2001 ローヌ

強烈なタンニンを有する年。このヴィンテージは非常に長命となるでしょう。
豊富なタンニンにより、テイスティングしたときに、相対的に高いレベルのアルコールをかすかに感じさせます。
春の雨の恵みを地中に溜め込んでおき、乾燥していた夏の初めにはその水分をブドウの根にかえしてやり、7月の半ばまで適度な水分が確保できましたが、8月以降はローヌ渓谷の気温はぐんぐん上がり、乾燥した夏でした。 その一方で、9月は涼しく、果熟を遅らせました。 2001年はブドウの果皮とタンニンの熟成度合いと糖度、酸の熟成レベルの2項対立が長く記憶にとどまるでしょう。 通常この2つの要素は同時におこります。 しかしながら、2001年は果皮とタンニンが充分に充分に熟す1週間前にブドウは完熟し充分な糖度がありました。 その為、潜在アルコール度数に関係無く果皮が熟すまでちょっと収穫を待たなければなりませんでした。 収穫されたブドウの品質は並外れており、2001年はゴツゴツと大きなタンニンですが、一体感があり、長い成熟期間により、アルコール度が高く、味わいがまろやかになっている点が2001年の特質です。 収穫量は北部ローヌで20%、南部ローヌで50%平均を下回りました。 テロワールが赤ワインに長熟性を与えるだけでなく、同じテロワールの白ワイン(エルミタージュだけでなく、サン・ジョゼフやクローズ・エルミタージュが類稀な長熟性を持つことを記憶にとどめておいてください。 収穫量では白ブドウは昨年同様、黒ブドウは豊富とはいえない量でした。 シラーは平均の10〜20%落ち、グルナッシュは昨年の50%を超える程度、シャトー・ヌフ・ド・パプは平均の半分の収量でした。