御神楽少女探偵団 (PS)

 

[推理トリガーとは]

 人物との会話や現場検証の時に、文章が青で表示されるものがあります。

 その文章に対して、深い洞察を行うために必要なのが「推理トリガー」です。

 推理トリガーはその章での使用回数が決められていて、

 的確な使用をすると「推理ポイント」が与えられます。

 推理トリガーがなくなるまでに推理ポイントを20ポイント集めると、

 その章をクリアしたことになり、次の章に進むことができます。

 

[レビュー]

 隊長 :御神楽!

 大吉 :御神楽!ってこれ挨拶なのかにゃー?

 隊長 :そう、いいだろ?

 大吉 :ぜんぜん良くないにゃー。

しかも「アポなし(以下略)」の時とおんなじだにゃー。

 隊長 :う・・・ま、まあそれはおいといて。

     このゲームは久々の掘り出し物だぞ!

 大吉 :にゃ?気に入った女の子でもいたのかにゃ?

 隊長 :そうそう三人とも微妙にツボをついてて・・・って、違う!

もともと俺はこれをギャルゲーとして買ったんじゃない。

 大吉 :じゃあ、なんにゃ?

 隊長 :最近のAVGはコマンド総あたりでクリアみたいなぬるいのばっかだろ?

     たまには昔みたいな本格推理ゲームがやりたくなったんだよ。

 大吉 :なら「神宮寺」買えばいいにゃー。

     言ってることおかしいにゃー。

 隊長 :う、うるさい!

     とにかくこれはいいゲームなんだ!

 大吉 :(これ以上のつっこみは危ないにゃ)

     じゃあ、どういうふうにいいゲームなのにゃ?

 隊長 :ん、まず雰囲気がいいね。

     時代設定はおそらく大正時代、猟奇物の王道って感じ。

 大吉 :ふむふむ。

 隊長 :主役級人物に「ちょっととぼけた名探偵」「少女探偵助手3人」と

     これまた基本に忠実な配役。

 大吉 :なにを基本にしてるのか良く解らないけど、まあいいにゃ。

 隊長 :そしてストーリーとシステムのマッチングだな、これ重要。

 大吉 :もっと具体的に説明するにゃー。

 隊長 :んー、推理物ってさあ、ちゃんと読んでこそ面白いと思うんだよ。

     ただ文章を追ってるだけでも話はわかる。

     でもしっかり読んで、自分で推理してみて・・・ってのが本当の楽しみ方だろ?

 大吉 :それはそうだにゃ。

 隊長 :そこで生きてくるのが「推理トリガー」なんだよ。

     回数に制限があるから、話をしっかり聞いて自分で推理しなくちゃならない。

 大吉 :なるほどにゃー、自然に話に引き込まれるってわけだにゃ。

 隊長 :そう、その辺がコマンド総あたりのゲームと比べて密度が段違い。

 大吉 :実際、ストーリー自体はそんなに長くないみたいだからにゃー。

     トリガーシステムがあってこそ密度が高く感じるんだにゃ。

 隊長 :話をしっかり聞いて、突っ込みたいところを決めて・・・。

     まさに推理小説で、前の部分を読み返す感覚だな。

 大吉 :ずいぶん絶賛だにゃー。

     不満点とかはないのかにゃ?

 隊長 :ある、まずは推理ポイント。

     数字が見えるから、それがどのくらい重要な情報か解っちゃう。

 大吉 :それは問題かも知れないにゃー。

 隊長 :あとはトリガーの反応するポイント。

     基本的に犯行に関わる情報でしかポイントがもらえない。

 大吉 :どういうことにゃ?

 隊長 :つまり「誰々には犯行は不可能だった」みたいな情報には反応しない。

     俺としてはそれも重要な情報になりえると思うんだけどな。

 大吉 :なるほどにゃー。

 隊長 :しかしたまに反応することもある。

     要するに一貫性がちょっと問題ありなわけよ。

 大吉 :わかりにくいってことだにゃー。

 隊長 :あと・・・・・ゲームが止まることかな・・・。

 大吉 :にゃにーーーー!

     それは大問題だにゃ!

 隊長 :だろ?しかもなにも問題なさそうなとこで止まるんだよ。

     章の間でしかセーブできないから、結構戻されるし。

 大吉 :それはひどいにゃー。

     なんとかならないにゃーか?

 隊長 :ならないみたい・・・。

     まあ、トリガー使うポイントが解ってれば、復旧はさほど苦労しないけどな。

 大吉 :にゃー、意外な落とし穴があったにゃー。

 隊長 :うーむ、これさえなければかなり評価が高いんだが・・・。

 大吉 :続編に期待かにゃ?

 隊長 :ああ、続編もう出てるしな。

     さすがにこれは直ってるだろう。

 大吉 :直ってなきゃ大問題にゃ・・・。

 

[総合評価]

 隊長

  基本に忠実な設定、配役、ストーリーは良い。

  最初のうちは名探偵はあまり出てこず、少女探偵で情報を集めるのがメインとなる。

  実際には「推理トリガー」は推理というより、情報をさらに引き出すために使われる。

  もっと詳しく聞きたいという話が出た時に使うのが正しいようだ。

  ゲームの合間にムービーがあり、ちょっとしたブレイクになっている。

  ムービーの使い方としては成功しているほうだと思う。

  ただ、ムービー中に突然指示が出て、反応出来ないとゲームオーバーみたいな罠があり、

  その必然性は少々疑問だった。

  あとゲームが途中で止まってしまうことが何度かあった。

  テストプレイをしていれば絶対に解ったであろうという頻度で起こるので、修正は可能だったはず。

  そういうとこはちゃんとして欲しかった。

  ストーリーが少々短いのと、ゲームが止まってしまうこと、この二点がなければかなりの傑作であったと思う。

  おまけディスクも充実しているのでプレイ時間は問題ないと思う、お勧めできる作品である。

  ただし、いいところで「つづく」って終わっちゃうから、続編買う気ない人は買わないほうが良いかも・・・。

  いちおう言っておくけど、このゲームをギャルゲーだと思わないほうがいいよ。

       総合評価          評価額  4000円

 

[ミニ攻略?]

 ゲームが止まるのは、キャラ表示の途中が多い。

 すべて試したわけではないが、今のところ「キャラの切り替え タイプ2」

 「アニメーションスキップ 有り」の設定が比較的ストップしにくいようだ。

 あと推理トリガーを使う場合は一度文章を最後まで読んで、それでもまだ突っ込みたい時に使うといい。

 トリガーなしでも追加説明がなされているような文章は、トリガーに反応しないことが多い。