五木ひろし
芸能生活40周年シングル『アカシア挽歌/雪燃えて』発表会

〜五木倶楽部会報第82号掲載原稿を転載〜


芸能生活40周年記念シングル『アカシア挽歌/雪燃えて』は50周年への新たな第一歩、ぜひ大きな成果を…。
6月1日、40年前の思い出の浅草で200名の会員さんを交えマスコミ発表会


 かつて浅草・国際劇場があった跡地に建つ浅草ビューホテル「飛翔」で、40周年記念シングルのマスコミ記者発表会が午後1時から行なわれた。客席には約200名の会員さん。その後ろに各テレビ局のカメラ放列。客席横に新聞、雑誌の取材陣。五木さんは『アカシア挽歌』歌唱後にこう語り出した。
「中学の修学旅行が東京で国際劇場を見学したんです。SKD(松竹歌劇団)がホームグラウンドにした5千人収容の東洋一のレビュー劇場で、歌手にとっても日劇か国際劇場でワンマンショーをするのがステイタスだった。卒業アルバムにその時の国際劇場の写真が載って“僕は必ずこのステージに立つ”と書き込んでいます。昭和39年に上京。16歳で松山まさる『新宿駅から』でデビューすると、僕はここで3日間コンサートを開催。司会はコロムビア・トップ&ライトさん、ゲストが都はるみさん。当時はセンターマイクだけで、イントロが流れてソデからマイクまで歩いて行く距離がやけに長くて、間に合うのかしら…と心配したもんです。ここ浅草は夢が膨らみ、夢が叶った最初の地です」
 ひと息入れて、さらにこう続けた。
「五木ひろしになって2年後の最初の劇場公演もここで、昭和57年に閉場する最後も僕が“鯉名の銀平”のお芝居と歌謡ショー10日間を務めさせていただいた。ですから40周年記念シングル発表会はここ浅草ビューホテルでやりたい…と密かに思っていたんです」
 ここで作詞・荒木とよひささん、作曲・弦哲也さん、編曲・前田俊明さんがステージオン。それぞれが制作秘話を披露。
 五木さんは荒木さん作詞『そして…めぐり逢い』、弦さん作曲『おしどり』を熱唱。最後に再び『アカシア挽歌』、そしてステージバックを真っ赤に染めて『雪燃えて』をドラマチックに展開してくれた。
 最後に五木さんは… 「これで50周年への新しいスタートを気持ち良く切ることが出来ました。あとは皆様のお力をいただきぜひ大きなヒットを実現したく思います」

『アカシア挽歌/雪燃えて』…節目・節目にヒット曲を生んでくれた40年来の友人・弦哲也さんのメロディー。

 待望の芸能生活40周年記念シングルがリリース。『アカシア挽歌/雪燃えて』両A面。共に作詞・荒木とよひさ、作曲・弦哲也。
『アカシア挽歌』はガットギターの哀愁満ちたメロディー、ロマンチックな詞、そして五木さんの歌声が甘美な陶酔に誘ってくれます。
「弦さんは今までの節目・節目にヒット曲を作ってくださっています。五木ひろしになって10周年に『人生かくれんぼ』、20周年の平成3年と4年に『おしどり』と『べにばな』。お互いに40周年楽曲こそは…と胸に秘めていたんです」
 と五木さん。40年前、弦哲也さんは村田進二で、五木さんは松山まさるだった。五木さんは6年後に「全日本歌謡選手権」10週勝ち抜きから『よこはま・たそがれ』で一気に桧舞台へ。
 一方、弦さんはかつての新人仲間の活躍を励みに精進を重ね、昭和51年に『おゆき』で作曲家として世に出た。五木さんは、こう言います。
「ねっ、40周年に最もふさわしい作曲家が弦さんなんです。彼には裕次郎さんの『北の旅人』に代表されるムーディな楽曲と、『天城越え』のようなドラマチック世界の得意分野があって、今回はそれぞれの曲を書いて下さった。『アカシア挽歌』は初夏の歌。僕と同世代の男性たちに唄える曲が少ないと聞き及んでいますので、皆さんの愛唱歌になってくれたらと思っています。一方『雪燃えて』は晩秋から冬にジックリ聴いていただきたい楽曲です」
『雪燃えて』はエレキギターが泣いてドラマチックな展開。燃え上がる情念と冷徹な雪の原野が融合する妖しいも神秘的な情景が現出…。
「最初は間奏にじょんがら三味線を入れてみたり、試行錯誤しつつ完成させた曲です。ステージで唄いますとドラマチックに盛り上がります」
 そして、こんな秘話も…
「両曲共に弦さんがサビフレーズなど歌詞付きで自分で唄入れした作曲テープを下さったんです。それを荒木さんが2番3番まで完成させてくれた。荒木さんは昭和60年『そして…めぐり逢い』のヒット曲があります。編曲の前田俊明さんには芸術選奨の受賞対象になった昨年9月の日生劇場“古賀政男の不朽の名作を歌う”で明大マンドリンクラブOBとして尽力いただきました。こうした人々の出会いから新たな楽曲が生れるんです」
 そして最後に…「新曲は50周年への第一歩、しかも弦さんの曲ですから絶対にヒットさせたく思っています」

6月2日:発売日に銀座三越・屋上で新曲発表&握手会…大盛況!!おぉ!参加者ほぼ全員がシングル購入で五木さんと握手…

 発売日15時より銀座三越屋上で「新曲発表&握手会」を開催。熱心なファンは朝から出店の山野楽器コーナーでシングルを購入し、前席をしっかり確保でした。開演時には約1500名…。五木さんが登場すると会場は炸裂したような興奮状態。『アカシア挽歌』が唄われると、すでにヒット曲かの盛り上がり。花がらみで『浜昼顔』『紫陽花』『べにばな』熱唱後に『雪燃えて』。
 その後の握手会は参加者のほぼ全員がシングル購入で握手会は長蛇の列。また即売コーナーでは6月23日リリースの記念アルバム予約も行なわれ、ここも大賑わい。五木さんのキャンペーンはこの日を皮切りに全国展開スタート。 なお五木さんのシングルは今作で115タイトル目。今までの総売上枚数は2940万枚。『アカシア挽歌/雪燃えて』の大ヒット(60万枚)で3000万枚突破をぜひ果たしたいものです。唄い易く、覚え易い『アカシア挽歌』は巷のカラオケ・ナンバーとして大定着しそうです。そして聴く度に感動を味わえる『雪燃えて』。両曲ロングセラーの期待、限りなく膨らみます。



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