2002 ドイツ

10月の太陽に ドイツのワイン生産者は満面の笑顔。リースリング、シュペートブルグンダーでは最高品質へ期待高まるすでに幅広い品種で高級ワイン用葡萄を収穫

9月の天気は雨が少なく日照が豊かで、ドイツのワイン生産者の期待は高まったが、10 月も引き続きこの期待に沿う天気であってほしいものである。ミュラー・トゥルガーやシルバーナーなど早熟品種は、 今年は成熟状況が良かったため、多くの栽培地域で予定より早く収穫を完了することができた。 「各栽培農家は、これまで収穫された量と質に非常に満足している。」 ドイツワイン基金総裁アルミン・ゲーリングは、今年の中間結果をこのようにまとめた。

夏にたっぷり雨が降り葡萄の生育には有利だった上、8月は気温が高く、 9月は日照が豊かで、葡萄にとって大切な生育期に成長が促進された。また 9月の天候は穏やかで、昼は陽光が降り注ぐ一方夜は気温が下がるので、葡萄の成熟はさらに進み、香りは豊かさを増している。

ドイツ全体ではまだ50%しか収穫が終っておらず、総収穫量はまだ正確には予測できないが、 これまでの収穫結果に基づく慎重な推定によれば、約1050万へクトリッターと予測される。

期待できる晩熟種
特に良い結果が期待できるのが、リースリングやシュペートブルグンダーなど、晩熟型の葡萄品種である。 これらの品種で葡萄の状態が良い事に意を得た栽培農家は、今しばらく収穫を見合わせ、 良い葡萄を収穫するチャンスを最大限に生かす意向である。多くの栽培地域では、エクスレ値が現時点ですでに今までの平均値を上回っている。 以上の事から今年は、成熟度が高くフルーティーで香り高い、熟成させるポテンシャルの大きいワインが できることが期待される。