JST-100
 世の中そろそろファイナルが真空管式からトランジスター式に全面的に変わるころこのリグを入手した。たまたま、バイト先がJRCの協力会社でなんかの拍子にちょろっと”やっぱりJRCの装置っていいですよね〜憧れですって”感じで話をしたらトントン拍子で話が進みメーカ直接購入に至った。
直接購入と言っても恐らく、口利きを頂いた方が社内販売?の形で購入して頂いたと思う。
値段は格安とは言わないがかなり勉強していただいた。
オプションのフィルターも装着し再調整。おまけにスピーカ、ヘッドフォンまで付けてくれた。
良いところ
@ボリュームの2重つまみが無く全て単独動作である。また頻度の高いつまみは大型で間隔が広い。操作性が非常に良い!!
A混信除去機能としてPBTとNOTCHがある。現在のDSPで動作する方式と比べると切れは今一であるが、便利な機能であった。
B保守が容易である。マザーボードにパッケージをプラグイン方式であり簡単に取り外せる。
 (除くファイナル部)添付品としてパッケージ取り外し冶具もついてきた。もっとも自分で保守なんかは出来ないが...
Cメモリーには周波数はもちろんのこと、モードまでメモリー出来る。当時、モードの情報をメモリーできるのはJST100が先駆けではなかっただろうか?
DJRCの赤バッチ。金メッキの土台に七宝焼き?で結構コストがかかっている。
改善要
@RITが無い!VFO A/Bを切り替えて受信周波数をずらす。まさしくスプリット運用です。
 ただし、受信周波数に対して、何kHz動かしているかの表示は出来るが....この点が使いづらかった!やっぱりRIT/XITは単独機能で欲しものである。
AALCメータが無い!LEDの点灯具合で判断しなければならなかった。
 取説には、ほのかに点灯するようにマイクゲインを合わせるとある。やっぱりこの辺はメータ表示の方が感覚的に分かりやすい。
 使い勝手ばかりを書いたが、性能はどうだろう?技術的にどうのこうのと語れる技量は持ち合わせていないのでフィーリングで...
受信音は固めでラグチュウには向かない。CWフィルターの切れは抜群に良かった。
当時はハイバンドのみの運用でローバンドの強力な混信、放送波のかぶり等の影響度は分からないがWWDXなのどのコンテストでもそれなりに使えたので混信に強い、(隣接からのかぶりがあっても何とか相手が分かる)装置だとおもう。
 送信は、文句を言われたことが無かったので恐らく、無難な音で有ったのだろう。
出力は100Wなので、飛びに関してはそれなりでした。このトランシーバで200カントリーぐらいQSOしたかな?
現在は、50Wに落とし移動用のRIGとして出番を待っているが、移動に行く機会も無く棚でひっそり余生を送っている。
裏面
立派なヒートシンクが付いている。これだけ表面積が有れば十分だと思うが、別途クーリングファンを装着していた。
アクセサリーのコネクターはサトーパーツ製
正面
単純なデザインであるが、なかなか使いやすかった