんてあまり気を使っていないので、なるほど、鑑定ではそういうことも判断要素になるのかと思いました。

 ともあれ、ハーヴェストフェスティバルいろいろな催し物があって、1日ゆっくり楽しくすごさせてもらい、大満足の1日でした。