境界亭日乗
ケイカイテイニチジョウ
●平成17年(2005)11月(霜月)●

過去の「境界亭日乗」は…

<11月1日(火)>
松原健之、順調
 今日から霜月。朝夕が冷え込んで秋でございます。さて今日は目下『金沢望郷歌』演歌チャート15位と大健闘の松原君のプロモーションに張り付く予定(14日も…)。まずは「日本歌手協会」より「奨励賞」(1年に1人)をいただいんたんで、青木光一会長に挨拶。広報担当N氏の机にはアタシが書いた「ソングブック」の松原君の頁が開かれていた。そこからRFで2番組に出演。※フレーム他の新写真は、神戸・異人館のあっちこっちで撮ったもの。神戸でビックリしたのはエスカレーターを急いで階段歩きする人が左側なんだ。(東京は右側)。なんでこんなのが東西で違うん。

<11月2日(水)>
1)UFJ52店舗で盗撮。「おお・おれのカードも盗撮されたか」と心配したら、かかぁが大笑い。「おまいさんのカードはいつだって残金数千円じゃないか。心配するこたぁねぇ〜」。
2)ニコン1千万画素デジレフ発売。店頭価格は20万円前後。「待ってました」と言えば、かかぁがまた笑った。「待ってりゃ、さらに高性能・安価になる。まだ待っていなよ、そのうち死んじゃうけど」。
3)少ない国民年金を二倍以上に増やせる裏ワザ。「オゥ、すっげぇ。この雑誌買ったあぁ」。かかぁが三度笑った。「おまいさんはバカか。誌名を見てごらんよ。“夢21”。そんなの夢ってこと。夢なんか見ていないで、デスクワークがどっさり溜まってんだろ」。で、今日はコツコツ・コツコツです。

<11月3日(木・文化の日)>
新宿御苑
 「おじいさんやぁ、明日は新宿御苑で菊展をやってんじゃないですかねぇ」「おぅ、ばぁさん行ってみましょうかねぇ」「伊勢丹地下でおいしいもん買って行きましょうよ」「おぅ、おぅ。あったかくして行こうな」ってことなんだが、まだぁ、ばぁさんは寝てます。まっ、昼には起きてくんでしょう。それまではオシゴト・オシゴト…。そう、五木さんは新歌舞伎座初日。昼の部が終わってから「わが心の大阪メロディー」にかけ付ける。そう、さゆりさんも出演で確かふたりで『浪花恋しぐれ』を唄うことになっているんだ。テレビ欄。あぁ、あった・あった。

<11月4日(金)>
誰も乗らぬ車
 「オヤジ、たまには乗ってくんねぇ〜とバッテリーが上がっちまうよ」と息子。マツダのRX-8。前輪フェンダー部分が盛り上がって黒豹みたいなスポーツタイプ。息子が買ってローンを払って、月4万円の駐車場代の半分をもってやっているが、忙しい息子は車に乗る暇がない。アタシが9月18日に野暮用で乗って以来、誰も乗っていない。大島のボンゴ4駆は隣家とシェアだが、両家とも乗るのは1年に数回。で毎年車検で今年も車検は終わったが誰も乗っていないし請求書も来ない。昔は釣りだ、ゴルフだ、毎週島に通うのに熱海までと車は大活躍だったんだがねぇ。「おい、ばあさん、車が可愛そうだから助手席にでも乗ってくれないかねぇ。そしたら張り切って秋の高速をかっ飛ばすんだがなぁ」「フン、私は自作出品の陶芸展で忙しいんですよぅ。車のことなんかにかまっちゃいられませんよ」。可愛そうなわが家の車たちでございます。

<11月5日(土)>
ホッ、そして…
 昨日のこと。A社より「今日は動かないで結構です」。B社より「メドがたっていませんから来週電話をします」。で、目先がなくなりホッと余裕を取り戻し、机上を見やれば未現像フィルムが4本。国際フォーラム、兵庫のまつり、小沢亜貴子、松原健之…。それらを現像すれば、取材メモもそのままでラフ原稿起こしにヒィヒィ〜。
※写真は神戸北野美術館のアクロバティックな女体像 ここには永田萠さんの絵が展示されているそうで…。そうそう、と思い出した。アタシは永田萠さんを訪ねたことがあったんだ。あれは兵庫が京都か思い出せないけれども、ポニーキャニオンが萠さんの絵を動かしたビデオを創ったことがあって、その打ち合わせか取材で訪ねたん。確かビデオ巻末のスタッフには、アタシの名も載っていたと記憶する。

<11月6日(日)>
石川さゆり「居酒屋『花いちもんめ』」1位。フォ〜!
 7日付けオリコン演歌チャート堂々の1位。総合チャートでは24位。やったね!です。でもこれはイニシャル分でしょう。カラオケ浸透すればロングヒットとなるのだが…。予定では8日にインタビュー。そして今朝のこと。早朝電話で起こされた。その翌日に五木さんの大阪・新歌舞伎座となった。

<11月7日(月)>
一見お断り
 昨日のこと。ひょっとしたことで近所(ったって歌舞伎町だが)の呑み屋サイトに辿り着いた。歩いて5分ほどか。で、一見お断りだから「まずはメールせよ」とあった。ちょっと通っていたゴールデン街の店がなくなっちゃったんで、河岸を替えるには絶好の店のようなのだが…。

<11月8日(火)>
1位のさゆりさん
 …に会いに座間まで行ってインタビュー。「居酒屋『花いちもんめ』」のできたばかりの音をMDでもらって新曲インタビューしたのは、ちょうど2ヶ月前の「歌謡コンサート」楽屋でだった。「ふたりのビッグショー」始まったばかりで慌しい最中だった。あれから2ヶ月。五木さんは今、幕があいたばかりの新歌舞伎座で格闘中。さゆりさんはまずは年末まで執拗なプロモーションだろう…。輝いている人は闘っていますね。アタシは…、あぁ、ダメだ・ダメだ。死んだ魚の眼ですぅ〜。
即売コーナーで 「さぁ、演歌チャート、USENダブル1位の「居酒屋『花いちもんめ』」ですよぉ〜」と、売り子の声も弾んでいた。ライブで聴く同曲はさらに良かった。「きんちゃん」の笑顔も輝いていた。「きんちゃん?」は、本名「絹代」から熊本の少女時代のあだ名。

<11月9日(水)>
朝7時46分発 …で大阪へ。今日は松原健之君も出演する。注目の「傑作時代劇名場面集」を息を殺して拝見。「うわぁ〜!やったね座長。果敢だね!」の掛け声も出る大胆挑戦作でございました。「名月赤城山」〜「銭形平次」〜「座頭市」〜「遠山の金さん」〜「森の石松」〜「子連れ狼」〜「瞼の母」それぞれの名シーンから名シーンへ。ある時は主役が演目を超え、状況設定が融合し、めくるめく展開つながりではございませんか。座長35年余か、それら演目を実際に演じて来た者だからこそ出来る離れ技。溢れるイマジネーションの洪水と格闘した構成・演出はスーパー歌舞伎ならぬ、スーパー名場面集。ヘッドセットマイク装着。これはもうアートの領域でございました。初日から7日目。これから中日、千秋楽へと日々練られて、これは来春・明治座へつながりましょう。
松原健之君は… 五木さんのピアノ伴奏で『金沢望郷歌』1曲だけの登場だが、ますます自信を持った熱唱。左手(右手はハンドマイク)のアクションがパワフルになって、その美声で大客席を圧倒。終演後の即売を見届ければ、CDの山がすっかりなくなる大反響。新歌舞伎座、限定4日間出演です。

<11月10日(木)>
動き回ったあとは
 …原稿書きでございます。加えてレギュラー仕事「五木倶楽部」もそろそろ入稿開始でいろいろダブっての追いまくられての「やる気」ですが、へぇ、まだケツに火ぃ〜付いてんのに気付かぬフリ、気付かぬフリで御座候。

<11月11日(金)>
覗き4巨匠
 …その人生も作品も「大ウソの塊」だった、という田澤拓也「虚人寺山修司伝」ってぇ文春文庫を大阪からの新幹線読書用に買って、昨日の長風呂で半分ほどまで読みすすんだ。ウソつき・寺山はまた「覗き」の常習犯だった。母と米兵の営みも結構のぞいたような想像もさせる…。晩年もそれで捕まっている。そう、荷風さんも覗き好きだった。囲った女に待合をやらせ、隠し穴を細工しては覗いていた。そうそう、「デバ亀」って言葉があんでしょ。あれは明治41年2月22日のこと、家の近所…大久保の銭湯「藤ノ湯」を覗いて若い女房を襲った植木鳶職人「亀太郎」から出た言葉だったと記憶する。奴は出っ歯だったんだ。「戸山ヶが原伝説」を書いた時に、731部隊がらみの遺骨などの暗部篇も書こうとして、この話も当時の新聞調べかなんかしたがアップロードはしたくなく、まだパソコンのどっかにあるかも…。ハハッ、アタシは「覗き」ってコトをしたことが一度もない。きっと、そんなことは未経験のまま死んでいくんでしょうね。おっと、爺さんになってからの「覗き」のスペシャリストは谷崎潤一郎だ。ウソじゃないって。「鍵」「瘋癲老人日記」を読んでごらんなさい。あぁ、アタシは朝から何をバカなこと書いてんだろ。寝起きの頭の体操はこれにて終わり。さぁ、仕事・仕事。いっぱい仕事でございます。仕事の原稿書きって大変なんでございます。飽きます、集中力持続できませんと、ここでコレ書き加えたりして頑張っているんでございます。

<11月12日(土)>
胡坐椅子
 ミクシィのコミュ「フリーランサー」に、どの椅子がいいでしょうか?というトビがたち、イスは贅沢をしましょうと「アーロンチェア」が圧倒的。10数万円のもの。アタシも仕事机とイスのスタイルは決まっている。小事務所のタコ社長風イスに胡坐。従って机は組んだ胡坐が邪魔されない天板だけのもの。人様に見せられぬ恰好だが、これで何十年もやってきているから、今さら他のスタイルに変えることはできない。へぇ、お察しの通り「猫背」でございます。昨日は朝から夜12時までデスクワーク。テープ戻しと2頁見開き分原稿、2頁の組写真レイアウト、スポーツ紙原稿1本。今日は昼起床で、これから一心不乱…。

<11月13日(日)>
Power Shot A95
 このサイトの写真はキヤノン(キャノンじゃないんだってねぇ)の表題機種(500万画素)で撮っている。まっ、ポケットデジカメと思っているから仕事では使わず、もっぱらサイト遊び専用に使ってんだ。で、前に1枚だけ紙焼きしたことがあるんだが、昨日は取材メモ代わりで撮ったのを含めて実験的に20数枚の紙焼きを出したん。そしたらあんたぁ、まぁ、ビックリ腰を抜かしちゃった。キレイなんですよぅ〜。昔々使っていた銀板のバカ・・・カメラと変わらぬ仕上がり。カットによっちゃ、EOS7で撮った紙焼きとあまり変わらない。えぇ、ちょっとショックだった。そんなにできるとは。これからは仕事にも使いましょうかねぇ。でもこんなポケデジで取材の歌手さんを撮ったら不安がられそう…。

<11月14日(月)>
トリプル
 今日は松原健之君のレコード店キャンペーンを追っかけ取材。が、別件スケジュールをすっかり忘れていた。3店ところ2店の取材で切り上げて、夕方に「ソングブック」入稿仕事と「五木会報」10頁を入稿。
お客さんはどなた様の紹介でやんすか 夜は2店のハシゴ酒。2軒目の店で、まずこう確められた。7日の日乗で書いた「一見の客お断り」の歌舞伎町の店。土曜日深夜の「アレンジ王決定戦」のビデオが店内に流れていた。

<11月15日(火)>
演歌店キャンペーン
 おそらく一般の方は演歌・歌謡曲歌手が行う「演歌店キャンペーン」なるを眼にしたことはないだろう。この写真は昨日の松原健之君の亀戸・天盛堂さんのキャンペーンの様子。松原君は同店に集ったお客様層からとっさに判断して「美空ひばりメドレー」を唄ってヤンヤの喝采。この後に新曲『金沢望郷歌』を披露。歌唱後に即売と握手会。これはほぼ決まったパターン。なぜこうしたキャンペーンが定着したかは、これら店はヒットチャート「オリコン」へのデータ提供店で、これら店で販売実績を上げるべく始まったものと業界不慣れなアタシは考えた。松原君は2日で6店をキャンペーン。各店にはこれらスケジュール告知があって、新曲を出した新人・中堅歌手のキャンペーンが連日のように行われていることがわかる。いずれかの店で連日のキャンペーンを見ていれば、全レコード会社の演歌歌手と新曲が生で見れる、聴けるってこと。★そう、そういう声を、そういう清々しい歌を待っていたのよ。あの人はだぁれ〜。うわぁ、ハンサムじゃない。あたし、夢中になっちゃうぅ〜。そんな中年女性グループがいて、早くも「松原健之」と書いたフラッグ持参の「追っかけ」さんもチラホラ…。

<11月16日(水)>
お酒と原稿書き
 今日やっつける仕事をメモ書きしたりする。あの原稿1本とあの見開き頁アップ。それが昨日は両方とも達成できず。原因はわかっている。前夜の酒が残っていて冴えなかったんだ。ってことで今日は昨日の続き。トホホッ…。ちょっと寒くなってきた。キーボードを打つ手が滑らかに進まない。「エッ、ストーブを出してくれって。いやですよぅ、面倒くさいじゃありませんか。さぶかったらお風呂にでも入って身体をあたためなさいよ」。そんな季節になってきたようで・・・、そうだ、今夜は「鍋焼きうどん」を食いに行こう。大久保通りに旨い店があるん。店の名は「伊予路」。数年前、堺正章の料理番組で「街の巨匠」として紹介されたことがある。

<11月17日(木)>
石川さゆり「居酒屋『花いちもんめ』」
 1位を坂本冬美に譲ったものの2位をキープ。1位〜2位〜2位で、USENは8位〜1位〜1位。うれしいです。一方、同じくテイチクの松原健之『金沢望郷歌』もいずれは化けるような気がするのだが・・・。あぁ、それより15日入稿予定原稿が2日遅れで四苦八苦…。

<11月18日(金)>
北見恭子さん
 どんな方なのだろう。高校2年で山形放送「ミス民謡コンクール」で優勝し、昭和48年にデビュー。今年で歌手生活32年。アタシには未知のメジャー歌手(大手レコード会社からリリースしている)が大勢いる。14時にコロムビアで「ソングブック」の取材。新曲は11月23日発売『おんなの春』。声質に特徴有り、表現テクもいい。ベテランらしい手(喉)馴れた歌唱で言うことなし。あとは売れるかどうか…。演歌は“身もだえ”といった民族学者がいた。これは精神的な渇きの“身もだえ”の意なのだろうが、同曲はセクシュアルに身もだえているから、助平なアタシは思わず涎が出っちゃった。教えろって。いいですよ。♪積もる雪より 白い肌 夜にこぼれる 黒髪が あなたさがして すすりなく〜。 ねっ、いいでしょ。作詞は麻こよみ。「あたしは今まで、艶っぽい歌をほとんど唄っていないんです。で、これはリズム演歌でこれも初めてです」「おいおい、32年間なにをやってきたのよ。アタシはこんな艶っぽい歌をずっと唄ってきた歌手かと思っていたのに…」「違うんです。私、ダイナミックな海の歌ばっかり唄ってきたの。身体が大きくがさつなキャラだから…。で海難遺児チャリティーを25、6年ずっとやってきた関係もあるのかしら。海の歌が多いんですよ。聴かせましょうか。♪おいらの舟は300とん アーエンヤコラセ〜。」「もういい、もういい」「いえ、聴いて下さい。これで32年歩んできたんですから。♪波をけちらし 港に入る〜」「もういいって。それよか新曲の話をしましょうよ」「そう、その2番の詞ね(上記)、私、こんなん初めてなんですよぅ。えぇ、気にいっていますとも。それなのに、この間はうかつにも1番3番を唄っていたんですよぅ」「おい、おめぇ、それじゃ、仏作って魂いれず、画龍点晴を欠くってぇ〜ことじゃねぇんかい」「そうよ・そうよねぇ。これから絶対に1番2番よね。♪他の誰にも 許しはしない 積もる雪より 白い肌 夜にこぼれる 黒髪が・・・。あぁ、私ちょっと肌荒れをメンテナンスしなきゃ。ちょいとぅ、あんた、なんてぇ人。初めて会ったとはとても思えないわぁ〜」。昨日まで公演していたという草津温泉「松むら饅頭」をいただいたから言うんじゃないが、ぜひヒットして欲しいもんです。♪黒髪が あなたさがして すすりなき〜。 こんなんが夜の巷に流れたら、うれしいじゃありませんか。「ちょっとお兄さん」と事務所スタッフ。逆取材させて下さいで、インタビュー中の写真を撮られてしまった。あぁ、いやだなぁ。彼女のサイトのどっかに載っける積もりなんだよ。そう、北見さん、誰かに似てんだよなぁ〜。そうそう、ちょっと山本リンダに似ていました。168pのダイナミックバディも併せて…。

<11月19日(土)>
再び大阪・新歌舞伎座
 果たして日帰り帰京ができるのか? 今朝の朝日新聞「be」は「愛欲の果てに流刑島」のタイトルで伊豆諸島流人物語。来年1月、新宿シネマスクエアで奥田瑛二監督、松坂慶子らの出演で「るにん」ロードショーだってさ。今日、大阪に同行は某島出身の某スポーツ紙部長さん。

<11月20日(日)>
秒単位の七変化
 …の大変さ、暗転を極力さけてつなぐ構成の妙、ヘッドセットマイクを装着しながらブレスを拾わぬワケ(答えは鼻でブレス)など…、五木さんに取材というより、いっぱい勉強させていただいて昨夜最終新幹線で帰京した。月曜昼間までそれら勉強の反芻…。

<11月21日(月)>
水田竜子さん
 昼間まで原稿を1本メールして、午後にキングで水田竜子さんを取材。北見恭子さんと同じく初取材、同じく楽しい収穫がありましょうか…。夕方からは五木さんの昨年「歌・舞・奏」DVD(今年10月26日リリース)を、そのアップ映像から息遣いまで観ます。160分、49曲。便利になりましたねぇ。モニター半分でDVDを観る聴くしながら、半分でワードでメモ書き。明日は全曲集とデュエット・アルバムを聴きます。で、その最中、さゆり音楽舎から「月刊カラオケファンの連載1回目掲載誌が来たわよぅ」と電話。明朝、第2話を入稿します。

<11月22日(火)>
今朝のデイリースポーツ
 上左写真が石川さゆりさん新連載1回目「うたびと」頁。上右写真が五木さんのデイリースポーツ連載39回目。新歌舞伎座、残すはあと1週間…の書き出しのコラム。えっ、読めないって。今なら間に合います。今朝の新聞ですからコンビニかで買って下さい。

<11月23日(水)>
葬送の形
 昨日の夕刊「団塊流」1面コラムが「葬送の形」。団塊世代は海に散骨派が増え、葬送曲はビートルズ『イエスタデー』が一番人気とか。アタシんチ系すべて公園墓地に移してお墓も簡素化済み。でね、団塊世代から上ってぇ〜のは、もう死ぬ準備をしてんのよ。精神的にもね。まぁ、ここら辺とこは若ぇもんにはわかんねぇだろうなぁ。そう思えばまた「欲」ってぇ〜のもゲッソリ削げ落ちてんのに気付きますね。えぇ、毎日がただ楽しく充実していりゃ〜それでいいんですよ。フとそんなことを思った勤労感謝の休日に、踏ん張って仕事をしているアタシ…。 ピンポ〜ン!ははっ、人生をしんみりと考えていたら、五木さんの新歌舞伎座の写真の山がドカンッと届いた。仕事・仕事。年末進行でごぜぇ〜ます。

<11月24日(木)>
液晶テレビ
 昨日のこと。アタシは周囲を窺い、床板を外して秘密の銭壷から万札をポッケにねじ込むと「ちょいと新宿西口へ行ってくらぁ〜」と家を出ようとした。「おまいさん、デジカメ1眼レフを買おうって魂胆だろ。フン、お見通しだね。えっ、ちょいとそこにお座わんなよ。いいかい。昨夜、居間のテレビがスゥ〜と魂が消えるみたいにお釈迦になったのを知らないとは言わせないよ。いいかい、おまいさんがあたいをかまっておくれでないから、あたいはヨン様やイ・ビョウホン様の韓国ドラマが生きがいなんじゃありませんか。それが観れなくなって、あたいに首をくくれとでも思ってんのかい。えぇ、どういう了見なのさ。えぇえぇ、あたしをおっぽいてもよぉござんすよ。ですから、そのポッケのお金でデジタルハイビジョン液晶テレビっつうのを買っておくれでないかい」。で、AQUOSを買うはめになった。
※さゆりさんは28日付け 1位〜2位〜2位〜2位。USENは1位〜3位〜4位。一方松原君は12位に返り咲き、USENは21位〜10位〜3位でさゆりさんを抜いた。明日はさゆり音楽舎で打ち合わせ。


<11月25日(金)>
組み写真
 昨日、KF編集部に行ってK編集長にH・I さんの写真を渡し、「おやっ、フラフラしてんじゃないの。お茶でも呑んでお行きよ」とH美さんが言い、ふと見ればN宮さんがテーブルにK・Hさんの写真をいっぱい並べて組み写真構成を考えていた。「おや、おめぇ〜はいつもデジカメじゃなかったかい」「あいさっ、でもね、組写真すっときはやっぱり紙焼きで、こうして並べつつ考えるといいのよ。それにいつもデジカメで撮っていると写真が下手んなる気がして、たまには銀板がいいのよね」と言った。ははっ、同業ならではの会話だ。「気ぃつけてお帰りよ」というR子さんの声に送られてけぇってきた。アタシも今朝は4頁30枚程の写真構成をした。

<11月26日(土)>
テレビの思い出
 アタシの最初のテレビ体験は近所の街頭テレビだった。背伸びをして、やっと何かが見えた。そのうちに蕎麦屋にテレビが入って、力道山のプロレスがある日は父に連れられてバャリースオレンヂを買って黒山のなかにもぐり込んだ。シャープ兄弟と闘っていた。皇太子ご成婚パレードは隣の家で観た。家にテレビが入った日のことは、なぜか覚えていない。とにかく家族全員がドラマを観ながら泣いている姿に嫌悪感を覚え苛立った。そのうちに山登りに熱中した。週末の里山を抜ける時に「ララミー牧場」か「ローハイド」かの音が流れてきて、オレはなんだって無理してひとり山ん中に入って行くんだろうと思った。夜の川原で焚き火をしながら、寝袋もなしに夜空を見ていた。明日夕、家にAQUOSが届く…。

<11月27日(日)>
長らえて冬の蝿とはいかぬ現代(いま) 正句は荷風昭和2年作「長らえてわれもこの世を冬の蝿」 解釈:荷風さんは「長生きして、威勢のよかった夏のハエがよたよたした冬のハエのような様に成り果てて…」と嘆きを詠っているが、境界亭やまさんは逆に「現代は老いても元気じゃなきゃ〜生きてはいけねぇ〜」と詠っている。ハイ、よく出来ました。

<11月28日(月)>
石川さゆりダブル1位獲得!感謝イベント 今日は五木会報24頁中21頁入稿で文字校出しを指示。「ソングブック」3歌手インタビュー原稿アップ。そして夜の新橋へ石川さゆりさんのイベント取材。これは7日のオリコン演歌チャート初登場1位、USEN1位を獲得の感謝!新曲発表会。会場は新橋広場に面した会員制場外馬券場「ラ・ピスタ新橋」。同ビル2階テラスに現れたさゆりさんは「居酒屋『花いちもんめ』」『津軽海峡・冬景色』を歌唱。同テラス上の巨大なオーロラビジョンにそのライヴ映像が流れて「おぉ、こんなところで石川さゆりの生が見れるなんてラッキー!」と、帰宅の足を止めた人々約2千名。ここで吉岡治・岡千秋両氏が登場して作品コメント。再び「居酒屋『花いちもんめ』」を披露後に、同ビル玄関前でこも樽の鏡割りを行って握手会。この日、演歌チャートは2位をキープ。USENは4位。松原健之くん『金沢望郷歌』が3位。

<11月29日(火)>
五木さん新歌舞伎座千穐楽
 昨日のさゆりさん新橋イベントに大阪「月刊歌謡アリーナ」記者が取材をしていた。「大変だねぇ、ことあるごとに上京で…」。アタシも大阪・新歌舞伎座に日帰りを2回してこりぁ〜大変だと思ったものだが、それを若いお嬢さん記者が日常的にこなしてんだから驚く。今日は五木さん千穐楽。なぜ「秋」ではなく「穐」かというと、秋の「火」を嫌っての「穐」なんですね。これはきっと大火で芝居小屋炎上が続いた江戸時代からの「験担ぎ」(げんかつぎ)。

<11月30日(水)>
今月ラストに山口ひろみさん
 昼にテイチクで取材。『知床番屋』を聴いた。うまい!お見事!。この声、歌唱をいかに獲得したかがインタビューのポイント。えっ、民謡を10年間習って、合唱団で別発声・別歌唱を習い、その上で師匠に白々と夜が明けるまでの地獄の特訓を受けたと。「はい、師からは根性も仕込まれました」。まずはアルバムからジックリ聴かせていただきましょう。



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