『魔法少女リリカルなのは Detonation』(2018)

(2018/10/19記) 『魔法少女リリカルなのは Detonation』(2018)を鑑賞。 (2018/10/19 at TOHOシネマズ上野 スクリーン3) 事前に話には聞いていたが、想像以上にほぼバトルだったな。 それもこれでもかとばかりの全力全開。 それだけで十分に気持ちよかった。 ただ話の中心はやはり彼女達なんだよなあと思っていたらやはり締めは白い悪魔か。 今までの野望がすべて小さな事に思えてしまう程の圧倒的な悪魔。 そしてあの話はここでこう繋がるのか。 そういう意味でもホントにやりきった感はあるよなあ。 それでいて根っこの部分、彼女の信念はホントにまったく変わらず。 ホントに惚れ惚れするほど見事でした。

『魔法少女リリカルなのは Reflection』(2017)

(2017/07/22記) 『魔法少女リリカルなのは Reflection』を公開初日舞台挨拶ライブビューイング付き 上映で観賞。 (2017/7/22 at ユナイテッドシネマ豊洲 Screen 8) 待ち続けた5年ぶりの新作。 しかも前2作の劇場版はTVアニメのストーリーベースであったのに対して今回は丸々 劇場公開のための新作ということで多少の不安はあったのですが、まったく変わらない この世界観で映画館でアクションエンターテイメントを楽しむための作品となっていて、 堪能させていただきました。 尻上がりにスケールアップするアクションもキャラクター達の根底に流れるぶれない 理念も間違いなくなのはの新作にふさわしいもの。 変わらぬ彼女達と新しく話に加わった彼女達。見せ場はそれぞれちゃんと用意されて いてそれをきっちり決めてくれる。 しかもあそこで終わりだと! くそー最高に良い気分じゃないか。 あれからどう後半戦が始まるんだかと想像しただけで楽しみがまた増えていく。 あー、もう一回観たいなあ。 それも全力全開で。 (2017/07/23追記:ネタバレ編) 初日舞台挨拶LVは初めてだったけれど、ああいうの良いな。 ただし、拍手とか声援とかはしづらいよな。笑いは普通に起こるけれど。 さて、以降ネタバレ込みの話。 冒頭ローグワンかと少しだけ思ったのはここだけの話。 あの星だけのエピソードとなのは達の所に来てからのギャップは良かったな。 その理由もちゃんとあったし。 殺陣などのアクションシークエンスが理詰めな動きなのも相変わらずで良かった。 攻守の入れ替わりも上手いんだよな。シンプルなBGMがまたそれを引き立てる。 ここらへん今回は監督が違うので少しだけしんぱいしていたが、そこは脚本の力が 大きいか。 まあDOG DAYSもその辺りは変わらなかったものな。 2役の三人はそれぞれが面白かったな。 それぞれ昔は少なかったけれど最近は多いパターンの声だと言うのがまた。 そうそう、安全な観客席、たまや?どころか爆心地にあれだけ近づくとかえって危ない んじゃないか? まあ何かしらの安全策がうたれた場所であるのだろうけれど。 話し合いには応じずあくまでも力づくで闇の書を奪おうとしたのはイリスの入れ知恵 なんだろうな。 さもないとイリスの目的が果たせないから。 映画館をより意識しているなと感じたのは巨大ロボ出してきたあたりかな。遊園地を 舞台にしたアクションもまた同様。 ここに限らずバトルシーンはホント応援上映で観たくなる出来だったが、それはもう 前2作も同様なんだよな。 ロッキーホラーショーという先達はあるにせよ、近年のそういった動きの元はやはり なのはだよなあと改めて思った。 そういえば、初日新宿の朝を物語の中に取り込んでいたのはなかなかだと思った。

『マイマイ新子と千年の魔法』(2009)

(2017/02/06記) (2017/2/5 at ニコニコ生放送タイムシフト視聴) 前から観たいと思っていた本作品。ようやく機会を得ることが出来ました。 ああ、この感じ。 同じ時代に生きてはいないのだけれど、新子達の行動のひとつひとつが懐かしい。 新子の物事に対する向き合い方のひとつひとつがいとおしい。 おじいちゃんが育ててくれた理屈を絶対的な足掛かりにして我が道を突き進むその感じ。 きい子が新子を受け入れていく過程がじっくり描かれていてさらにそのぼそぼそっと した感じが良かった。 そうか、私は話や描き方に思いきり起伏をつけられてこれでもかと主張してくるものより この作品のように淡々と事象を積み上げて物語を紡いでいくようなものが好きなんだ。 今まで気づかなかった。 そこが監督の魅力なんだな。

『マーズアタック!』"Mars Attacks!"(1996)

(97/04/29記) (ネタバレ満載!(笑))  この映画の好きな所。  リサマリーの怪しい歩き方。大統領を守るジムブラウンの子供達。トムジョ ーンズ。(笑)どう見ても企画倒れの「ステインアライブ」。(笑)  火星人と素手で戦うジムブラウン。そして素手で立ち向かう火星人達。『ビ ートルジュース』のウィノナを思わせるナタリーポートマン。おばあちゃんを 助けに行くルーカスハースと火星人より強いおばあちゃん。  主役を張った事がある人達ばかりの、大統領執務室のワンシーン。(ふと我 に帰ってしまった。(笑))  ピアースブロスナンとサラジェシカパーカーの悲しい最期。『スターウォー ズ』のエンディングを思わせる(笑)叙勲のシーン。帰ってきたジムブラウン。  そして、やはり動物達と戯れるトムジョーンズ。(笑)

『マイノリティリポート』"Minority Report"(2002)

(2003/01/02記 at @nifty FMOVIE 2番会議室)  『マイノリティ・リポート』を観ました。(2003/1/01 at T・ジョイ大泉  シアター3)  P.K.ディックの原作だし、前から話題になっていた作品でもあるので、楽し みにしていました。 (以降、内容に触れます。)  やはり、追っかけっこは得意ですね>スピルバーグ(^^)  近未来的にハズレじゃないビジュアルにどっぷり漬かりながら、なかなかの テンションとテンポで突き進んでいくあたり、さすが手慣れていますね。 ヤヌス・カミンスキーともすっかり息が合っているし。  しかし、デ・パルマやルーカスなどを意識しているかのようなシーンが何ヶ 所かあったのはなんとも。(^^;  特にルーカスのほうなんて、音楽が同じジョン・ウィリアムスだし、そのウィ リアムスもセルフパロディのようなスコアを被せるからまぁなんとも。(^^;  テンポ良くいろいろと見せて、そのうえプレコグの真骨頂みたいな能力の見 せ方も披露してくれて(しかも、それに「ムーンリバー」を被せるあたりがま た。(^^))、で、まぁ向かっていた目標であったゼロ時間に到着。 で、本来なら殺人があの結果に終わり、その後いろいろな事がひっくり返って、 真相が見えてきたところでウィットワーが・・・。 と、ここで終わっていたら、この映画、本当に良かったと思う。 なのに、奇麗にまとめようとするから、話が急に緩くなってしまい・・・。 まぁ、しょうがないといえばしょうがないのかなぁ、スピルバーグだから。 しかし、それを置いた話にしても、ホント、観客を信頼できない人なんだなぁ スピルバーグはって今回も強く思いました。(例えその直接の責は脚本家が負 わなければならないにしても。) (原作は読んでいないものの)ディックがこういう結末を望んでいるとも思え ないし、いい所だけ取ってしまったようにみえるのもちょっとね。  というわけで、あともう少しだったのにという所はあるものの、そこに目さ えつぶってしまえば、けっこう面白かった作品でした。 2003/01/02(木) kaname(CXE04355)

『マウスオブマッドネス』"In the Mouth of Madness"(1995)

(95/06/19記 at Niftysrve FMOVIE 3番会議室) (ネタバレあります) 『マウスオブマッドネス』をいまさらながら観てきました。 う〜ん、久々にジョンカーペンターしてましたねえ。  なかでも笑ったのは、精神病院でカーペンターズ・・・じゃなくて、『物体 X』ばりのあのシーン!  カートラッセルがいきなりでてきて、「おい、あれは何の冗談だ。」とでも 言ってくれないかなあと期待してしまいました。(^^;  それにしても、この映画。なんとなく『ゼイリブ』と話の構造が似ているな あと思ったら、おんなじ脚本家だったのですね。  話としても、やはり最後にどっと大笑いさせてくれるところなんかは特に・ ・・。 なにか、納得してしまいました。 KANAME(CXE04355)

『マウスハント』"Mouse Hunt"(1997)

(98/03/15記 at FYOUGA 2番会議室)  『マウスハント』を観ました。(98/03/14 at 立川シネマシティ シティ4)  予告編がなかなかに面白かったのと、ドリームワークス初のファミリー路線 と言う事で、なかなかに期待して観に行ったのですが、結構面白かった。 やはり、あのネズミは只者ではなかったです。(^^) (以降、ネタバレあり)  これはたまたま偶然なのかもしれないのですが、同じドリームワークスの作 品である『ピースメイカー』で感じた「今までと同じことをしても、必ず少し だけでもひねりを加えている」部分を、この『マウスハント』でも感じました。  あの作品の場合は、それがあのクライマックスだったわけですが、こちらで は、話の落とし方。普通なら一回で終わらせるようなところもしっかり続きが あって二段オチしている。もしくは兄弟両方に別の結末を常に用意している。 それが徹底していてなかなかに良かったです。 しかし、あのネズミに関しては、もう感嘆の一言ですね。凄いとしか言えない。 手抜き一切なしだもの。 ただ、今回ちょっともったいないと思ったのはクリストファーウォーケンですね。 出てくるだけで皆期待してしまうような人なんだから、予想通りで終わらせて ほしくはなかった。せっかく他も凝りまくっている映画なんだから、もう少し 考えてくれるとなあ。 しかし、それをやったら話全体が食われちゃっていたかもしれないので、しょ うがないのかもしれないですけれどね。 さあて、ドリームワークス。次は何を見せてくれるのか? 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 かなめ(CXE04355) http://member.nifty.ne.jp/kaname/ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『魔界転生』(2003)

(2003/04/29記 at @nifty FMOVIE 2番会議室)  『魔界転生』を観ました。[『魔界転生』(2003)] (2003/04/27 at シネプレックス10幕張 スクリーン6)  「エロイムエッサイム…」な深作監督による映画化が既になされ た原作の再映画化なだけに、心配を抱えての鑑賞。 希望は、監督が平山秀幸であることのみか。(^^) (以降内容に触れます。) いやぁ、良かった! 予想は良い意味で見事に外れました。(^^) 話を「対決」に絞り、それを短くテンポ良くまとめているところ。 絵作りに対して効果的に使われるCG。 佐藤浩市演じる柳生十兵衛のキャラクタ作りのうまさと、対する キャラクタたちのキャスティングの意外なはまり具合の良さ。 個々の戦いが関連づいているのもいいですよね。 柳生但馬守とその息子である十兵衛の戦法が同じであることを、 同じ対戦相手を使って、しかも早いうちに表現してしまうところ などホントに見事! そして…。  あの終わり方! 何をみせてもらいたいのかが良く分かっているよなぁ。(^^) kaname(CXE04355)

『劇場版マクロスF 虚空歌姫〜イツワリノウタヒメ〜』(2009)

(2009/11/21記) 『劇場版マクロスF 虚空歌姫〜イツワリノウタヒメ〜』を観てきました。 (2009/11/21 at ユナイテッド・シネマ豊洲 スクリーン3) テレビシリーズの同作品を受けてのパラレルワールド的な劇場版の前編。 しっかり楽しんできました。 (以降ネタバレあり) 単なるテレビシリーズの総集編ではなく、同じ時間軸ながら違う物語にしてしまうと いう『愛・おぼえていますか』と同じ手法を今回も取っており、そういう意味で文字 通りの総集編にはなっていないものの、逆にどうしても「テレビシリーズとはこう でもこう違うんですよ」というエクスキューズに思える部分が多く、それはそれで 制約に縛られているように感じた。特に前半。 前述の『愛…』ではうまくやれてたのに、そこらへんがうまくないのは、やはりテレビ シリーズから感じていた脚本の下手さ加減がさらに詰め込み状態になって悪い方に グレードアップしているように感じた。 キャラ作画に対する愛も感じられない部分が多かったような気がする。(キャラ絵の バラツキなど。) けれども、それを冒頭の「ダイヤモンドクレバス50/50」から始まるテレビシリーズの サントラやその発展形にはあるものの使われ方がちょい役程度のものだった楽曲プラス いくつかの新曲の魅力によりすべて帳消しにしてしまっている。 ある意味、これでこそマクロスFの劇場版と言った作りとしか言いようの無い素晴らしさ。 そして、テレビシリーズにおいて設定があったもののほぼスルー状態だったヴァジュラに よるゴーストの無効化エピソードだったりシェリルにタイヤキ、ランカに納豆、そして CMランカといった俗にいう中の人がらみの遊びみたいなものが加わっていたりもする。 テレビシリーズの頃からそうだったのだが、物語を描く事は最初から放棄し、エピソード や設定だけを膨らましたもの度がさらに増しているという感じだ。 で、そのおざなりにされている物語。 主要登場人物のうちひとりがごっそりいない事になっていたりとかそれはもしかしたら 誰かにコスプレさせたいだけだったとか細かい設定の違いは、それこそランカの胸の 大きさにまで及ぶので省くが、クライマックスは変形7話を26話並みに膨らませたもの でした。 前述のようにそれまで新曲やテレビシリーズでは積極的に使われなかった曲のフィー チャーだったのが、このクライマックスに来て「射手座…」「妖精」そして「ライオン」を 使用してとびきりのステージを用意して来た。 そこにある意味13話成分も含まれ、それが劇場版として成立するクオリティで展開する。 前半の山場(?)「ユニバーサルバニー」もなかなかのものだったけれど、ホントに 素晴らしかった。 というわけで、ある意味まさに菅野よう子オンステージ(しかもまだ前半戦)といった 内容でした。 歌と戦闘シーン、そして三角関係という「マクロス」の要素が、まぁ最後のひとつは ややおざなり感があるもののガッツリ楽しめた。 そんな感じでした。 さて、後編だけれど、まだテレビシリーズの7話までしか話が進んでいない訳だし前編で ここまでやったのでハードルは上がったしでさらに詰め込み&ごった煮状態になるの だろうなぁ。 少なくとも13話と25&26話は残っているぞ。 まぁ後編は新作100%になるみたいだしそこらへんをフォローするかどうかはわからない が、楽しみです。 P.S.セットリスト ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 1.ダイアモンド クレバス 50/50(新録?) 2.pink monsoon 3.What 'bout my star? 4.ユニバーサル・バニー 5.Welcome To My FanClub's Night! 6.アイモ 7.アイモ(Sheryl Ver.) 8.What 'bout my star? @Formo 9.私の彼はパイロット 10.スターライト納豆 11.開拓重機 12.ダイナム超合金 13.だるまゼミナール 14.超時空飯店 娘々(Ranka Version) 15.ファミリーマート・コスモス 16.射手座☆午後九時Don't be late 17.妖精 18.ダイアモンド クレバス 19.オベリスク 20.ライオン 21.そうだよ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− (2013/01/02追記) 『劇場版マクロスF 虚空歌姫〜イツワリノウタヒメ〜』(2009) 『劇場版マクロスF 虚空歌姫〜イツワリノウタヒメ〜』(2009)を観ました。 (2013/01/01 at BSアニマックス2012.12.31放送分録画) ロードショー公開時に劇場で観て、さらに続編公開前にバンダイチャンネルで観てだから今回で3度めか。 ちなみに後編のほうは録画失敗して今回は観ることができませんでした。リアルで観ておくべきだったけれど そこはまぁ後の祭り。 やはりテレビで見るとライブシーンのあの圧巻がちょっともったいないことになってしまうのが残念だなぁ。 やはり「ユニバーサル・バニー」とクライマックスのステージは劇場スクリーンで見ての圧巻だからな。 で、まぁ脚本は元々酷かったのが少しはマシになったくらいでよくよく見てみると説明なしで何でこのシーン 入れるんだろうとか、まず入れたいシーンありき、テレビシリーズ観た人ありきで作られている部分が目に つくのがちょっと。 如何にも、同じシーンを意味変えてここに挿入してみましたとか言った部分はそれは好きな人には良いの だろうけれど、もっとひとつの作品として作って欲しかったというのが正直なところかな。 気持ちはわかるだけに、あと、『愛・おぼえていますか』が無ければもう少し評価高かったかもしれません。 あれを超えるためにこのタマでいいのと言った部分でTVシリーズの無茶苦茶感のほうがむしろ良かったように 思います。 まあこのシリーズをスター・ウォーズやエヴァと同様個人の持ち物として見てしまうのであれば仕方ないの だけれどね。ううむ。 なんてことは言っていますが、やはりそれでも前述のユニバ二と帆船ステージは良いのだけれどね。 (クライマックスまでの流れを大きくあんな感じに繋げたのは良かったと思う。けどでも…) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− (2016/01/03追記) @kaname_miguchikaname 2015/12/30 14:20 『劇場版マクロスF〜イツワリノウタヒメ〜』(2009) via モバツイ / www.movatwi.jp @kaname_miguchikaname 2015/12/31 15:27 『劇場版マクロスF 虚空歌姫〜イツワリノウタヒメ〜』(2009) 地上波放送だからカット入るかと思ったらそれどころかCM またぎはノリシロ付きの放送だった。 via モバツイ / www.movatwi.jp @kaname_miguchikaname 2015/12/31 15:30 『劇場版マクロスF 虚空歌姫〜イツワリノウタヒメ〜』(2009) しかし改めて観てみると無茶苦茶な脚本のTV アニメより強引な話だなあ。その違いを楽しむのもマクロスの楽し み方だけれども。 via モバツイ / www.movatwi.jp @kaname_miguchikaname 2015/12/31 15:37 『劇場版マクロスF 虚空歌姫〜イツワリノウタヒメ〜』(2009) 歌とバトルアクションの相乗効果を楽しむための舞台装置。オベリ スク〜ライオンの流れは最高だ。 via モバツイ / www.movatwi.jp ーーー以降2023/07/16追記ーーー (2023/07/16 2012年末アニマックス放送版) U149の12話を観て久々に観たくなったので昔録画したものを引っ張り出しての鑑賞。 年末最後のカウントダウン放送だったみたいでカウントダウン付きで録画されてた。 前述の12話で思い出していたのは本作のユニバニ、そしてこれから見る後編の…。 学園パートは丸々匂わせのみで逆に新規パート増し増しというテレビアニメと 劇場版は別腹方式で、しかもここまで話進めて後半どうするんだという所とか、 それこそテレビアニメ版の色々とめちゃくちゃな脚本をグレードアップした感じで 面白かった。 改めてみると今とは演出けっこう違うよなあと思うところも色々と。定番な落とし方も まだこの頃多かったよなあとか。何せ2009年の作品だもの。 古びない所や今でも凄いなと思うところもあって何て事をつらつら考えながら 観ていました。 そうそう、観たいと思ったきっかけはU149の12話だけれど、水星の魔女も また学園アニメとの融合だったので比較してみていた気がする。ただしあちらは テレビアニメなFを色々思い出していたけれど。演出の展開の強引さとかね。 さて、こんなことよりサヨナラノツバサだな。

『劇場版マクロスF 恋離飛翼 ~サヨナラノツバサ~』(2011)

http://productionnoteofkanames.blogspot.com/2011/02/f-2011.html (2011/3/26記) 『劇場版マクロスF ~サヨナラノツバサ~』を鑑賞。(2011/02/26 at 立川シネマシティ g studio) (以降ネタバレあり) 前作イツワリノウタヒメであそこまでやってしまったので、いったい何をやるのかと思いきや…。 いろいろな意味、良い意味でも悪い意味でも予想がすべて外れたような展開でした。 すげえわ。 まず、悪いところ書いちゃおう。 TV版の時の一番の不満であったシナリオがひとつの作品の為のものではなく、ひとつひとつのシーンの為だけのもの… という部分が前作『~イツワリノウタヒメ~』では特に焼き直しとなるような部分において練度が上がってきたなと思った のに、何かまた元に戻っている。駄目じゃん。 とくに前半部分。 あと、キャラ顔のかんたん作画が目立ちすぎ。 だいたい以上かな。 ということでそれ以外の部分が良い方向にすべて作用していました。 前作でちょっと消化不良だった「イツワリノウタヒメ」ネタもちゃんと回収しているし、その他前作ネタやTV版ネタを観た 人が「あ、これは!」と分かるシークエンスをちょっとズラして使用している部分が結構面白い。 ナナセも、おお、こう来たか!だったし、マヤン島もちょっと違う形で、ミシェルのあんな場面やルカが…とかくすぐる場面の 多いこと。 ああ、そもそも冒頭からして「ユニバーサル・バニー」の延長線だものな。 そして、前作エンドタイトル後の大きな2つのブラフが実は2つとも各々のライブネタだったというw ホント、そう来たか!という感じ。 ブレラやグレイスの扱いもああだと思ったらあ、そこでそうなのとか、こういうのはホント、今まで観た人へのご褒美という 感じだったな。 で、そういう部分だけは既に一度やっているところだから先に挙げた悪いところ病にはかかっておらず、これなら良いかも という感じ。 TVじゃないんだからぶつかったら治るとかやっぱだめだよ>ブレラ(笑) そう、そしてMay'nのライブで河森正治が触発されてスタッフに嫌がられながらもやりたかった事って、サイリウムの海 だったのね(書いちゃった。(笑)) ありゃ大変だわ。 で、まぁそういった部分を除いたすべてが、ライブか戦闘。 徹底してるのが良いわ。 TV版の娘々サービスメドレーや、前作の「オベリスク」=「ライオン」、もしくは「ファステストデリバリー」回の「星間飛行」 みたいな強烈なものは無いにせよ、うん、とてもバランスよくて好きだわ。 艦長のベタな馬鹿さ加減も好きだし、フラグブレイカーな誰かさんも、ありかよという感じだし、ああ、全部書き出したい。 そうそう、魔装少女も出てきたし(笑)、魔法少女も出てきた。 そして、前作に引き続き、主役張っているな>アルト。 そうじゃなきゃ最後のアレは成り立たないし、ってかTV版の「お前たちは俺の翼だ!」っていいのか?だったからなぁ。 そして、このエンディングはポジティブにもネガティブにもとれるものになっていた。 うん、こういう余韻は悪くないよ。 結果、やはり基本は駄目なんだけれど、それでもそれを凌駕するチャームポイントで心を引きつけて止まないものがある。 実は私にとっては最初のマクロスからずっとこうなんだよね。 これだめなんだけれど…あああ、これ卑怯だどうしても好きにならずにいられない!みたいな。 そういうものをこんな短い時間の中にてんこ盛り。 なんて幸せ! あ、また最後のアレ思い出してしまった。もしかしたら彼は彼女に会えるのかもしれないね。彼らにも会えるのかも。 ああ、もしかしたら彼らも彼らも彼らも同じってことか?あ、彼らもか。 ふむふむ。 ああ、何かそう考えると嬉しいな。 そうか、基本は変わっていないのか。 そう思いたいな。 …って後で自分で読んでも何考えていたか分からない事をグチャグチャ書いていますが…うん。 きっとそうだ! 同じ形ではないけれど、同じところに行き着いていたんだね。 そう思えると、そして最初からそれ考えてあえてTV版作ったのだとしたらそれは尊敬するわ。 とんだブラフに騙された!って。 本当に作者に愛されている作品だ。 うん、しばらく余韻に浸っていたいよ。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− (2016/01/03追記) @kaname_miguchikaname 2015/12/31 16:02 『劇場版マクロスF 恋離飛翼〜サヨナラノツバサ〜』(2011) via モバツイ / www.movatwi.jp @kaname_miguchikaname 2015/12/31 19:47 『劇場版マクロスF 恋離飛翼〜サヨナラノツバサ〜』(2011) 前編でテレビアニメの呪縛から解放されたこの後編はさらに物語で ある事を放棄して詰め込みまくられたもの。 via モバツイ / www.movatwi.jp @kaname_miguchikaname 2015/12/31 19:51 『劇場版マクロスF 恋離飛翼 〜サヨナラノツバサ〜』(2011) 次から次へと繰り出されるバトルステージにひたすら身を委ねるのみ。少しでも正気に戻ってツッコミを入れようとしたら負けだ。シェリル歌っていたんだ。〉ラスト via モバツイ / www.movatwi.jp ーーー以降2023/07/16追記ーーー (2023/07/16 2023BS12放送版) 続いてのサヨナラノツバサは3月にBS12での放送の録画を鑑賞。 やはりそこそこCM入ってくるなあ。 イツワリノウタヒメは何度も見る機会あったのだけれどこのサヨナラノツバサは 録画できたのは今回初めてなのでこれでも充分。 次から次への予想外の展開というかサービスというかホント詰め込んだよなあ。 テレビアニメの逆パターンとか、ここはそのままあれを踏襲してるんだとか ファイアボンバーコスのミシェル達とか、すべては前半であそこまで 詰め込んだからこそできるやりたい放題で。 これもまた楽しかった。

『マスクオブゾロ』"Mask Of Zorro"(1998)

(98/10/18記 at Niftyserve FYOUGA 2番会議室)  『マスクオブゾロ』を観ました。(98/10/03 at WMC新百合ヶ丘) 先行レイトショーだったのですが、その割には空席が目だっていたかな? ちょ っと意外でした。(先行レイトをやること自体が知られていなかったのか?)  さて、以降内容に触れます。 この映画、『アランドロンのゾロ』が最初から頭にあったりすると、少し辛いか もしれません。やはり正統なものを作ろうとすると、まったく同じものになって 比較されてしまうのでしょうし、そういう事で、ゾロの話をベースに別の話を作 ってしまうと・・・やはり本家の話のほうが筋が面白いかなと。  そういう事を忘れて観てみると、なかなか起伏に富んでいて面白かったです。 ああいう話として王道の部分、主人公の成長していく過程や、後半、ふたりの復 讐談として、二人の話が同時進行していくところなんかは凄く良かった。  ただ、これで逆に少し頭をよぎってしまったのは、この後半の二人の話の同時 進行って、もしロバートロドリゲスが監督していたらって事。 この監督、マークキャンベルは『007/ゴールデンアイ』でも感じたのだけれ ど、確かにストレートなアクションは早いのだけれど、ロドリゲスの、あの異様 なテンポの良さにはちょっと追いつかないかなぁと。 〜〜〜〜〜 98/10/17(土) 〜〜〜〜〜〜 かなめ (CXE04355) mailto: takashi.miyamoto@nifty.ne.jp     kaname@a2.mbn.or.jp URL http://plaza2.mbn.or.jp/~kaname/ http://member.nifty.ne.jp/kaname/ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『M*A*S*H』"M*A*S*H"(1970)

(2008/02/28記) 『M☆A☆S☆H』を久々に観ました。(2008/02/27 at NHK-BS2) 冒頭の"Suicide is Painless"からエンディングの"Going Home"まで、 この作品はホントただひたすら浸るに限ります。 何度観ても○○○○○の○○なシーンは思わず目頭が熱くなる。 ホントいい奴らだよなぁ。 で、翌朝あれだもの。(笑) アルトマン&グールドのコンビは、私にとってはキューブリックとセラ ーズくらい不滅です。 (って美味しいところは持っていくけれど実質主役はホークアイだから なぁ。)

『マッドマックス 怒りのデスロード』"Mad Max:Fury Road"(2015)

(2015/10/21記) 『マッドマックス 怒りのデスロード』を観賞。 (2015/10/18 at 機内上映) 爺さんホント情け容赦ないなあ。 敵味方かまわず死にまくる。 もうひたすらこいつらバカだなあと思いながら世界観に浸る。 いや音に身を委ねるといったほうが良いのかな。 オチの付け方がまたバカみたいでいい。 途中までは予想通りだったのだけれど解決法がそれかい。 しかしまあ最初はただの輸血袋だったマックスがここまでやってくれるとはね。 何気なく回収されるフラグも好きだな。 例えば「産気づいて弾もこめられない」から「サムアップ」までの件とそれからとか フュークスが折れてからの活躍ぶりとそれからとか。 あげるときりがない。 あれだけぐちゃぐちゃでも実はきれいにまとまっている。 楽しかった。

『マトリックス』"The Matrix"(1999)

(99/09/15記 at Niftyserve FYOUGA 15番会議室)  ロードショー公開前から、既に、かなりの評判となっている 『マトリックス』。 いよいよ公開初日を迎えて、ようやく観てきました。(99/09/11 at 立川シネマシティ シティ1) (以降、内容に触れます。)  アメリカに続いて、日本でも、かなり早期のうちに、かなりの リピータが出ているということで、逆にどういった出来のものな のかが、まったく想像がつかなかったのですが、確かに、これは 燃えるかもしれない。(^^)  とにもかくにも、アクションシーンのきれいなこと! この作品の監督、ウォシャスキー兄弟は、前作『バウンド』でも とびっきりの懲りまくりの映像美を見せてくれたのですが、これ が何重にもグレードアップしている。  最初から最後まで終始する、話のテンションの高さにおいては その『バウンド』に及ばない(説明な部分な上に画面が暗い所が あり、そこがやや冗長・・・というか眠かったせいもあって、少 し寝てしまった)ものの、アクションシーンの徹底したキレと、 テンポの良さは、天下一品。再三に渡る、「ブルースリー的な部 分」もなかなかだし、香港映画の吊り芸と、CG技術の、最も幸 福な結合を見せてもらったよな気がします。そのうえ、さらに、 弾丸や突きの連続映像な部分の、これがまたワクワクすること!  で、そこまで見せてくれた上に、最後のキアヌの、あの脱力度 がたまりません!! 一気に形勢逆転した後の心地よさは、『バ ウンド』をも、遥かに凌駕するものでした。 ホント、このシーンのキアヌの良さと言ったら。(^^)  そして、キアヌリーブスがこの作品で復活というのも、『JM』 が好きな私としては、またなんとも言えない所。 前回は、後頭部にディスク突っ込んでいたのが、今度は、直接 ジャックが付いているあたりが、この4年間における、技術動向の 方向性の明確な変化を表すものであるようにも見えて、好きです。  あと、トリニティも いいよなぁ。冒頭のvs警官な部分だけで、 もう惹きつけられてしまいました。  ジョーパントリアーノも良かったな。まさかああいう形で出て くるとは。(^^)  ただ、ひとつだけ残念なのは、続編が作られるであろうこと。 いったいこの作品にどうやってそれ以上の続編を作ることができる のだろう。それがまったく想像できません。  この杞憂も、無駄に終わればよいのですが。(^^)  しかしまぁ、改めて思ったのが、『ブレードランナー』という 作品のビジュアル的な質の高さ。ここまで時が経っても、いまだに あの作品を凌駕する事の出来る作品が、この分野に存在しないとい う事も、再認識させられてしまったのでした。 kaname(CXE04355)

『マトリックス』(その2)"The Matrix"(1999)

(2000/05/27記 at Niftyserve FMOVIE 2番会議室)  たまたま機会があって、久々に『マトリックス』とスクリーンで ご対面。(2000/05/25 at ワーナーマイカルシネマズ板橋 スクリー ン8[THX])  できたて映画館、ワーナーマイカルシネマズ板橋の目玉となるT HX認定スクリーンの柿落としとして、上映されたのを、オープニ ングの日に観に行ったのでした。(この映画館の話は別途FSSTARSの 17番会議室に掲載。) (以降、内容に触れます。) しかしまぁ、いろいろな符号がちりばめられてはいるけれど、そん な事は置いといて、とにかく観ていて楽しい。  特に、クライマックスのくだりは、まさに『バウンド』のウォシャ スキー兄弟全開といったところ!  いままでの話は、すべてがこのシーンのためとも言わんばかりの 怒濤のクライマックスは、まさにあの『バウンド』の瞬間芸のオン パレード! 『バウンド』での予算によっぽど不満でもあったのか? (笑)  しかしながら、その終わり方に、やや釈然としない部分を残して しまったところまで『バウンド』と同じと言うのは、よくも悪くも この監督の資質なのだろうなぁ。  なんて言ってはいるが、やはりこういう映画は観ていてとっても 気分が良いのであった。(^^) kaname(CXE04355)

『マトリックス リローデッド』"Matrix Reloaded"(2003)

(2003/06/08記 at @nifty FMOVIE 14番会議室)  『マトリックス リローデッド』を観ました。["Matrix Reloaded"(2003)] (2003/06/07 at 渋谷パンテオン)  この夏の続編ラッシュの第一弾。 というよりは、やはりあの『マトリックス』の待望の続編ですから、本当に心 待ちにしていました。 そして、観に行ったのは、この作品の上映が最後となる渋谷パンテオン。 いろいろな想い出のあるこの映画館に足を運ぶのもこれが最後かと思うと、感 慨深いものもありました。 (以降、内容に触れます。)  ウィルスミス。もしくはサイバーパンク万歳。 今から思うと導入的な要素が強かった前作と違い、最初から大前提の決まって いる世界をどのような形でひっくり返していくのが今回の楽しみのひとつであ り、難しいところでもあるかなと思ったのですが、結果としては、「やりたい 事はやっている。しかし、前作と違って万人に受け入れられるものではなくなっ てしまった感もある。」という感じでした。 今回は以前よりも本来のサイバーパンクの分かりづらい(説明的な)部分がよ り強くなった分、前作と比べるとそれがこの作品の魅力であり逆のものにもなっ てしまったというのが本当のところかな。 前作は同じサイバーパンクにしてもスタイリッシュな部分が強調されていて、 あまり目立たなかった反動かもしれませんね。 そういう意味では劇中に流れている曲のタイトルのひとつに「モナリザオーヴ ァドライブ」という曲があるのが、ある意味象徴的であるかもしれません。 (たしか前作では無かったですよね?とはいいつつもこじつけ過ぎかな?) ここから判断するに、『レボリューションズ』は『マトリックス』の焼き直し 的なところもでてくるかもしれないなぁ。 …なんていう独り言はおいといて、バックドアやその類の登場も嬉しかったけ れど、オラクルやキーメーカー、そしてアーキテクトの登場(存在)は、ある 程度予想できていたものの、それ以上に嬉しかった。さらには、前回は(シス テムに対して)従順な存在であるエージェントのみだったのが、ネオに汚染さ れ、エージェントではなく事実上ウィルスになったスミスも嬉しかった。(し かし『レボリューションズ』の予告のあの部分は気になる。(笑)) まぁ、ようやくこういうものを映像でも見せてもらえるようになったんだなぁ という意味でも、すっかり喜ばせてもらいました。 と、こう書いていくと、まるで『ロード・オブ・ザ・リング』と同じだな。 両者とも(たぶん)制作者サイドで観たかったものがあって、それを1作目で は我慢して、2作目で爆発させている。 これは引くだろうと思いつつも、作り手と同じで実はそれが観たかったんだと いう身としては、嬉しい限りなのだけれど、それ故に受け入れられそうにない のは少々哀しいものもあるというところも。 で、話変わってアクションのほう。 さすがに強くなったと実感させるスピードを感じさせてくれるのは、よくやっ た!と本当に思う。 しかしながら、やはりCGとの融合度の把握に関してはまだまだ甘いかなと思 いました。フルCGでも、例えば『スターウォーズエピソード1』の戦闘シー ンのような非人間を扱うものであれば、まぁ満足できるものができるけれど、 やはりまだ人間には早いかなと、逆に強く感じてしまった次第。ここらへんは、 逆に前作の「ブレットタイム」という手法がいかに大きかったか、続編を作る 上で超えなければならない(と思いこんでしまうほどの存在)だったかという のをあらためて思い知った次第でもありました。 とはいえ、最後にクライマックスを予感させる『レボリューションズ』の予告 篇も見せてもらったことだし、それを楽しみにさせてもらいましょう。 (なにせ、いきなり「続く!」ですから。(^^) 個人的に気になるのは、たぶんアーキテクトが機械たち(の意思)によって作 られたのではなく人間(の意思)によって作られたものであろうこととその真 の目的・・・ってここで簡単に説明しようとしてもうまく伝わらないものを、映 画としてどう表現してくれるかと、そこでどうカタルシスを引っ張り出してく れるかが最後の作品の評価の分かれ目だろうなぁということでしょうか。 (ってあくまでも予想なので見当はずれかもしれませんが。) kaname(CXE04355)

『魔法少女リリカルなのは THE MOVIE 1st』(2010)

(2011/09/15記) 『魔法少女リリカルなのは THE MOVIE 1st』(2010) 安売りされてるDVDをついみつけてしまい、購入して鑑賞。 (2011/9/14 at DVD) フェレットアニメ。 ふとしたきっかけで魔法を使う術を手に入れた少女、後に白い悪魔と呼ばれる高町なのはが、友達になりたい少女 フェイト相手に「俺の名前を呼べ」という要求を魔法による長距離砲撃で達成するまでの物語。 うん、何か無理やり感がひどい。 変な枕はさておき本編。 前半は正直に言ってだいぶこれじゃない感が強かったように思う。 劇場版ということでそれを意識したものにはなっているものの新房監督のテレビ版のほうが演出的には好きかな。 時間をかけられないのもあるしそもそも脚本も違うから一概に言えることではないが、何かが違うなあという気がした。 それが砲撃戦が始まり徐々にアクションの比重が高まってからは違和感は払拭。 重量級の見応えと言うわけには無論いかないが、ファンムービーとして十分楽しむことができた。 特に後半はテレビ版ベースにうまくまとめたなと思った。 そういう意味で「絶叫オフ」云々に関しては気持ちがよ〜く判った。 「ディバインバスター!」から「スターライトブレーカー!」までの流れとかね。 そんなわけで非常に楽しませてもらった一編でした。 P.S.近頃毎度の事ながら、魔法少女もので砲撃戦とか打撃戦とか空中戦とか何かおかしい。

『魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st リマスター版』(2012)

(2012/07/07記) 『魔法少女リリカルなのはThe MOVIE 1stリマスター版』を観ました。 (2012/07/07 at ユナイテッド・シネマズ豊洲8番スクリーン) スクリーンではリマスター前のものまで含めて初見だったのでDVDは持っているもののこの機会に鑑賞。 いよいよ来週から2ndA's公開と言うことで。 正直、劇場公開時にはテレビ版含めて興味がまったくなかったのだけれど、「魔法少女まどか☆マギカ」の テレビ放送時に予習として観ておいた方が良いかと思いテレビ版の出来の良さににはまった口なので 完全に後発だったから今回みたいな機会があって良かった。 さて、リマスターに当たってどこをどういじったのかはわかりません。 ただ、なのはパートはほぼ覚えていたのに対し、フェイトパート、特にプレシアの一連の回想のくだりは はたしてこんなシーンあったっけ?クラスのど忘れ度。 まあ新鮮に楽しめたのだけれど、あそこらへんもう少し切ったほうがいいんじゃないかとは思った。(けして 忘れてた言い訳じゃないきっと。) けどあそこを切るとフェイト側に感情移入出来なくなってしまうのだけれどね。(笑) さあてここからは毎度同じになってるかもしれないが、この作品の魅力はオーソドックスであること。 劇伴にしても構成にしてもかなりオーソドックスなんだよな。話をひとつひとつ積み上げて作り上げる。 それはある意味テレビ版の総集編的なものでもある本作でも同様で、故に逆に総集編っぽさがあまりない。 そりゃあ突っ込みどころも多々あるが、ちゃんと作り込んだ上で、はい!戦闘!となるので、感情移入とか リズムの取り方とか入りやすいんだよね。 故に前述のようにここは切ってもいいんじゃないかと思うところもあれど、だからといってダラダラしたところは ないんだよな。 さあて、そんなこんなで来週からとうとうシリーズで一番好きなA'sの劇場版が始まるぞということで楽しみです。

『魔法少女リリカルなのは The MOVIE 2nd A's』(2012)

(2012/07/14記) 『魔法少女リリカルなのは The MOVIE 2nd A's』を観ました。 (2012/07/14 at ユナイテッド・シネマ豊洲 スクリーン1) いやぁ想像を越える出来の作品でした。 まずひとつの作品であろうという意志は感じられたし、何よりも面白かった! このシリーズで一番好きな作品がこういう形に昇華してくれて良かった! ネタバレも全力全開! (いや、少しははぐらかすけどほぼ判る人には判る程度(笑)) 1stの時もそうだったけれど、それ以上にある意味丁寧というか映画を意識した作りになっていたな。 テレビアニメの方の前半のかなりドラマティックな部分と、話の整合性を保つ上で「あ、これはうまいな」と 思った部分を大胆に全部無かったことにして、代わりに一つの作品としてのバランスを取ってくるとはね。 その代わり残ってる部分はしっかり描いている。 で、さらには(判る人だけ判るというものではあるが)もしかしたらというシーンまで用意してあったり。 ホント変身したらどうしようかと思ったよ。唯一のセーラームーン&プリキュア経験者が。 で、前述の前半改変されたシーンはリンカーコア収集と各初対決をまとめるには良かったかもしれないけど やはりちょっと見てみたかった気もする。 まあその代わりファーストバトルは大幅増量されていたが。 レイジングハートとバルディッシュの自己チューンナップ申請のくだりは良かったな。 その後のなのはとフェイトの模擬肉弾戦は少し笑ってしまったが。 いやあれはあれで正しいのだけれど小学生だぞ。(笑) そして後半の大胆削除部分はクライマックスバトル増量…というよりはそこに限らず長編映画でしか 出来ない尺の取り方でいくつかのシーンをとることが出来たという結果へと繋ぐことが出来ていたな。 まあそれよりも、本作の冒頭で語り部を彼女に設定したことで、最初からやる気を感じることが出来たし、 それは最後を締めるのはやはり彼女なのだろうなあという状況で楽しむことが出来ました。 あれがリインじゃなくて別の誰か、例えばヴィヴィオだったりしたらまた別の形で終わっただろうけれど、 やはりA'sの当事者に締めてもらって、この作品をひとつの作品として成立させてくれて良かったと思う。 あとまあ、唯一挙げるとすればエピソードをきちん4説明いしようとするから多少だれてしまったというのは あったかな。 けど一瞬も気を抜くことなく。 しかしまあ、ここまでのものが出来たのは間違いなく前作が想定を大きく越えたであろうというところに あるのだろうな。 そういう意味でこの作品が3rd StrikerSへと繋がってくれる事を強く願ってます。

『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[前編]始まりの物語』(2012)

(2012/10/06記) 『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[前編]始まりの物語』(2012)を観ました。 (2012/10/06 at ユナイテッド・シネマ豊洲 スクリーン10) テレビアニメ版は観ていて、果たしてこれをどうやって総集編的な劇場版にするのか? しかも前後編で240分、30分枠12話の作品にしては長いような気もするしどうするんだろう。 というところでとても気になっていたのですが…。 (以降ネタバレのため改行) ・ 10 ・ 9 ・ 8 ・ 7 ・ 6 ・ 5 ・ 4 ・ 3 ・ 2 ・ 1 ・ ・ ・ ・ ・ 思い切って冒頭予知夢な部分を切ったり、いろいろな部分をより手を加えた事によって、よりファンシーな感じに 仕上がっている。 ああこういうのもありかもね。 けど、元の話からして意味のある台詞のオンパレードであったが故にやっぱり台詞が切れなくて、さらには元々30分 枠の連続アニメに特化して作ったものだもの。 ちょうどそこで一息入れるのがちょうど良い感じに出来ていた。 けっこうテンポ良くはしてるのだけど、さすがに辛いか。 対魔女戦も良かったけれど、病院屋上のシーンとさやかの願いのシーンの被せ方なんか結構好きなんだけれどなあ。 なんて思っていたら段々そんなこと考えられるような状態じゃなくなり…。 ああ、やはり予想通り前編はあそこらへん何だろうなあなどと思いつつ…。 かっけえ〜。 この為に冒頭変えてたのね。 全体の雰囲気もこんな感じだったのね。 さらに後編に大きな見所3つ共残したし。後編を観ると前編の台詞がすべて活きてくるというのが、果たして新たな お客さんにどう取られるかというのもあるけれど。 連続ドラマとしてのあの引きの魅力をどうしても残したかったのだろうなという意味での前後編だったんだね。 そういうのがすべて最後に明らかになると言う気持ちよさ。 これがテレビ放映時の気持ちよさでそこがまるまる劇場版で味わえるとは思っても見なかった。 後編観たらまたもう一回前編観に行ってしまうかもしれない。 はっ、作り手の思惑にハマっているのか。 このための前後編でもあったのか。

『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[後編]永遠の物語』(2012)

(2012/10/13記) 『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[後編]永遠の物語』を観ました。 (2012/10/13 at ユナイテッド・シネマ豊洲 スクリーン10) いやあ、劇場の大スクリーンで「かなめさあぁぁぁん!」と絶叫されるのはさすがに少々照れくさいな。〉ホムラチャン さて、テレビ放映時と同様に何をやらかすか判らないスタッフが「新作を前提とした総集編」を制作し公開するという 事で、まるでテレビ放映時と同様にドキドキ感を与えてくれた事は本当に感謝している。 総集編なのにこんなに楽しませてくれるだなんて本当に楽しかったよ。 さて、ここからはその楽しみをとっておきたい人たち以外に向けての感想。 つまり総集編以外に何かあったかということが気になる人向けだけれど… 10 ・ 9 ・ 8 ・ 7 ・ 6 ・ 5 ・ 4 ・ 3 ・ 2 ・ 1 ・ やはりスタッフはキュウべえだな。 「初めに説明しなかったかい? 総集編だと言ったじゃないか。」 前編はあの時間にまとめるためにいろいろやっていたし細かい事をいろいろやっていてこれは後編もさらにスケール アップするか?と思わせる感じがなんともいえなかったのだが、さすがに9話以降はほとんど手を付けられなかったか。 いや、あの構成で他にこれ以上のものを用意できるかといえば思いつかない。 未来を変えてしまって良いわけでもなく、後は各話のつなぎ部分、やっぱり難しいよね。正直に言ってどういう構成に してくるかが一番の楽しみのひとつだったのだが、こういうのはあまり得意ではないのね。 (一番がいくつもあるのは仕様なのでそこの突っ込みは無しで) さて、これできっと「自称元魔法少女たち」の一部はソウルジェムを黒く濁らせているに違いない。 まあけれども、あの物語を劇場の大画面で観ることが出来たのは本当に良かった。 だって初めて観た時に思ったもの。ああ、これを劇場の大画面で観られたらって。 私の思いは見事に叶えられたし、さらには再びこんなドキドキも得られた。 ちゃんとあの曲はあの場面に流してくれたしまあ願わくば10話を45分→30分に切った時に映像にならなかった 部分も観たかったなぐらいは思ったけれど。 そして…。 エンディングロールが終わっても誰一人席を立つこともなく静まり返った中… ようやく3作目、新作となる部分の予告編が流れる。 おお、これこそは期待していいかも! うん。 正直に言ってあの予告編で一つの道、可能性を思いついた。 しかし本当にそんなことが起こるのだろうか。直接的にそれを示唆するものは何もない。 妄想かも知れないのでそれが何かはその3作目を観るまで心に秘めておく。 ヒントは本編にも確かにあった。 うわぁ、これは楽しみだぞ。 外れたにしても「最初に言わなかったかい。これは妄想かもしれないと。人は情報不足で自分が判断ミスをすると、 何故か他人を憎悪するんだね。訳が分からないよ。」と言えるものね。

『劇場版魔法少女まどか☆マギカ新編 叛逆の物語』(2013)

(2013/10/31記) 『劇場版魔法少女まどか☆マギカ新編 叛逆の物語』を観ました。 (2013/10/31 at ユナイテッドシネマ豊洲 スクリーン10) いやあ、面白かった! 果たしてあの物語にどうやって続きを作るのかと思ったらそう来たか。 まあそんな感じなのでたぶん前作を観ていないと置いてきぼりだし、まあそもそも続編なの だからそれは当たり前であって。 そのために劇場版も作り直したのだし、それを受けての新編だからその分遠慮なしにやって くれて良かったよ。 さあて、以下はネタバレ付きなので改行。 ネタバレというよりは回想になっているので未見の人にお勧めはしません。 ここまでシンプルな話にまとめてくるとは思わなかったよ。そしてそれがとても良かった。 話としては前作の続きの世界。 この世界の謎を解き明かすためのキーワードはすべて前作までの中に。 それを踏まえるとこの物語は最初から違和感丸出しで、それでいて本当に誰かが望んでいた かのような世界。 楽しい時間は続くが、そこに違和感を覚え、動き出すのは暁美ほむら。 かつて自分の居た世界へと一番辿り着けそうな杏子を手がかりに彼女は動き出す。 「夢を見ているのは誰でしょう」というのはテレビシリーズ放映中でもたびたび辿り着いた キーワード。 見滝原中学の制服を着た杏子というのは彼女が魔法少女になった背景とその顛末を知って いればその時点でおかしいし、きっと長い繰り返しの間にはそんな話を聞く機会もあったの だろう。 さらには過去の経験からマミは脆いしまどかやさやか、さらにはお菓子の魔女であるベベは この世界には存在しないはずだからそこしか足がかりが無い。 そして彼女と共に世界の矛盾を認識出来たほむらは一番存在しえないベベを追い詰めようと するがそこをマミに気づかれて戦うことになる。 さらにはそこで助けに入ったのはさやか。 彼女は何かを知っている。 さらにはこの世界には存在しないはずの魔女の影も見える。 そういえばベベのキャスティングは見事でした。 まあ判る人限定だが第一声で彼女が予想通りの存在であった事が判る特徴的な声の人を起用 してきたからなあ。 さて、ここまでで前作までは最も多弁であったものが一言も発していなかった。 その彼が声を発した時。 物語は真実を語り出す。 そのきっかけを作ったのはほむら自身のつい話してしまった一言。 当然効率最優先の奴は策を練って神を支配しようと企んでいたわけだ。 円環の理を遮断し、中の人間が望むものを作るくらい、奇跡も魔法もある奴には造作もない。 だったらもっと直接的にやればいいじゃんというのはご愛嬌。 というかそこまで含めて奴だった。 神であったまどかは心の底に残っていた弱さが故に記憶を失っていたが、共に円環の理の 向こう側にいたもののほむらの世界にひきつけられたさやかとお菓子の魔女は、奴の策略に よりこの世界で唯一魔女になり得る存在であり、魔女と化してしまったほむらと全面戦争に なる。 いやあここは良かった。 かつてとは逆の立場で魔女の姿を持ってこの世界の魔女と化したほむらと戦うという構図。 まどかの力を奴らに認識させまいと頑張り魔女として死を選ぼうとするほむらに手を差し 伸べるまどか。 とその時…。 そうきたか。 元々それだけの因果を持った存在であったし、いつそうなってもおかしくなかったのだが、 神の力を取り込んで。 愛するあまりというのは今までの経過も含めてまるでデビルマンではあるな。 詰まるところは、やっぱ無理!という話でした。(笑) 最もこの因果を憎んでいた彼女自身が振り出しに戻してしまい、さらにはかつての魔女で あったさやかやなぎさをユニークな事象として残してしまうあたりとか、さらには奴ら そのものをある意味食料として取り込んでしまうあたりとかホントいいな。 しかしそれでいて、それでも最後には前作ラストに行き着くんだよな。きっと。 黒い羽根を持ったまま、概念のまどかと共に進む存在に。 途中かなり雑になったがそんな話だった。 ※一部妄想あり さて、物語はおいた話にしてもここまでいつも以上に実験的な表現オンパレードで来るとは 思わなかった。 劇場版という事で少しは表現をわかりやすくするかと思ったらむしろ真逆で趣味全開で押して くるとはねえ。 ここまでやられると心地良い。 これは映画館で楽しまなきゃねえ。 一面のちびほむらとか髭野郎とか、魔女同士のガチバトルとかさらには魔法少女戦隊の変身 バンク(いやバンクじゃないって)とかもう最高です。 何かホントに久々にどっぷりつかることができた至福の時でした。 これぞエンターテイメント。 キュウベエに思わず呟いてしまった一言が産んでしまった物語だが、結果として彼女自身が 本当に望んでいたことに気付き、叶えてしまったことは、彼女にとって幸せだったのか不幸せ だったのか。 さらにはまどかが叶える事ができなかったさやかやまどか自身の幸せ(といっていいのか)まで 叶えてしまうあたりほむほむ半端ねえという感じか。 うん。 まだまだ抜けてたり言い足りないことはありそうだが、最後にひとつだけ。 映画を終えて劇場併設のトイレから見える景色は見滝原の街さながらでとても禍々しく綺麗な 夜景でした。 じゃなくて。 さあて、これで出来た大きな余白をどうするのかなあ。 楽しみだ。 ***以降2022/01/02追記*** (2022/01/02 at Amazon prime video) 実に久々な鑑賞。劇場公開時以来だものなあ。 まさかこんなにも長い間、続編の気配さえない時間が続くとは。ようやくとなるのか。 それはさておきの感想。 改めて面白いな。 初見の時も書いたような気もするが、描きたい事出来ること全部入りの楽しさよ。 アバンのまるで誰かの夢のような魔法少女が曇る事なく存在できる世界から悪夢に 気づき始め動き出し、今度は仲間同士のガチバトル。 徐々に現実との整合が取れ始め、ああ、これはあの時喋り過ぎて奴らの好奇心を 刺激したあそこから始まったんだと気づく。 かつての魔女達が頼もしい味方になるという展開も良い。 しかしそれさえもという狂気に満ちた結末が奏でる幸せな世界を築いたのはという ボックスインボックスインボックス。 結果、彼女は彼女の一部を取り戻した、いや取り込んだ。 引き裂かれた彼女の方は円環さんしてるのだろうけれど、その根っこ 奪われちゃったからなあ。どうなってるのだろう。 さて、それでは昔の自分の感想でも読みにいくかな。

『幻の湖』(1982)

(2002/05/07記 at @nifty FMOVIE 2番会議室)  『幻の湖』を観ました。(2002/05/04 at 自由が丘武蔵野館)  噂だけが先行して逆に実態のつかめない映画。 それに対して、実はひとつの答えを自分なりに持っていたのですが、 果たしてそれは正しいのか? ようやく観る機会を得て、観てきました。 (以降、内容に触れます。)  噂のみで判断しての自分なりの答え。それは、小松左京の小説、 「果てしなき流れの果てに」でした。  しかし、それはある程度は当たっていたのかもしれませんが、 それとも別のものでした。  当たっているかなぁとこじつけられる部分は、大きな流れを表現 するのに、個人を描いていく部分とその方法、といえばいいのかな。 まぁ、ただそれよりも、この作品がいろいろな人に印象を残してし まう本質は、良くも悪くも、この作品の監督もした、脚本の橋本忍 という人にあるのだろうなと強く思いました。 観て、強く思ったのは、脚本、というよりはシノプシスは、もしか したらすごく面白かったかもしれない。そして、そのアイデアの源 流は、すべてが、黒澤明の作品群に関っていた橋本忍の存在が重要 であった事をよく示しているように思う。 ただし、それが強烈であったがために、それを加工する人間の技量 も必要以上に求められるのであるが、その加工を怠る、もしくは能 力がない人間によって作られるとどうなるか。  その答え、もしくはテキストといってもいいくらいのものが、こ の『幻の湖』であると強く思いました。  具体的に言えば、例えば、本来ならその本に対して何らかの裏づ け、もしくは考証をして、現実味のあるものにしなければならない 部分を怠っている部分の数々。 たしかに、スタッフの中に入っていたマラソンの指導と、あのスタッ フならお得意の時代劇パートに関しては、その考証という部分に関 してのみいえば、問題ないと思うのだが、他の部分に関して言えば、 調べれば分かることを調べずに出してしまったような部分が目立つ。 有名な例えでいえば、「お蝶夫人の家のディナーがかつ丼やカレー ライス」のような状態が多すぎる。  続いてが、小説、もしくは脚本で求められる表現の仕方と映画に おける表現の仕方の違いに気づいていないような部分の数々。 具体的に言ってしまえば、主人公等のモノローグの付け方等。 たぶん、文章で書かれているものであれば問題はなくても、それを ストレートに映像化すると、それは心象風景ではなく、単なる奇行 に見られてしまってもおかしくないということ。  そして、その上に、監督としての素質。 具体的に言えば、その素質のひとつとして重要な、ひとつの作品と して完成させるうえでの、脚本からのカットカットの取捨選択と編 集が、まったくできなかったところ。 しかもその大元の脚本が、(もちろん脚本家の素質としては良い意 味で)想像力溢れる橋本忍本人であったが故に、凡庸な脚本であれ ば目立たないはずの部分まで目立たせてしまった。  これが一番の大きな傷なのでしょうね。  さらに、これらの傷がもったいなく思えてしまうのが、映画とし ての技法、例えば伏線であったり、クライマックスの盛り上げ方で あったりの基本的な部分はまったく間違っていないんですよね。  それに、スタッフ・キャスト群のレベルの高さも拍車をかけます。  これらを見ると、本当にもしこの作品が正常な形で出来上がって いたとしたらというのが悔やまれてなりません。  その原因が明確に示されているが故に余計に。 kaname(CXE04355)

『マルコヴィッチの穴』"Being John Malkovich"(2000)

(2001/02/12記 at @nifty FMOVIE 2番会議室)  『マルコヴィッチの穴』を観ました。(2001/02/10 at 池袋新文芸坐)  「予想のつかない」という形容詞をつけられて語られることの多かった この作品ですが、一方で「このアイデアで予想がつかない」と言うことに ある意味予想が付かず・・・まぁ観てみました。 (以降、内容に触れます。)  で、確かに予想のしていなかった作品でした。逆に言えば、噂にとらわ れすぎて勝手に想像していた部分も多かったかもしれない。  なぜか、この「15分間マルコヴィッチの視覚でものを観る事ができる 穴」の話ということで、その穴を通じていろいろな事が発生する事を映画 として成立させるのかと思っていたのですが、それとは、まったく違った ものでした。  けれども一方で、このアイデアから、「こういう穴があるのですが、こ れはどういう場所にあり、それは何故なのか?」というのを第三者的な視 点から肉づけし、その中の一エピソードに絡んだ人たちの話を作るとする と、これは結果論ですが、確かにこうなるのが自然に思えるんですよね。  そういう意味での目から鱗的な作品。  しかし、自分の脳の中に入り、「これは自分の頭の中じゃないか!」と あの情景から発想できるジョンマルコヴィッチって、いったい何者?って 感じですよね。  kaname(CXE04355)

『マン・オブ・スティール』"Man of Steel"(2013)

(2013/11/11記) 『マン・オブ・スティール』を観ました。(2013/11/10 at 機内上映) 冒頭のジョー・エルによる翼竜(ハラカ?)ライドのシーンは乱気流の中でした。(笑) 3Dよりもある意味臨場感? それはさておきこの作品。 噂には聞いていたのですが見事なまでに『スーパーマン2』(1981)愛に溢れた作品で したね。 もちろん『スーパーマン』(1978)を髣髴とさせるシーン、カンザスの故郷の情景とかも あったのだけれど、本当に何よりもまず『スーパーマン2』だよなぁ。これは。 その中でもゾッド将軍。彼への愛に溢れている。 『バットマン』がビギンズ→ダークナイトというモードに入ったのを受けるかのように 出来ている作品としても申し分ないです。 ただし、それで判っちゃったんですよね。 私は『スーパーマン』(1978)が好きだったということ。 ロイス・レーン相手に初心なクラーク・ケントとか、それを受けてのスーパーマンとロイスの 夜のメトロポリス上空のデートが如何にファンタスティックであったかということ。 「スーパーマン 愛のテーマ」だよなぁ。 いずれも、今回のこの作品には無かったもの。 この作品も面白かったけれど、ああもうこれは好みとしか言いようがないわ。 そういえばLEX CORPのロゴの入ったタンクローリーが出ていたということは彼もこの世界に 存在するのだろうな。 まぁある意味『スーパーマンビギンズ』な作品なので次はレックスルーサーでダーク ナイトと来てほしいものです。

『マンハッタンラプソディ』"The Mirror Has Two Faces"(1996)

(97/11/08記 at Niftyserve FYOUGA 2番会議室) 『マンハッタンラプソディ』を観ました。(at 有楽町シャンテ・シネ3)  すぐに公開が終わってしまうので、慌てて観に行ったのですが・・・。  なんと言ったらいいのか、ひと昔前の、少女漫画。ロマンチックな 恋物語。ハンサムで知的だけれど美人が苦手の不器用な男と、ごく普通 のちょっと器量が悪い女性の、この恋物語って、ホントに昔の少女漫画 調。思わず幸せな気分に浸れてしまいました。観に行って良かった!  出てくる人達も、バーブラストライザンドを始めとして、ジェフブリ ッジス、ピアースブロスナン、ミミロジャース。そしてローレンバコー ル!! 安心してい観ていられました。  ホントに幸せな映画でした。 (以降少しネタバレあり)  やはりバーブラストライザンドは良いです! 例えば、ちょっと 困ったような顔をする所とかは、思わず微笑んでしまうし。  その上、ローレンバコール! 若い頃のブロマイド調の写真が、 さりげなく部屋に飾ってあったりする所なんかは思わず嬉しくなって しまいました。  その彼女がひとシーンだけ、「しゃ」もかけずにアップになるシー ン! 顔のあちこちに、昔の面影が思いきりあるんですよ。と言って も当たり前じゃないかと言われそうですけれど、その素敵な事!  何か、このふたりの顔を観ていたら、それだけで幸せになってし まいました。  そして、やはりこの映画はあのラストでしょうね。思わぬ伏線によ る粋な計らい! 「わあ、こんなのあり?」と思いつつも、やはりほ ろりときてしまいます。 いいよなあ、こういうの。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 かなめ(CXE04355) URL http://plaza2.mbn.or.jp/~kaname/ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜