映画『ゆるキャン△』(2022)

(2022/11/23記) (2022/11/23 at Amazon prime video) 松竹ロゴ、やっぱりそうなるよね。 数年後の話になるということからもう少しステレオタイプになるのかなと思っていたら、 しっかりと地続きの世界だった。 決して展開を急がない所といい、その延長線上で見せる所はしっかり見せてくれる所と いい、これでもかとばかり詰め込んであって堪能しました。 昭島、そりゃ聖地扱いされるよな。 りんちゃんとなでしこ、見事に勤務地東西に分かれたな。 あきちゃんと犬子は地元感あるなあと思ったがあきは東京堪能して戻った口か。 過去のキャンプ地とヴィーノの使い方はどちらもとびきり見事でした。どちらも涙腺に 来たよ。 おじいちゃん登場のタイミングもまた良き。 カップ麺も必須アイテムだよなあ。そこに繋げるとはねえ。まああの子達は初回 登場時から過去の自分たちだったけれど。 そういえば、グビ姉のグビ姉たる所はあきちゃんが引き継ぎ、聖職者たる所は犬子が 引き継いだんだな。 こんな感じで、まずは作品に浸らせてもらおう。

『誘拐』(1997)

(97/08/14記)  この映画は多くの人から「良かった!」と聞いて観に行った作品。最近の 日本映画にはない「大作」と言うことだった。監督:大河原孝夫、と言う所 で「あのゴジラシリーズの監督だ。」と普段なら絶対観ようとしなかったの だが、それでも、その評判に惹かれて行ってしまった。  そして、観た結果は、 「良かった!」  オープニングショットで、邦画では今まで観たことがない、ヘリの編隊飛 行を空撮なんてものを見せてもらったところから、もろにやる気を感じた。  それから、今までの日本ではまず不可能だった、繁華街での一般の人達も 巻き込んだ大規模な撮影とか、(それも何十台と言うカメラが手持ちで撮っ たり)、もう「日本映画のやる気」というものをもろに見せつけてくれた。  それがまず、嬉しかった。 ただ、惜しむらくは、『砂の器』を越えるカタルシスが話の後半で得られ なかった事と、よくも悪くも、「日本映画」と言うものを意識させられて しまったところでしょうか。(もっとも、日本でハリウッド映画作られて も面白く成りえないことはわかっているつもりなんだけれどもね。)

『ユーガットメール』"You've Got M@il"(1998)

(99/02/14記 at FYOUGA 2番会議室)  『ユーガットメール』を観ました。(99/02/13 at 池袋東急)  メグライアン主演で『Love Letter』のリメイクが、とか、『(ハル)』の リメイクがとか言われていた映画の正体が、ようやくこういう形で観る事が出 来て、まずは一安心。  それにしても、やはりこういう映画を気になってしまう自分がいて、それが いかに自分に身近な題材を扱っていることに、自分に身近な題材になってしまっ たことに気づかされる。 もちろん、ノラエフロンの新作で、メグライアンとトムハンクスの久々の共演 であることにも興味があるけれど、それ以上に、この映画で気になっていたの はその題材でした。 (以降ネタバレあり)  オープニングの音声は、やはり『(ハル)』と同じでしたね。(笑)ISD Nにすれば、ネゴも早いのに。(^^)  それはさておいて、久々にメグライアンとトムハンクスの息のあったところ が少しだけでも見れたのは良かった。どこかと言えば、やはり二人が直接会っ ている場面。彼女が風邪で寝込んで、彼が花束を・・・のシークエンス。 お互いを相手に演ずることが楽しくってしょうがないのでは、と思えるシーン だった。やはりふたりとも、こういう作品の方に戻ってきたほうがいいように 思う。  そして、ノラエフロン監督は、『めぐり逢えたら』でもそうだったけれど、 今回はそれ以上に、オールドファッションな映画、それも名作と呼ばれている ものでない小品たちが好きだってことを見せてくれたのが嬉しかった。  それは、今となっては失われてしまったものであり、故に余計嬉しい。  ただ、少々バックアップしているスポンサの宣伝的な部分が少々気になって しまったことと、エピソードが多くて、もう少し短めでもいいのじゃないかと 思えてしまう部分。そしてその割には、前振りかな?って思わせておいて結局 何もない部分が多いのが、ちょっと残念に思えた。ただ、そんなセオリーに囚 われなきゃならないとも思いこんではいないつもりなのだけれど。  それにしても、冒頭にも述べたが、こういう題材の作品を観ると、なんと思 うことの多いことか。  話せないこと、けど話したいことがいっぱいあって、けれども、今は話す気 はありません。(100才くらいになったら、トレジャーハンターにでも話す かなってそれはまた別の話。(笑)) 〜〜〜〜〜〜 99/02/14(日) 〜〜〜〜〜〜 かなめ (CXE04355) mailto: takashi.miyamoto@nifty.ne.jp     kaname@a2.mbn.or.jp URL http://plaza2.mbn.or.jp/~kaname/ http://member.nifty.ne.jp/kaname/ http://member.nifty.ne.jp/kaname/cinecom/ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『勇気ある追跡』"True Grit"(1969)

(2008/02/27記) 『勇気ある追跡』を久々に観ました。 オープニングのグレン・キャンベルの歌う主題歌をそのまま歌ってしまった。 (笑) …てことはおいといて、今回も見事に善きアメリカたるジョン・ウェインを 演じているジョン・ウェインにひたすら脱帽です。 映画そのものもヘンリー・ハサウェイっぽいよなぁ。 あの娘のキャラクタがその最たるものだと思う。 ウェットにならずストーリーは流れていく。悪役であるはずのネッド(ロバ ート・デュバルだったのか!)やムーン(デニス・ホッパーだったのね)ま でどこかしらいい奴でけれどもあくまでも自分という役柄を貫いていくとい うか、基本的なところにはブレがないというか。 うむ〜うまく言い表せない ジョン・フォードやハワード・ホークスなどのコンビとはまた違った味わい を楽しませていただきました。

『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』"The Good, the Bad and the Ugly"(1966)

(2008/08/05記) (2017/08/04 at Movie Plus HD 録画) 『ウェスタン』に続いて、こんな綺麗な状態で観ることが出来るとは思わなかった 作品。 そしてこの作品もまたその価値がある作品なんだよなということを、再確認させて いただきました。 西部劇と南北戦争の融合というと一見違和感なさそうに聞こえるのだが、西部劇の 主人公達が南北戦争の世界に異分子として組み込まれることで生まれる話、SF要素 無しで『キャッチ22』観ているようなこの感覚がとても好きだ。 そして両者の違和感の象徴である砲撃音、さらには爆発が様々な形で物語に意味を 与えてくる。ある時はコメディとして、ある時は悲劇として、ある時は物語の 打開策として。 話はずれるがこの作品でイーストウッドがブロンディと呼ばれる度に 『シティヒート』での彼とバートレイノルズのやり取りで出てくるショーティという 言葉を思い出す。そんな特別な使い方ではないとは思うけれどね。 もうひとつずらすと、鳥山明が描くイーストウッドはこの作品での彼だと勝手に 思っている。 などと『ウェスタン』に於けるブロンソン並にイーストウッドのことばかり 話しているが、やはりこの作品で一番魅力的なのは言うまでもなく イーライウォラック。 足掻き続ける彼を見るイーストウッドとリーバンクリフという構図がこの作品の すべてであると言っても良いくらい。 それは橋のシークエンスにおいてでさえもそうである。 UNKNOWNが最初からばっちり映っている構図も好き。 話は尽きないなあ。 まあまずは一回落ち着いたところで映画館で見たいよ。 まずは砲撃オチで笑い転げたい。(嘘)

『夕べの星』"The Evening Star"(1996)

(97/08/30記)  あの『愛と追憶の日々』の続編、『夕べの星』を観てきました。 (97/08/30 at シャンテシネ3) 最初、この続編の話を聞いたときにはあまり観る気はしなかったのですが、 予告編を観て嬉しくなり、観たくなってしまったのです。あの、前作でも 印象的な、ジャックニコルソン扮するギャレットがシャーリーマクレーン扮 するオーロラを乗せて海岸を車で失踪するシーン。そのシーンと前作の音楽 が重なっているその予告編を観たら、つい観たくなりますよね。  そして、観に行ってよかった! もう至る所で笑わせてくれたり、泣かせ てくれたり、それがほぼ満員のお客さん全員がそういう状態でした。隣に座 られていた、奥さんを連れた年配の男性も、最後エンディングロールが流れ ている時にはハンカチで涙を拭いていたし、エンディングロールが流れおわ るまでは席を立つ人もいなかったし。  客層が、シャーリーマクレーンを知っている世代が、夫婦でと言うパター ンと、あるいはビデオで『愛と追憶の日々』は観ているかなって言う感じの 人達だったのも、良い環境で観れた理由のひとつだったのでしょうね。 (以降ネタバレあり)  まず、この映画のオープニング。アルバムに書きこまれる優しいクレヨン 画がとても心を和ませてくれました。クレジットされるキャストの名前とそ の背景もぴったり。けれでもその中で一番良かったのは、やはり、白い星が 書かれて、その後に浮かび上がるTHE EVENING STARの文字、そしてさらに、 そこにかぶさる『愛と追憶の日々』のあのテーマ曲!!  劇中では、やはりシャーリーマクレーンが中心に話が進んでいくのですが、 やはりジュリエットルイスの存在感は凄い! 別に私が彼女の事を好きだか らと言うことを置いといたとしても、出てくるとホントに存在感を示してく れる。何故この映画に、と言うのは観るまでは不思議だったのだけれども、 彼女はこの役にとてもマッチしていたし、この映画にハリを与えてくれまし た。  そして、それ以上に凄い存在感があったのは、言うまでもなくジャックニ コルソンですよね。突如、何気なく画面の向こうに現れて、そしてこちらに 向かってくる。それだけで、「わ〜〜〜〜〜。」と思ってしまう。話の展開 からしてもうそろそろかなと思っていたのですが、あんな素晴らしい登場の され方をしては、もう何も言うことはありません。  他にも『クライングゲーム』の中の女テロリストの役が私の頭にこびりつ いてしまっているミランダリチャードソンとか、実は『ストリートオブファ イア』でバーテン役をやっていた頃から気に入っているけど、いまだにバイ プレイヤーばっかりのビルパクストン(けど今回はとっても情けない)とか 、『虚栄のかがり火』や『今、そこにある危機』なんかでも忘れられない顔 として存在しているドナルドモファットとか、いろいろと安心して観れるキ ャストが揃っていて良かったのですが、あのふたりにはかないません。スタ ーのいる映画っていいですよね。  あとは映画の中でのお約束。例えば、ロージーがパッツィーの家に相談に 行った際に出てきたグラスのアンバランスさと、その後の「チャオ!」には にやっとさせられたし、オーロラとロージー、もしくはオーロラとパッツィ ーの忌憚ないやりとりにも、やはりにやっとさせられました。あとは、『戦 場にかける橋』を観ながら眠ってしまうシーン。あの時はにやっとさせられ たけど、次のシーンであんな展開になるとは思っていなかった。同じくロー ジーが死んでしまうシーンも、目に見えない「風」で、オーロラがそれを知 ってしまう所なんかもワンテンポ遅れて、「え、そういう事?」と、気の抜 けた感じだった。  一方で、写真や思いでの品で埋め尽くされたオーロラのベッドルームでテ ディがメラニーを抱きしめるシーンは凄く良かった。トミーが仮出所した際 に一人で待っているオーロラとのシーンも。最近観ている映画では忘れ去ら れてしまったものを見せてもらった気がしました。  しかし、やっぱり一番良かったのはジャックニコルソンが出ているシーン すべてですよね。特に、予告篇で観たあのシーンは、何が起こるか予測がつ いていたけど、本当に良かった!!  そんなわけで、私はこの『夕べの星』と言う映画が大好きです。  kaname(CXE04355) P.S.この映画を観る前にやっていた、『マンハッタンラプソディ』も、私に とっては久々のバーブラの笑顔アップでとても気に入っています。早く観た いな。

『Uボート』"Das Boot"(1981)

(2005/03/05記) 『Uボート』を観ました。(2005/03/05 at フジテレビ) いやぁ、やはり面白いわ。 前半部分の伏線の張り方や、話が転がり始めてからの「見えない」緊迫感の 連続には、何度観ても痺れます。 音と闇の使い方のうまいこと! 音楽も、久々に聞いて、すっかり忘れている事に気づきました。  ねば〜えんでぃんぐすと〜りぃ〜♪ って違うか。(^^)

『雪の断章 −情熱−』(1985)

(95/11/08記 at Niftyserve FMOVIE 15番会議室)  あの相米慎二のなかでも特に長い、オープニングの長まわしから、最後まで、 とても寒く悲しかった。これも救いようのない話ですよね。 KANAME(CXE04355)

『雪の断章 −情熱−』(その2)(1985)

(2001/10/01記 at @nifty FMOVIE 6番会議室)  『雪の断章−情熱−』を観ました。(2001/10/01 at Laser Disc)  この作品、観たのはいったい何回目なんだろう。 しかし、あらためて観ると(というかやはり)、この作品は、『翔んだ カップル』だったり『セーラー服と機関銃』だったり、ところによって は、『東京上空いらっしゃいませ』だったりする。そのどれもが、また 他の作品で、そういう意味でいえば、例えば北野監督などと同じで、同 じものを何度も何度も違う形で作りなおしていたんだなって事をあらた めて実感しました。その不器用さと情熱が、この人の魅力だったのだろ うな。 kaname(CXE04355)