'96/10/20更新
「ニューロマンサー」"Neuromancer"(1984)・・・William Gibson
「夏への扉」"The Door into Summer"...Robert A. Heinlein (1956)
『スターウォーズ』シリーズ"Star Wars and other stories"...Geroge Lucas etc.(1977〜)
『ブレードランナー2』"Braderunner2"・・・K.W.jeter(1995)
『いつか猫になる日まで』(1980)・・・新井素子
読んでいても気分が落ち込むことはなく、未来に希望が持てるような、この話は大好きです。
そのかわりに、ノベライズについてはロードショー前後にいずれも読んでいたりします。
何故か?
答えは「小説のほうも面白かったから。」
このStar Warsのノベライズは、著者がジョージルーカス、翻訳者がSF作家でもある野田昌宏さんと、当時小学生→中学生だった私の好奇心を見事に刺激してくれました。
ビジュアルとしてのルーク、レイア、ハン、チュウイやダースベイダー、およびC3PO、R2D2、ミレニアムファルコン、x-ウイング、デススターはちまたに溢れていましたので、そのイメージが文章の力を借りて頭の中で動きまわり、映画『スターウォーズ』とは別の小説「スターウォーズ」を作り上げてしまったのだと思います。
ですので、映画が一段落しても続いている小説世界のルーク達の物語は、いまだに私のお気に入りです。
まあ、書き手がいろいろいるので、話としての当たり外れはあるものの、ルーク達はいまだに活躍しつづけています。
おまけ
私の知っている、邦訳のある関連小説のリストをおまけでつけておきます。
ついに邦訳が刊行された『ブレードランナー2』。
これは、リドリースコット監督の映画『ブレードランナー』の続編で、同監督がいずれ監督するであろうと言われている話の原作となる小説です。
物語は、映画『ブレードランナー』のラストから約一年後、前作映画での謎のひとつ、「六人目のレプリカント」を追うために、死にゆくレイチェルと残り少ない日々を過ごしているデッカードが呼び出されるところから始まります。
内容に関しては、映画化された際のお楽しみにかなり触れることになってしまうのでここでは話せませんが、映画化に際しては、悪酔いしそうな程の悪夢を見せてくれることを期待しています。
映画『ブレードランナー』の中で、ブライアント警視がデッカードに仕事の依頼をする際に「六人のレプリカントが地球に戻ってきた。」と言う話をする。しかし、その直後の説明で、「一人がタイレル社に侵入しようとして破壊され、4人が逃亡中。」と言う。残り一人については、ファンの間でいろいろな説が出て、『ブレードランナー』の中の謎の一つと言われていた。
どこまでもまっすぐに進んでいく主人公、もくず。 彼女は、その仲間である、あきらかな特殊技能を持つ5人の仲間達と比べて、 何も持っていないようにみえる。しかし彼女こそは・・・。 これを最初に読んだ頃は、迷ったとき、落ちこんだときに読む『元気の出る 話』でした。故に何年かは、もくずの誕生日=この話の始まる日=作者の新井 素子さんの誕生日である8月8日には、必ず読む、と言うようなことをやって いました。 そして、つい最近愛蔵版が出たので読んでみると、あいかわらず元気で、ど こまでもまっすぐ進んでいました。 さすがにあれから少々年をとった私にとって、照れる部分はあるにせよ、彼 女はまだまだ元気です。
今となっては説明する必要もなくなってきた、SFサイバーパンクの記念碑 的な作品。 冒頭の章、Chiba-Cityでは、映画『ブレードランナー』を髣髴とさせる雰囲 気で話は進んで行きますが、逆にアイデアはギブスンが昔から暖めていたもの。 ですので、映画館で『ブレードランナー』を観たギブスンは悔しがったと言い ます。 しかし、この作品、発表されてから時間が経つにつれ、その世界観が「『ブ レードランナー』よりもより現実的な近未来観であった事に気付かされ、その 先見性には驚かされます。 破壊された神経を直す代償として、仕事を依頼されたカウボーイ・ケイスと そのボディガード、さらには・・・のモリィ。そして仕事をするために集めら れた人々とその真の目的。 魅力的な世界観と、魅力的なキャラクターを要する傑作だと思います。