2006ボジョレー

ボジョレー地方の2006年のヴィンテージ情報であるが、結局、春先気温の低い日が続いたが、7月の暑さ、8月の涼しさ、9月から10月にかけての収穫期における好天続きにより、2005年に引き続き素晴らしいヴィンテージとなった模様。

サントリー、ジョルジュ・デュブッフ社、7月
 「春は気温の低い日が続いたが、5月には天候のよい日が続き、例年どおり6月上旬に開花が始まった。開花後もよい天候に恵まれ、これまでのところ、病害もなく葉はとても濃い緑色をして、順調に成長している」
メルシャン、アルベール・ビショー社、9月
「収穫は9月5日に始まった。収穫初期のぶどうは素晴らしい品質を持ち、健全でフェノールも熟成しており、天然アルコールも11〜12度くらいになる。まさに素晴らしいヴィンテージだった2005年と同じレベルと言える。2006年のヴィンテージは豊富な果実味を持ったタイプに仕上がるかと思う。今後収穫が終わるまでの約2週間の天候が今年の品質を左右する。ヴィンテージを語るには早い時期だが、現在のところは非常に良好な状況と言える」と順調に育っている。
サントリー ジョルジュデュブッフ社、10月
2006年の品質は、本当に傑出したできばえです。
ヴィンテージ(ミレジム)は、よくその年の天候を映し出す鏡のようなものだ、といわれます。
7月の暑さ、どちらかというと涼しかった8月、葡萄の濃縮感を高めるのに一役かった北や南からの風が交互にそよいだ晴れやかな9月。それぞれの気候があってこそ、その年その年の葡萄になりワインが出来上がるのです。

(ボージョレーワイン委員会 10/17付けプレスリリース)
 「アロマ、果実味、丸み」この3つの言葉が、ボージョレー・ヌーヴォーにとりとても良い年となった2006年の特徴である。ボージョレー・ヌーヴォーは11月の第三木曜日の午前0時に、フランスと海外の150カ国以上で解禁となる。
7月の暑さ、9月の収穫期の間ずっと降り注いだ太陽、収穫量の抑制により、ぶどうは良く熟した。成熟期の終わりと、9月5日から10月初めまで続いた収穫期は、素晴らしい条件に恵まれた。収穫を開始した当初から、生産者はぶどうがとても良い衛生状態であることを指摘し、2006年を、やはりとても良い年であった2005年と関係付けていた。2006年のワインについての最初のコメントでは、バイヤーや流通業者から、特に賞賛の言葉が続いた。
 2006年のボージョレー・ヌーヴォーの紫がかった際立つ外観は、フレッシュさと若さを示している。香りは文字通り<爆発>していて、その豊かで複雑な表情は、醸造の方法により、キイチゴやカシスなどを思わせる。ボージョレー・ヌーヴォーは一つなのではなく、生産者の数だけ異なる種類のキュヴェがあることがわかる。
味わいには丸みがあり、タンニンはなめらかで、ボージョレー・ヌーヴォー独特の美味しさをもたらすストラクチュアを伴う。冬の初めに太陽に恵まれる、夏の気配に微笑む、などと陶酔して表現する人もいる。