『グリッドマン ユニバース』(2023)

(2023/11/25記) (2023/11/25 amazon prime) 一体目も二体目もカラーリングとか拘束具がなんとなく…。 それはともかく見事に全員出した上でまとめたなあ。 延々と続くバトルも、ついにそこに辿り着いての共演となる事も、元々が メタな話な事を良い事にさらっとマルチバースしてしまう事も、タイトル回収な その事象も、みんなそのままで良かった。 まさかマルチバースだから彼女まで出てくるとは。 そして双方共にのハッピーエンディング。 いや、アカネも友達出来ていたから三者三様か。 アレクシスともこんな感じでとか、ウェポン交換とか ホントにやりたい事リストアップして全部詰め込んだような感じだったな。 2時間越え?と見る前には思っていたがそりゃそうなるわな。 それでいて長さを感じさせない楽しい作品でした。

『グリサイア:ファントムトリガー THE ANIMATION スターゲイザー』(2020)

2022/10/23記 (2022/10/23 at Amazon prime video) タイトルらしく星空が唐突にインサートされるシーン。 ヒトウって秘湯かと思ったら比島だったのね。 戦場の狙撃手の末路。 言うことを聞かない飼い犬達の制裁とはいえエグい事を言う一方でちゃんと アフターケアを。 名前をつけるなと言われていたのに。 相変わらず忍者スペック高いなあ。人間〇〇までこなす。 前作引き続いてのこのレベル。やはり好きだ。

『グリザイア:ファントムトリガー THE ANIMATION』(2019)

2019/03/15記 『グリザイア:ファントムトリガー THE ANIMATION』(2019) (2019/03/15 at EJアニメシアター新宿 スクリーン1) アニメのグリザイアシリーズが元々好きだったのとバイブリー初の長編と 言うことでの鑑賞。 これから続いていくであろう話の一話と二話各45分計90分という今回。 話の節々から続編であると言うことは匂わされているもののタナトスさん以外 ほぼ新キャラ。 色々と違うところを感じつつも、話が進むに連れこの作品が地続きなのを肌で 感じられるようになる。 どうしようもなくモノローグで埋め尽くされる瞬間がある所も、無駄だらけで 無駄がないところも、さあ行くよ!って感じからの疾走感とか。 けど一番なのはコイツラみんな馬鹿なところかな。 しかもそれでうまく行ってるならまだしも、そのせいで今回表向きは任務全部 失敗してるじゃん。 いやいやあ楽しいなあ。 とにかく動き回るのが楽しくてしょうがない。 先生絶対まだ見せていないものがあるだろうな一話もマキがこんなにも早くな 二話もまだこれからに向けての準備の話。 しっかり堪能させていただきました。

『グレイテスト・ショーマン』"The Greatest Showman"(2017)

(2018/03/29記) 『グレイテスト・ショーマン』"The Greatest Showman"(2017)を鑑賞。 (2018/03/29 at TOHOシネマズ日比谷 スクリーン1) 迷いのない主人公が突き進む作品というのは本当に心地が良いなというのを改めて感じた。 そして迷いがないというのは間違えないというのと同義語ではないし、ましてや周りが 見えているというわけでもない。それがドラマを成立させてくれる。 余計なものを一切混ぜないのも心地良い。 ある意味脱線がほとんどない作品である。 素晴らしい。

『蜘蛛巣城』(1957)

(2002/08/31記 at @nifty FMOVIE 6番会議室)  『蜘蛛巣城』を観ました。(2002/08/29 at NHK-BS2) (以降、印象に触れる部分もあります。)  この作品を初めて観たのは、英語字幕の入ったビデオ。 当時は、黒澤さん自身の許可が下りず日本でのビデオなどの発売も あり得ない状況。  まったく接する機会のない作品を唯一観る手段として、当時は このほかにも何本もこのような形で観ることとなりました。 『七人の侍』や『隠し砦の三悪人』など、皆このような形で何度も 観てたな>当時は。  そして、ただでさえ全体的なトーンの暗いこの作品は、画質の悪 さも手伝って、ひと際観辛かった故にか、今改めて観ると、かなり 観やすい。(^^)  しかしながら、台詞の聴き取り辛さ(こちらは意図して聴き取り 辛くしていたはず)は相変わらずで、逆に初見の時のほうが英語字 幕付きで、結果として判りやすかった記憶があります。  ただホント、意図しての聴き取り辛さ。さらに説明のための説明 を省き、このような形を取ったこの作品は、三船敏郎と山田五十鈴 のふたりによって、見事に引っ張られていきます。 改めて凄いと思いました。>三船敏郎 山田五十鈴も『用心棒』の時とまったく違うトーンで、また良いな。  ラストの矢襖のシーンもたしかこの作品のために作られた手法の はず。表現するために、結果としていろいろな手法を次々と創造し てしまうあたりも、黒澤さんの作品に接するうえでの魅力の一つで すね。  しかしなぁ、この作品の中の1シーンを予告編の冒頭に引用した 作品(『スターウォーズ エピソード1』)が、あんなに多弁にな ってしまうというのはどうかと思うぞ>ルーカス。(^^) kaname(CXE04355)

『クライングゲーム』"The Crying Game"(1992)

(95/11/08記 at Niftyserve FMOVIE 15番会議室)  私はこの映画を観て、そのラストに納得してしまいました。好きだという・・・ (以降ネタバレになるため自主規制します。知りたい方はぜひご覧あれ。(笑)) KANAME(CXE04355)

『グランドコントロール/乱気流』"Ground Control" (1998)

(98/07/25記 at Niftyserve FYOUGA 2番会議室)  こんばんは。かなめ@今年は本当に映画館でいろいろな知り合いに会うこ とが多い(笑)です。 (しかし、会った映画が『CURE』『ブレード/刀』『ゴジラ GODZILLA』 と、まったく何の脈絡もないぞ。(笑))  と、そんなことは置いといて、『グランドコントロール/乱気流』を観てきました。(98/07/25 at 銀座シネパトス3)  まずはこの映画を会議室で薦めていた大倉さん、本当にありがとうございま した。この映画を観ることができたのは、その昔『乱気流〜タービュランス』 が好きだと言っていた大倉さんが、この映画について発言しているのをみかけ て、「どうだったんだろう?」と言うことが非常も気になり、ついちらっと発 言の一部を覗いたらベタ褒めだったので、「これは絶対観に行かなければ!」 と思ったからです。そして、それは正しい選択でした。これはもう観てよかっ た!! もう、本当に嬉しくなっちゃいました。  と、お礼はこの発言を書いてから別途レスをするとして、 (以降、映画のイメージ及びネタバレに触れます。)  細かい内容は一切耳に入れずの鑑賞だったので、最初は驚きました。飛行機 のパニック映画だと思っていたら、飛行機側の事情よりも、管制塔側の事情が、 「いつ事故が起きるかわからない状況になっていった」ことに。  目の付け所が意外でした。 そして、それは思ったより低予算で出来る映画になり得る。これはまず第一に アイデアの勝利でしたね。 しかも、その管制塔の状況って、まさに日常に潜む恐怖なんですよ。 テロリストに占拠されただの、爆弾が爆発しただのは、まさに異常な状況です。 ある種映画の中で起こりうるだけの状況にしか感じられない。 しかし、これはいつ起こっても不思議じゃない。ましてや、最近私は飛行機に 乗る機会が多かったので、ものすごく身近な環境でした。 そんな中で、みんなちょっと疲れが溜まって、いらいらしたり和解したり。 これも凄く身近な状況。そんな身近な状況が、管制官と言う職業に対する興味 をどんどんそそらされていきます。 そして、トラフィックと言う危機をなんとか脱する。みんながそれで一安心し て・・・。 この時点で、ああ、こういう映画もなかなかいいなぁ。面白かったって思って いたんです。 そしたらいきなり画面が転換して、一番最後の飛行機に問題が発生する。この 緩急が凄く良かった!! その時点で、もう、映画が始まってから大分経つので、続々と発生する難題は ないだろう。しかし、逆に時間がないだけに、打つ手を考える間もない。話は 急激にどんどん進んで行きます。一瞬の油断が命取りになる。 この緊迫度が、ものすごく良かった。そして、それも「現実に近いこと」なん ですよね。 ここらへんはもう痺れまくっていました。(^^) それでね、それでね、もう、ここまで惚れ込んじゃいますと、最後の「一杯 おごるよ。」のやりとりや、「妻にこのことを話したら、きっともう二度と 飛行機に乗るなと言われるだろう。」って言うやりとりと、その後、その奥 さんを抱きしめる機長。で、さらには管制官と機長がお互いの目を見て・・ ・なんていうところは、もう涙無しじゃ観られない。本当に良くやった!! って感じでしたよね。『タービュランス』のそれも良かったけれど、これは その前の話で、その管制官=キーファーサザーランドとその取り巻く環境に 思いきり感情移入させられていたので、うれしさひとしおでした。 いやぁ、もう、本当に良かった!! そして、大倉さん、ありがとう!! 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 kaname(CXE04355) mailto: takashi.miyamoto@nifty.ne.jp CXE04355@nifty.ne.jp     kaname@a2.mbn.or.jp URL http://plaza2.mbn.or.jp/~kaname/     : http://plaza2.mbn.or.jp/~kaname/theaters/ :【日本全国シネコン巡り】 http://member.nifty.ne.jp/kaname/  : 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『グラン・トリノ』"Gran Torino"(2008)

(2009/05/16記) 『グラン・トリノ』を観ました。(2009/05/15 at ユナイテッドシネマ豊洲 スクリーン7) しかし本当に喰えないクソ親父だな。イーストウッドは。 そんじょそこらのベテラン映画作家が小便チビるほどの映画作家ぶり、 しかと拝見させていただきました。 映画作家たるイーストウッドが、最も良く知る役者イーストウッドを使って作ったもの であると同時に、役者イーストウッドが最も映えるのは映画作家イーストウッドだよなぁ と改めて思った『目撃』からもうだいぶ経ったが、相も変わらず、いや、さらにイースト ウッドに磨きをかけたイーストウッドには本当に脱帽するしかありません。 子供たちや孫たちから嫌われる頑固親父の顔が、徐々にイーストウッドの顔になって いく様は本当に見事。そしてイーストウッドを知り尽くしている。 そして、そこに限らずあらゆるものを繋げていく老練な技もまた見事。 さらに、決して裏切らない。けどクソ親父。 そこにはイーストウッドを求めるものにとって理想のイーストウッドがいつも常にそこ にいる。 昔、何かで読んだか聞いたかしたのだが、ジョン・ウェインの死後、その家族が本人は 最後まで周りにとって理想のジョン・ウェインを演じ続けたという話がある。 本来優しきマリオン・マイケル・モリソンは、観客が求め、望む通りのジョン・ウェインを スクリーンの上でもそれ以外でも演じてきたと。 イーストウッドにもそれが当てはまるんじゃないかと思う。 まぁ本人は中身もあのままの可能性が高いが。(笑) まぁこんな感じで唐突にジョン・ウェインの話を出したのは、彼の遺作である『ラスト・ シューティスト』よろしく、ヒゲをあたり、服をあつらえ、死地へと赴く様を観たから かもしれない。 果たして映画作家イーストウッドは、最高の相棒である役者イーストウッドを手放す事が 出来るのか? ここまでやってもまだ飽き足らないんじゃないかなと思っている。 ただし、奴は喰えない。 どうするのか? これが今の興味のタネである。

『グランド・ブダペスト・ホテル』"The Grand Budapest Hotel"(2014)

(2014/07/26記) 『グランド・ブダペスト・ホテル』"The Grand Budapest Hotel"(2014)を観ました。 (2014/07/26 at 機内上映) 何度か観る機会はあったのだけれど、日本語が字幕も吹き替えもなかったので 延ばし延ばしだったのが、今回JAL機材だったおかげもあってようやく鑑賞。 勧められていたので期待していたのだけれど、確かにこれは面白かった。 なんというか胡散臭さが胡散臭さを感じないというか、気がついたらもう話の中に 入り込んでいたな。 何というか無国籍感があるんだか無いんだか読みようによってはどうとでもとれるし、 そう、何かいろいろな見方ができるけど単純に楽しい、 そんな作品でした。 アガサのワンポイントやその運命とか、まあお決まりのロビーボーイへの一言とか 細かいところが愛おしい。 うん。 投稿者 kaname 時刻: 21:51

『グランブルー』"Le Grand Bleu" (1988)

《その1》 (95/11/05記 at Niftyserve FMOVIE 15番会議室)  この映画を初めて観たのは、シネマライズ渋谷。そして、私は一週間以上 、地上で呼吸をすることが息苦しく思われ、水の中に戻ることを欲し、それ からつい最近、怪我をして中断するまで、泳ぐことが私の生活の一部になっ ていました。  それほどまでに衝撃を受け、共感をし、それ故に恐くてなかなか観ること が出来ない映画です。今度観たら、現実に戻ってこれなくなってしまうので はないかと。                               KANAME(CXE04355) 《その2》 (97/01/11記)  少年は、海の中にだけ、自分の世界を持っていた。 そして父親も海の中へと行ってしまった。そのとき、母親はすでにいない。  そして、少年は大きくなったが、ますます海の中にひきこもるようになる。  ところが、ふとしたきっかけで、母親を見つける。 母親は自分を愛してくれた。友達も出来た。陸にも自分の居場所を少しだけ 見つけ始めていた。  しかし、友達も海に行き、母親も自分を愛してくれなくなった。(と思い込 んだ。)  彼は、陸に居場所がなくなり、海へと帰っていった。海にはきっと自分の居 場所があるから・・・。  この映画を初めて観た時、私も海に帰りたくなりました。ふいに溺れている ような感覚に陥ったり、言葉を忘れたり。  映画の中の海に惹かれたのでしょうか? それとも少年と感情が一つになっ てしまったのでしょうか?  私は今、この映画が、恐くて観る事が出来ません。海の中に行ってしまいそ うだから。

『グリーンマイル』"The Green Mile"(1999)

2005-05-23 00:05:31  テレビにて『グリーン・マイル』を観ました。 (2005/05/21 at フジテレビ) やはりデビッドモースはいいなぁ。 それにバリーペッパーも出ていたのね。 話としては同じ原作・脚本となる『ショーシャンク・・・』と 比べると個々のエピソードがやや薄味な感じはしないでもない。 けれどもここでやろうとしているのが(たぶん)ある意味寓話の 再構成なので、それを意識しながら観ているとやろうとしている ことがそれなりに見えてくるし、面白い。 まぁそれだけでもないのではあるけれど。 伏線の張り方にしても台詞のダブルミーニングにしても オーソドックスではあるけれど安心してみれる。 キング的なシーンもあるし。 などといろいろ書いてはいるけれど、素直にこの作品を 楽しめたように思う。 裏に隠れた主張やその他に対してもひっかかることなく 作品世界に入っていけました。 やはりMr.ジングルスのおかげが大きいかな。

『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ! オトナ帝国の逆襲』(2001)

2005-05-05 00:22:29 ようやく、この作品を観ました。(2005/05/03 at WOWWOW) 決して食わず嫌いであったわけではなく、たまたま観る機会がなかったので この時期での鑑賞。 観るまでは、この作品とその評価のギャップの大きさがこの作品の評判を より高めているのだろうなぁとは思っていましたが、ある意味では当たり であり、ある意味では大ハズレだったということを思い知らされました。 ギャップが効果を上げていたのは、「なんでこんなシンプルでいびつな ラインの絵にここまで泣かされなきゃならないんだ。」という部分。 覚悟していたせいかどうかはわかりませんが、ビートルが飛んできた ところでもう涙ボロボロでしたもの。本当に意味が分からない。 さらに、サリーちゃんなところでも追い打ち。 しかも、導入部分で既に何が起こっているのか状況も判らない状態。 もしかしたら話のクライマックス部分を冒頭で流しているんじゃないかとか いろいろ頭を働かせていたらこういうことか。 本当に終始自分自身では意味のわからないまま泣かされっぱなしでした。 昔見た事のある情景、昔聞いた事のある音楽、言葉が常にどこかに ひっかかっていて、とどめの仕掛けが観客には想像するしかない「匂い」と いう仕掛けのうまさ。 そしてそれに対抗する為の「匂い」に対する理不尽さと現実的な部分の ギャップがまた理不尽なほど泣けてきて。 ここまで泣かされてしまったら、後はもうオーソドックスな作りであろうと 何も言えません。 いやあたしかに凄いわ。 (2005/05/04記)

『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ! オトナ帝国の逆襲』(2001)

(2012/04/14記) 『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』を観ました。 (2012/04/14 at スカパー!e2 テレ朝チャンネル) 久々に観たが破壊力は相変わらずだな。 ひろしの足の匂いすげえ!だし、クライマックスのどんどん男前になっていく しんのすけなんてもう素晴らしい。 で、基本がアニメーションなんだよな。 動くことが素晴らしい! これ、監督と脚本は原恵一だけれど、絵コンテと演出は水島努なんだよな。 これがイカちゃんやらBlood-CとかAnotherに通じているのかと思うと…。 動画や仕上げに京アニも参加してるんだよな。 あんな絵柄なのにホント良く動くし…泣ける。 改めてみても、鳩の使い方から始まる小道具と悪意の使い方は本当にうまい。 ホント悪意に満ちていて、だから泣かずにはいられない。 そこでまたひろしの足の匂いに戻ってくるわけだ。

『グレンとグレンダ』"Glen Or Glenda"(1953)

(95/11/08記 at Niftyserve FMOVIE 15番会議室)  やはり半端じゃない映画でした。最初から最後まで笑いっぱなしでした。 死ぬかと思った。途中から、必死にその場からぬけ出したい衝動を押さえるの に必死でした。 執拗に繰りかえされる使いまわしのシーン。意味のわからない心象風景のイン サート。 もう、死にそうでした。(笑) KANAME(CXE04355)

『クローバーフィールド』"Cloverfield"(2008)

(2008/06/15記) "Cloverfield"を観ました。(2008/06/14 at 機内上映) 全編手持ちカメラの揺れ映像ということで、過去にその手の作品で何度も気分が悪くなっ たことのある身としては、機内上映で観る事で余計に増幅されるかもしれないなという危 惧もはっきりいって多少はありました。 しかし機内上映、しかも乱気流のまっただなかで観るとむしろ揺れなどはまったく気にす る事無く楽しむ事が出来ました。 さらには乱気流の中という緊張感と作品中のそれとがシンクロして余計に面白かった。 自由の女神の首が飛んできた瞬間にエアポケットに入り機内も悲鳴に包まれたり、何度も 訪れる混乱した映像も揺れの中では緊張感が倍増され、ヘリ墜落のシークエンスでは機内 の揺れがさらに増して思わずハンドレストをつかんでしまうというような状況。(さすが にちょっと怖かった。) それらの部分を除いても、説明的な部分は最初のパーティシークエンスや一部の上書きさ れそこなったテープの映像のみで後はもうひたすら混乱の渦に巻き込まれていくのみ。 しかし本当の恐怖はあのでかい生き物よりもそれに付随してきた生き物に傷つけられた事 による恐怖。 あのオーソドックスな描写(実はこの映画の後にちらっとだけ観た"CJ7"でも似たような 描写方法が出てきた)ひとつだけでやや麻痺してしまった状況に対して一気に緊張感を加 わることになったのは見事。 まぁある意味『エイリアン』に近いといえばそれまでなのだけれど。 しかしネットで流れていた予兆的な映像も(野暮だとは思うけれど)ひとつの作品にする と面白そうだなぁ。 日本人キャストを多数使ってぜひとも作ってもらいたいものです。(ってあのいかがわし さが日本人を使うと無くなってしまうけれど。(笑)) あ、そうそう、ラストシーン(観覧車の一歩手前)は"Fish or chiken?"のせいで観る事 が出来ませんでした。なんとなくは知っているけれど、そこだけは残念。

『グロリア』"Grolia" (1980)

(99/05/04記 at Niftyserve FMOVIE 2番会議室)  『グロリア』 を観ました。(99/05/01 at シネセゾン渋谷)  この映画を始めて観たのって、いつだろう? たぶん月曜ロードショーか 何かだったと思うのですが。  そして、この映画の存在を初めて知ったのは、ロードショー公開時。 その頃は、一時的に映画雑誌を買っていたはず(?)だったので、くわえ 煙草や銃の持ち方が様になっているグロリア=ジーナローランズを、いいなあ と思っていたのでした。  しかし、スクリーンでは初見。年内にはシャロンストーン主演でのリメイク も公開される事だし、久々の『グロリア』に会えるのは楽しみでした。 (以降内容に触れます)  まぁ、古い作品なので内容に触れるも何も無いのですが。 それでも、最初に観た時には、確かそれほどの感慨は得なかったように 思います。  しかし、2度目かな。だいぶ映画を観ていて、監督と言う視点で映画を 観るようになった頃、もう一度この『グロリア』と出会う機会があったの です。その時はビデオだったように思う。  あらためて観て、こんなにストーリーが破綻していた事に驚くと共に それでも、魅力的な事にも気づきました。  一見ご都合主義に見えて、実は自分の主張したいこと、やりたい事を 最優先にして話を組み立てて行く事の心地よさ。 語る言葉の、多さ少なさが自分の感覚とあった時の心地よさ。  それを今回のスクリーンで再確認させていただきました。 かなめ(CXE04355)