イタリア旅行

ヴィノテークのツアー 去年のフランス旅行についで2回目の参加である。
2001年10月21日 アリタリア航空でミラノへ。成田から約12時間。100リラ約6円。
イタリアの2大ワイン名産地 ピエモンテとトスカーナを巡るツアー。
まずはピエモンテ・
ミラノ空港からアルバの市街地までバスで3時間。
その夜はアルバの白トリュフ市へ。そこでみんなで
食事。


白トリュフをパスタへひらひら掛けてもらい3000円であった。
香りは思ったほどではない。
もっとも市場に並んでいた白トリュフは
なにかしら淫靡な香りを漂わせていた。

10月22日午前  GAIA
gaja
さっそくバルバレスコ ガイアへ。ガイアはイタリアのカリスマワインメーカー。
超多忙のため不在。現在はボルゲリで新しいワインを作っている。
かわりに輸出部長が担当。

二つの戦略
1、 ネッビオーロについてよく仕事をするのが第1の目的
2、 ピエモンテでカベルネ、シャルドネを栽培するのが第2の狙い

テイスティング
1 白 ガイヤgaia  アンド レイ rey 1999、シャルドネ chardonnay LANGHE D・O・C 
  reyは娘の名前 ステンレスタンクで発酵 マロラクティック発酵は樽で。
  ゴールデンデリシャスやバナナの香りがする。
2 赤 バルバレスコ barbaresco 1997 docg
  唯一地名をつけているワイン 14のぶどう畑のミックス
  こちらの人達は普段はドルチェットを飲んでいる バルバレスコを飲むのはクリスマスくらい 
3 赤 ソッリサンロレンツォ sori' san lorenzo 1996
 LANGHE NEBBIOLO DOC
 ソッリは南斜面の意味 聖ロレンツォ ドゥオーモ
 シングルビンヤード名をつけたワイン5つあったが(サンロレンツォ コスタロッシ コンテイヤ スペルスなど)、そのようなワイン だけが重要ではないとして、単一畑名をつけることは1996年廃止した。
   最近のヴィンテージ情報
    96年 タンニン強い 熟成するまでに時間がかかる
    97年 カリフォルニア風の年
    98年 96のタンニンと97のボディが組み合わさった年 

4 赤 バローロスペルス BAROLO SPERSS 1989
  スペルス ノスタルジーの意味 

ランチ ALTENI DI BRASSICA ガイアの近くのリストランテにて。
白 1997 ソーヴィニョンブラン フランスとタイプ違う
赤 1996 GAJA CONTEISA (ガイアからプレゼント)
前菜 サラミの漏り合わせ
プリモ ラビオリ バターサルビア風味

22日午後 BORGOGNE
バローロ 村、ワイン、地区の名前
バローロ11のコミュニティがある バローロ村その中心

伝統的製法
フィロソフィーが伝統的
3つの大事なポイント
@ 1つの畑だけでなく、いくつかの畑をブレンド いい葡萄を使う事前提だがミクロクリマがあるからミックス必要
A  葡萄の果皮 長いマセラシオン
B  長い熟成 瓶内熟成

バローロの畑20ヘクタールを2000軒で分割 1ヘクタール無いところが多い大家族時代のなごり 相続で分割

樽熟少なくとも2年 法律で木樽で2年
ボルゴーニョでの樽熟 その年の葡萄の性質による ボディの強い年は長く入れる
リリースするときデキャンタージュする バローロではボルゴーニョだけ

テイスティング
@ バルベーラ2000 
 さくらんぼ フルーティー 鮮烈 酸味が特徴 瓶内で3〜5年熟成させることで野性的な味がよくなる
A バローロ1996 
 5年瓶熟成
 果実味が強い 味わい 渋い 肉料理に合いそう
B バローロ1961 
 色 濃い 若さを失わずに年をとる スキンコンタクトの時間 伝統的手法と近代的手法との違い 
 食事の後に味わう 瞑想のワインと呼ぶ
C バローロ 1952 
 パーフェクトに熟成した素晴らしいワイン

22日ディナー CESAR
ピエモンテの山の中にある 
ワイン抜きで12〜14万リラ(約7500円) 今回のガストロノミーをテーマにした旅行の白眉というべきディナー。

アミューズ パルメジャーノのリゾット テレンタというとうもろこしの粉

アンティパスト@ 10月風サラダ ザクロ、りんご、レタス、焼き栗、バルメジャーノ、
オブリ(黄色いきのこ)、うさぎ、七面鳥、雉 酸味のあるソース(オレンジ、オリーブオイル、ワインビネガー)
これは絶品であった。



アンティパストA ポルチーニ茸 トマト、桃、生クリーム、パルメジャーノ をオーブンで。
桃を使うというのはすごい。



プリモ@ ニョッキ ジャガイモと黒オリーブ トマトのソース



プリモA フェットチーネ 鴨のレバーソース これも絶品。



セコンド@ カプレット 子山羊 オイル パセリのソース
      6時30分から ずーと2〜3時間 暖炉のおき火で丸焼きの状態で回転させながら
      焼き上げる。皮はかりっとしていておいしい。



セコンドA フィレーヌ ト パーム パンの中に牛ヒレ肉入れて焼いたもの 
ピエモンテ産の牛肉 ありのままの味 フライパンで塩こしょう、ローズマリー、
プロシュート入れていため、パン生地に包み、オーブンで焼く最初高温で後に低温でじっくり焼く。
サービススタッフにこの日日本人女性がいたため、シェフに作り方を聞いてもらう。



ワイン @白 ガイア アンド レイ 94(ガイアのプレゼント) 
     1時間経過でようやく開いてくる

ワイン A赤 プルノット バルバレスコ85 
    熟成は完了している。やや獣風味 セコンドの両方の肉に合う
  
アンジェロ・ガイア登場  ボルゲリから帰宅途中寄ってくれた。スーパースターの登場
   に一同どよめいた。 
   普段飲むのは家では単なるネッビオーロかテイスティング残りのバルバレスコ98
   日曜日などのスペシャルワインはブルゴーニュを飲むとか。

アンジェロ.・ガイア氏と記念撮影。


23日 午前 GIACOSA
bruno giacosa

ブルーノジャコザ・テイスティング 

向かって左端の頑固一轍という感じの方が
ブルーノ・ジャコーザ


1 泡 97 スプマンテ  現在出ているヴィンテージ ピノノワールだけだと重くなるのだけどエレガント
2 白 2000 ロエロアルネーズ ARLENES
 色は白黄 バナナパイナップル香り良い 余韻は少ない
3 赤 98 バルバレスコ アジェーリデバルバレスコ
  アジェーリは畑の名前 素晴らしい文句のない出来
4 赤 98 パレットバローロ   パレットは葡萄の持ち主の名前  
  これも素晴らしい。ジャコザは大樽で造り、今流行りの小樽(バリックでの発酵は行わない)が、
  素晴らしいワインが多く今回のツアーの中でも感動したワインの一つとなった。
  しかし、まだリリース前であり、購入はかなわなかった。
   

24日  BRAIDA
 バルベーラの素晴らしさを研究するため来訪
  ブライダ


ブライダのオフィス



グラッパの材料となる葡萄の絞りかす。
カベルネソーヴィニョンと記載してあった。


 とても陽気なラファエラさん

ブライダテイスティング
1 白 00 グリニョーニ  GRIGNOLINO 
 Gar GNULE イタリア語で種
 4つの種がある
 ネッビオーロ 2つの種がある 種が発酵を助ける 早く発酵 白に近いと思っている 軽いウサギ、鳥、リゾットにあう
 色の薄いのが特徴
 第1 ピノっぽい 第2プラムの香り 味 酸味と渋みが強い

2 赤 99イルバチャレ (結婚式での仲人の意味)
 バルベーラ(女性的)70%とピノノワール(男性的)30%のブレンド 年によってブレンド比率は変わる ピノネロの出来次第   ピノネロは樽 バルベーラはステンレスタンク  8ヶ月木の中 1年ボトルの中で トマト、フンギ茸、つめものをした料理に合う

3 赤Bricco Dell'Uccellone 
 100%バルベーラ 丘の上の頂上 チェロ鳥の意味 ウッチャローネ ペニスの意味 大きなおちんおちん セラートークをラファ エラが披露。 
 色 濃い  味 果実味にあふれる 


ウッチャローネです。

4 赤 97 ブラッケットアクイーBracketto d'cqee バリック16ヶ月 1年ボトルで 間違いなく肉料理に合う  果実味にあふれ ている
5 デザート マスカット アップル 発泡が残っている 

25日  BANFI
Castello Banfi
醸造責任者ルーディブラッディ  バンフィに勤める日本人宮島さんが案内してくれた。
バンフィのスーパートスカン
年間12万本 スームス(ラテン語で頂上の意味) サンジョ40%、カベルネソ40%、Si 15〜20% ローヌのクローン
年7万本 エキスルスス(例外的に素晴らしい) Cs60% m40%
いいヴィンテージ ポジャローロ(いいブルネッロ)―バリックのみ 24ヘクタールの単一畑から4.5トン/haの収量
 丘の頂上(風の吹き回しがとてもよい)、南西向き、樹齢20年
房の健全な状態、酸の保持がすばらしい、土壌構成3〜4メートル粘土質、石が混ざり合っている。バランスがよい。根付き方も不覚まで入り込んでいる。地下水、夏もOK。

バンフィテイスティング
97,99は樽から95まではすでに販売している

ポッジャローロの垂直テイスティング 
 偉大なワインを垂直で試せるということでメンバーからは拍手が。
99 (モンタルチーノ全体では4星)色ルビー香り1、香り2、味 果実見はまだ出ていない
97 (モンタルチーノ全体では5つ星)2003春リリース予定。色ルビー色 香り1おとなしい香り2味わい果実味がある。桑の実、 さくらんぼーサンジョベーゼ特有の香り、バニラー樽、アーモンドつぶした苦味の後味、新しいことによる苦味
95 パイプタバコの香り、99,97は果実見が強く土壌の表現があまり出ない。それに対し、後味が30-40秒続くリコリスの風味、 力強さに95の特徴がある
93 エレガント 今ひとつの年、味やさしく飲みやすい、パイプタバコの香りが出ている、しなやかさをきれいに表現している色ざく ろが混ざっている
90 色93より濃い、暑い日が続いた。光合成の効用
 香りちょっと来る
 香り2たばこ、リコリス、黒い胡椒、口の中でも粘着性、非常にフレッシュ
88 収穫量は少ない 初めてバリック処理したポッジャアローロ エレガンスでしなやか
 樹齢があがるとともに凝縮感、開いた後、下降線がゆるやかなのがぶるネッロの特徴

食事 宮島さんと同じテーブル
@ アンティパスト ブタのラード ローズマリーパセリオイルをパンに
  白ワイン フォンタネッレ・シャルドネ99  ボリュームパワーあり
A 豆と野菜のスープ
  赤ワイン コルベッキオ・シラー98 果実味のあるオーストラリアとローヌのスパイシーさの中間くらい
B 豚とジャガイモ
  ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ96 ノーッマルなブルネッロ。この年はぽっジャアローロは造らず
C チーズ
  エクセルスース97  9000円
  スームス97      8000円 非常に果実味にあふれバランスよい。サンジョベーゼ45、CS40、シラー15%


25日午後3時  BIONDISANTI
biondisanti

フェルナンド BSの義理の息子さんが案内してくれる。途中好々爺といった感じのご本人が登場。
伝統的方法でブルネッロを造っている業者。酸味が強いワインが多く(実際梅干しのような酸味)、
それゆえに長期の熟成に向くワインとなるが、日本人の味覚には合わないのではないかとの印象をもった。

ワインは全部で4種類生産している。
1、 ロッソデモンタルチーノ アイヴォリのラベル 若い木のものブルネッロは10年以上樹齢 6ヶ月から1年ボトル
2、 ブルネッロアンナータ いい年にしかつくらない84、89、92は造っていない(次の3のワインにまわす)10-25年樹齢たる3年 、ボトル1〜1・5年ボトル5年後に市場へ。
3、 ロッソを造る。1年たる 92年灰色ラベル
4、 ブルネッロ リゼルバ 25年樹齢を超えるもの、いい年しか造らない、マーケットに出すまで6年

リコルクの依頼にもこたえている
発酵たるはステンレス すべて大樽熟成バリックはない 。

テイスティング
98 ロッソデモンタルチーノ 総酸高い、500メートルの標高
96 アンナータ リゼルバは造らず 収穫年はよくなかったが、タンニンと酸のバランスがよい酸味が強い(梅酢に近い)

26日  COLTIBUONO
Badia a Coltibuono
ロベルト・ストゥッキ ー醸造家
妹のエマニュエルが案内。

ヴィンサント
 マルバジーア50%、トレヴィアーノ50%
3〜4ヶ月収穫後乾燥させる
暑い屋根の下で、圧搾時は少ないジュースカラトーリと言われる小さなバリックで5年間熟成(暑いところで)ワインの量少なくなりさらに甘くなる


ヴァンサントの原料となる葡萄をハウスの中で
干しているところ(カステッロ・ディアマのもの)

オリーブオイル
エキストラバージン熟していないときに造るだからあまり量できない大木から3本のオイルビンができるのみ
圧搾は熱を加えない
収穫→水洗い→うすで引くディスクパット 40村重ねて 冷水プレスで押す プレス熱発生 水が混じる 水とオイルを分ける作業フィルターがかかってないものもある おいしい 

バルサミコ酢 古い樹齢の木で10年間大きな樽から小さな樽へ移していく

テイスティングとランチ
アペリティフ ピノビアンコ70、シャルドネ30香り甘い。
  スキャッテヤーナ。パン踏み潰してオリオで混ぜ、ローズマリーを載せオーヴンで焼く。すごくおいしい。
キャンティクラシコ1999バランスよい。サンジョベーゼ100%買っている葡萄
  ラビオリーニ スピナッチ(すりつぶして)とリコッタチーズ バターとパルメジャーノを混ぜ込み オーブンで焼く トスカニー無塩  パン ご馳走が濃いから
キャンティクラシコ1997 レゼルバ インキーな香り まろやかな味わい
  ジャガイモと豚肉
  アリスタディマイヤーレ 日本のチャーシュみたいなもの。ここらへんの地元料理
  ペコリーノチーズとエリカのはちみつ
  強い熟成したぺコリーノには、蜂蜜が合う

26日午後  AMA
Castello di Ama

テイスティング
@ 1999 アルポッジオ 
 ピノグリージョ、シャルドネ、マルバジアのブレンド
 アマの唯一の白ワイン
 パイナップル風味と果実の香りミネラル分を感じる
 1部樽、1部ステンレス フレッシュと酸味を感じる
 中長期の寿命をもったワイン
A 1999 キャンティクラシコ 
 サンジョベーゼ85%、カナイオーロ、マルバジーア、メルロで15% 1年場リック、5ヶ月ボトルで熟成
 アマの代表的ワイン 99キャンティクラシコにとて非常にいい年 香り1小豆の香り、香り2さくらんぼ、ダークチェリー 
B 1995 キャンティクラシコ
 Vigneto Bellavista
 サンジョベーゼ90%、マルバジア10%
   偉大な年の単一畑から
   
27日 
フィレンツェ美術散歩
入場無料、待ち時間なし、写真撮影OK・・・美術館、博物館、教会に入らず楽しむがキーワード。
とはいえ、時間があればウフィッツィー美術館には行ってみたかったが。
金沢大学のイタリア美術史の教授のガイドに沿って、フィレンツェ市内を散策する。2キロ四方に次の
10作品が並んでいる。早足で約2時間弱で見ることができた。子供に皮のベストそして自分にセカンドバッグ
を買い、フィレンツェの街並みとお別れする。

@サンタ・マリア・ノヴェッラ駅
Aサンタ・マリア・ノヴェッラ教会 フィレンツェで最初のゴティック教会
Bメディチ・リッカルディ教会 
Cサンティッシマ・アンヌンツィアータ広場
Dサンタ・マリア・デル・フィオーレ  ドゥオーモ広場に聳え立つ。                      
Eサン・ジョバンニ洗礼堂
Fオルサンミケーレ教会
Gヴェッキオ宮殿とシニョリーア広場
Hウッフィーツィ広場
Iヴェッキオ橋とサンラ・トリニタ橋



27日  ANTINORI
antinori

 フィレンツェの街中にあるアンティノリ直営リストランテでランチ。
ワイン代含め15万リラ
1 スプマンテ アンティノリブリュットミレジメ 
2 キャンティクラシコ1998  75000リラ
 サンジョベーゼ 100%
3 ティニャネロ
 かかお、コーヒー豆の香り
4 Guad al tassoボルゲリ地区
 カベルネ60 M30 Sy10
 
アンティパスティ
 8センチかける13センチ4種類のカナッペ
 @ トマトバジル
 A 鶏肉チーズをすり下ろす
 B レバーペースト 水で血抜きをして流して牛乳あるいはワイン生のうちからミンチ味付け 
  エシャロットオリーヴオイルにんにく塩コショウ
 C チーズとアンチョビ




夜 タベルナ・ディ・メディチ 最後の夜を地元のバールで。



バールの玄関で記念撮影。

@白 カンパーニア・サレルノのパエスタム・ビアンコ99
 イタリア・サレルノ州のワイン 
A 赤 ファッサティのヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノ・サラルコ95 
B 赤 ソルバイアーノのモンテスクダイオ1997
C赤 サンティのアマローネ・デッラ・ヴァルボリチェッラ・プロエミオ96
28日 フィレンツェからミラノ経由で成田へアリタリア航空
29日午前11時成田到着

途中風邪を引いてしまうアクシデントに見舞われ、単独薬局に買い物に行った。和伊辞典を持っていって何とか通じたが、心細い限り。しかし、イタリアの風邪薬はよく効く。田舎のせいかフランス以上に英語はまったくわからない人が多い。お店は開店しているときも施錠をしているところが結構多い。