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『ヘイトフル・エイト』"The Hateful Eight"(2015)

(2022/05/21記) (2022/05/21 at ザ・シネマ録画) ああ、QTがモリコーネにどんなリクエストしたのか想像できるような所が何か所も。 JJリーの扱いが最初からそれかよ。というかカート・ラッセルと組ませるあたり。 さて、西部劇?と思っていたが西部劇でグランドホテル?と思ったが流石に それはなくて雪山の山荘だった。まあタイトルがタイトルだし何よりもQTだものな。 時間はやはり使うのね。相変わらず使い所が上手い。 そしてこのしつこさ。話の主導権の使い方。 滞っていたものが一気に流れ出した時の開放感。一つ一つが繋がって最後の答えを 導き出すところ。 たぶんもう一度見直すとそれぞれの意図がまた見えてくるのだろうな。 不測の事態に対してどう対処してるかとか。 それは又の機会かな。 まずは最初の機会をようやく得たことに感謝しなければ。

『ペイバック』"Payback"(1999)

(99/05/23記 at Niftyserve FMOVIE 2番会議室)  『ペイバック』を観ました。(99/05/23 at シネプレックス8平塚 8番ス クリーン)  この作品を見に行ったのは、たまたま。(というと、観も蓋も無いか。(^^;) 先月21日にオープンしたオリンピックシティ湘南内に同時オープンした、ヘラ ルドが資本参加した新しいシネコン系列、シネプレックスの第一号館、シネプ レックス8平塚が、『スターウォーズ/エピソード1』から投入される新しい 音響方式、ドルビーサラウンドデジタルEXが再生可能だということを、売り にしていて、「これは近いうちに行かなきゃなぁ。」と思っていたからでした。  で、たまたま今日になってようやく都合がついて、足を運べて、その希望の スクリーンにかかっていたのが『ペイバック』だったというわけでした。  とはいえ、決してどうでもいいと思っていた作品ではなく、やや、イメージ が固まりつつあるメルギブソンが、今までやっていそうでやっていなかったタ イプの作品と言うことにも、非常に興味があったし、脇役に、デボラ・カーラ・ アンガーや、ジェームズコバーン、そしてクリスクリストファーソンなどが出 ているのも、ポイント高かったかな。  さて、そんな感じで見に行ったので、ネタバレになる前に、まずは映画館の 出来について。  ここの映画館、非常に興味深い出来の映画館でした。 まずは、音響面ですが、さすがに売り物にしようとしているだけあって、音の 分離も、スピーカーの鳴らし具合も非常にバランス良くて、うまさを感じまし た。どちらかと言うと、オーディオのリスニングルーム的な音の作り方。  そして、それよりも興味深いのは、館内の構造。 一見、客席側の床の傾斜は浅いし、スクリーンも見上げるような形、映写室も けっこう上にあって、「もしかしたらスクリーンみづらいかもしれない。」と 思わせるのですが、館内が暗くなって、スクリーンに映し出された映像は、自 分の座っている状態に錯覚を覚えさせるほど、観客に対して正対しているので すよ。  このトリックについては、まあ一度体験して見る方が面白いと思うので、こ こではタネは明かしません。  このやり方だと、たぶんかなり前のほうでも見やすい環境というのを提供で きる。  そして、これは、都市部のどうしても小ぶりになってしまう映画館に対して の、スクリーンの見やすさに対する、ひとつの回答なんじゃないかなと思って います。  ただ、残念なのは全体的にピントが甘かったこと。 それがフィルムのせいなのか他の理由なのかは、ちょっと判らないのですが、 これがTHXシアターだと、うまくみせちゃうんですよね。  というわけで、まぁ確かに、良い映画館ではありました。 『スターウォーズ/エピソード1』の予告も、見れたし。 さて、余談はこれくらいにして、本篇に対する感想。 (以降ネタバレあり)  まずオープニング。 割と地道にいろいろな事をしてくれるのですが、これ、本来は、通常考えてい るような世間のルール的な部分に対して、この男は、一般の道徳観念も最初から 持ち合わせていない、って事を示したいのに、単なるせこい奴にしか見えない。 (^^;  実は、このオープニングで示したいのがそこだって気づいたのは、ある程度 話が進んで、このポーターという男の性格が判ってきてからでした。  まぁ、ただそれ以外は、『その男、狂暴につき』みたいな、躊躇の無さ加減 (と言う表現が妥当かどうかわからないのですが、躊躇のない)が、話のテン ションとテンポをずっと維持したまま、最後まで見せてくれる好材料となって いて、それは結構良かったです。  そして、キャストの使い方も良かったなぁ。 デボラカーラアンガーやクリスクリストファーソンなんかも良かったけれど、 なかでもジェームズコバーンのポジションは、あの人の味をしっかりと出せて いました。  あとは脚本か。最後のオチも、私はすっかり忘れていたし、やや複雑な対人 関係も、出し方引き方がうまかったですね。この人はこのために出ていたのね 的な部分。  派手な爆発や特殊効果もほとんどなく(少なくとも見せ場としては使われて いない。)、それでいてのこのテンションやテンポは嬉しかったです。 kaname(CXE04355)

『ペイ・フォワード 可能性の王国』"Pay It Forward"(2000)

(2006.4.9記) 『ペイ・フォワード 可能性の王国』 " PAY IT FORWARD" (2000) (2006/04/08 at フジテレビ) タイトルロールをみて、「そういえばミミ・レダーだったなぁ。」と 思い出しましたが、観終わった後には「まさにミミ・レダーだなぁ」と 思わされてしまいました。 まさに『ピースメーカー』や『ディープインパクト』と同じく、かなり 広大な話でありながら、身の回り3mの世界を描く事にのみ集中する その一種独特な作風は、ここまでくるともう本当に変わらないのだろう なぁ。 しかし、せっかく数週間前の過去と現在を交互に描きながら時間軸が 一緒になっていくという構図をとることで、(メインである)過去 パートを常に「起こりうるであろう出来事」を予感させつつ話を進める 事ができていて、これは面白いなと思えていたのに、『ディープ インパクト』と同じく時間が足りなくなった・・・ではなく最初から そのつもりだったのだろうなぁ・・・ために話のまとめ方が唐突すぎて しかもメインの話が箱庭レベルなのに対し「全米で」というものを 持ち出されたことへの違和感で「あらら・」となってしまったのでした。

『ベストフレンズウェディング』"My Best Friends Wedding"(1997)

(97/10/05記 at Niftyserve FYOUGA 2番会議室)  『ベストフレンズウェディング』を観ました。(97/10/04 at テアト ルダイヤ)  もーーー、こういう映画大好きです! スクリーンの中の人達が、 みんな生きているんですよ。主人公達が会話している間も、その周り で細かいことをやっていたりする。それが好き!! 遊び心があると いうか、きっと、その周りにいる人達にも細かい設定があったりして もおかしくないような、そういう世界を見せてくれる映画。  そして、それだけじゃ飽きたらず、あんな事や、こんな事が起こっ て最後はああでしょう? もう、リバイバルの作品を除けば、この映 画は私が今年観た映画の中でベスト1です! (以降、観てから読んで欲しいネタバレです。)  もう何が好きかってキャメロンディアスのあの笑顔!! あんな顔 されちゃったら、もう何も言えません。そして、ところどころ、ジュ リアロバーツに対してライバル心は見せるものの、カラオケのシーン とかもうジュリアロバーツじゃないけれど「負けました。」状態です よ。  そしてルパートエヴェレットのカッコいい事! エンディングなん て、ずるいくらいカッコいいです。そしてあそこまでかっこよくする 事で、最後ジュリアロバーツの計画が失敗することで終わっても、気 持ちよく終わることが出来た。もともとは主人公が「悪い事」をする この話をここまできれいな形で終わらせてくれるとは思ってもみませ んでした。  もう、この二人のキャスティングは完璧でしょう!  そしてもちろんジュリアロバーツもずうっと作品に恵まれていなか ったけれども、ようやくいい作品に巡り合えて良かったねと言った感 じ。見事に主人公していました。  と、ここまででももう十分過ぎるくらいなのに、冒頭でもちらっと 書いたように、画面の中の人達がホントに生きているんですよ。  「アレ?」と思いはじめたのは、冒頭のレストランのシーン。思え ば、厨房の中の人達も個人個人で役割があったなあと思ったのですが、 その後の、ジュリアロバーツ演ずるジュリアンが、食事をしている最 中にふと脇を通り抜ける、バースディケーキ! 「もしやこの監督は こういうのが好き?」と思いはじめたら、そこらじゅうでいろいろな 事が行われていました。(^^)  そして、カラオケのシーンなんかもそうだったのだけれども、極め つけはやはりディオンヌ・ワーウィックのくだり! "I Say A Little Prayer"が、まさかあんな形で使われるとは思ってもみなかったです。  その後もホント細かいことやって楽しませてくれました。氷のダビ デ像のところとか、女性用トイレでのくだりとか、ホテルのボーイさ ん(じゃないか)とのくだりとか、ジュリアとダーモットマロニーが 水上バスの上でダンスしているときには、引きの絵の時に、カメラの 手前で女の子が二人クスクスしていたりとか、もう、これ書いて思い 出すたびに、また嬉しくなっちゃう。 もう、ここまで書いたら、いかに私がこの映画を好きなのかわかるで しょう。なんか、今のこの嬉しい気持ちをもう少し持続させたいので ここらへんでペンを置くことにします。  あ、最後に、もちろん、映画を観た後に、サントラ買っちゃいまし た。サントラの中には、もちろんダイアナキングの"I Say ・・・"も入 っていますけれど、劇中でのあの歌も入っていますよ。セリフと絡ん でいないのが、唯一残念なんですけれどね。 以上、この映画を観た後の帰途は、当然のように歌って踊ってクルク ルしていたkanameでした。(真夜中だったんだけれどね。(^^;) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 かなめ(CXE04355) URL http://plaza2.mbn.or.jp/~kaname/ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『ベッカムに恋して』"Bend It Like Beckham" (2002)

(2003/05/04記 at @nifty FMOVIE 2番会議室)  『ベッカムに恋して』を観ました。["Bend It Like Beckham" (2002)](2003/05/03 at テアトル新宿) タイトルと(良い意味で)違う雰囲気の予告篇が結構気に入ったの と、意味が分かることで「にやっ」とできる原題にも惹かれて観に 行きました。 まぁ、ところがこれがまた何重にも(良い意味で)裏切られるので すよ。(^^) (以降、内容に触れます。)  これはまた宣伝も邦題も良い意味で見事に裏切ってくれた作品で した。  まず、これは舞台はロンドンでも、見事にマサラムービーしてい る映画でした。 たしかに主軸はサッカーの上手なインド系の女の子ではあったもの の、その娘をとりまくもうひとつの環境が「姉の結婚」。 これだけで音楽に満ち溢れている映画にならない方がおかしいとい うことを、事前情報ではまったく予想できませんでした。 いやぁ、もうそれだけでもホント楽しい。(^^) そのうえ、この女の子のサッカーでのポジションがまぁタイトル通 りベッカムと同じなので、サッカーのシーンもまた気持ち良いんで すよね。ドリブルでDF抜いたりクロスあげてアシストしたりもち ろんゴールもしたり。(もちろんこういうシーンはハイスピード撮 影。(^^)) さらには監督との恋愛や親友との友情や確執、それに宗教や人種等 による障害が絡んだりと内容盛り沢山。 それを、短い時間でロンドンの街並みとインド映画らしいポップな 色使い、そして音楽に絡めながらさささっと気持ち良く描ききって しまうところがホント見事! 原題の意図するところは物語の中盤で予想できてしまうものの、こ れはまぁしょうがないわな。結果としてちゃんと盛りあがっている もの。(^^) あとベッカムがタイトルに入っているからということでスパイスネ タもしっかり入っていたし。(^^) ホント、盛り沢山で楽しく観れてしまう映画でした。(^^) あとそうそう、観る前までは「これはちょっとおかしいのでは」と 思っていた邦題ですが、解釈の仕方によってはちょっとひねりの効 いた(もしくはカーブのかかった(^^))見事な邦題と読めなくもな かったのがなんとも。(^^; しかしだとすると主人公は彼女ではなく…。(笑) kaname(CXE04355)

『ベティブルー -インテグラル-』"37.2 Le Matin" (1987)

<その1> (95/09/07記 at Niftyserve FMOVIE 15番会議室)  これを初めて観たのはWOWWOWなのだが、・・・息を飲んだ。 好きな女のために生きるジャンユーグアーグンド。情熱のままに生き るベアトリスダル。きれいで、そして苦しかった。                               KANAME(CXE04355) <その2> (97/01/11記)  ベティの激情が人を惹きつける。オープニングの海と空、そして砂浜のよう に。  彼女は、その魅力に惹きつけられた男と共に人生を楽しみ、そして・・・妊 娠する。彼女は落ち着こうと田舎にひきこもり、小さな店を手に入れる。  ところが、それが絶望に変った時・・・。  男は、ベティの激情に惹かれ、彼女のためならなんでもしようと思った。そ して、絶望したベティに何が必要かわかった時・・・。  この映画のラストで私を襲った慟哭を、私は忘れません。

『ベルベットゴールドマイン』"Velbet Goldmine"(1998)

(99/02/05記 at Niftyserve FYOUGA 2番会議室)  『ベルベットゴールドマイン』を観ました。(99/01/29 at 渋谷シネマライ ズ2F)  しかし誕生日にこの映画を観るというのも・・・おっと、以降、内容に触れ ます。 オープニングがオスカーワイルド出生の秘密!! だったりするので、何か気 分が良いというか何というか。 けれども、予告編で感じた印象の映画とは、少し違っていて、予告では、「グ ラムロック的な世界を描きたかった映画」と思っていたのが、実は、「監督か らデビッドボウイへのlove letterだったと言うのが、もうひとランク上の意 味で好きになった理由だと思う。  あと、これは観終わったあと誰もが感じたのかもしれないが、映画が始まる 前のドルビーデジタルのデモリールが音量出し過ぎで、「何考えているん だ!」って思っていたのが、そういう理由だったのね。(^^)  これは、確かに立川シネマシティではなく、渋谷シネマライズでかける映画 だなぁと館側のセンスの良さに感謝。 〜〜〜〜〜〜 99/02/05(金) 〜〜〜〜〜〜 かなめ (CXE04355) mailto: takashi.miyamoto@nifty.ne.jp     kaname@a2.mbn.or.jp URL http://plaza2.mbn.or.jp/~kaname/ http://member.nifty.ne.jp/kaname/ http://member.nifty.ne.jp/kaname/cinecom/ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『ベン・ハー』"Ben-Hur"(1959)

(2008/09/15 at NHK BS2)   (2008/09/18記) 『ベン・ハー』を久々に観ました。(2008/09/15 at NHK BS2) シチュエーション毎の印象的な音楽。 子供の頃観た時のざっぱくな印象のみの記憶とは裏腹に、実は悪意ある 人間が一人も出て来ず、その当人の背負ったものがこのような物語を紡 ぎ出していく事の面白さ。 それを、今はもうかなわないであろう贅沢な作りで作られているものを 観る事の幸せを堪能させていただきました。 願わくば大スクリーンでというのも、今は願えないというのがとても残 念ではあるのだけれども。

『ヘンリーフール』"Henry Fool"(1998)

(99/12/15記 at Niftyserve FMOVIE 2番会議室)  『ヘンリーフール』を観ました。(99/12/11 at シネヴィヴァン 六本木)  この作品の監督、ハルハートリーは、私の特に好きな監督で、 この作品が(たしか)98年1月に全米公開という話を聞いた時か ら、ホント、心待ちにしていました。そのうち、モントリオール 映画祭でも好評だったとか、カンヌ映画祭で脚本賞を取ったとか、 作品が来る予定の話はまったく聞こえてこないのに、聞こえてく るのは、いつにも増して、いい噂ばかり。  一方で、今回のこの作品、この監督の作品の常連とも言える人 達が、ほとんど出ていない。これって、この監督としては、非常 に珍しいことで、特に、マーティンドノバンが主役・脇役に限ら ず出ていないっていうのは、かなり、違和感がありました。とい うか、不安でした。(監督の奥さんが、また出ているというのも 不安の種でしたが(^^;)、今までと毛色の変わった作品になって いるんじゃないかと。  というのも、私にとって、この人の作品の魅力って、登場人物 ひとりひとりの描き方のうまさにあるんです。あと、結果的には 世界観。醸しだされる雰囲気。  出てくる人は、皆、どこか心のバランスを崩していて、その人 たちに起こる事も、良くない事ばかり。それでいて、その完成さ れた世界観は、とっても暖かい。  その、ある種、最たる人が、中編にも結構登場している、この マーティンドノヴァン。  この人が出ないことで、あのリズムが出せるのだろうか? 前作『フラート』に、やや不満を感じてしまったのは、この人が あまり生きていなかったから。とはいえ、出てきた途端に空気が 変わった(ように見えた?)のは、さすがだなと思いましたが。  ・・・と、段々話が収集が付かなくなりそうな雰囲気になって きたので、まぁ、とにかく観たくてしょうがなかった作品だった ということで、ここら辺で話を切り上げて、本篇の感想。 (以降、内容に触れます。)  良かった!!  最初は、ゴミ収集人をしているサイモンが、ヘンリーフールと 言う名の男に影響を受けて、変わっていく話と思いきや、サイモ ンが成功した時点で、サイモンを変えていったヘンリーフールを 主人公にした、本当の話が始まる。  前作『フラート』で、やや変わったように見えたリズムが、こ の作品に影を落としていないかなんていう事を考えていた事は、 杞憂に終わりました。  あらためて、思うと、『フラート』は、短・中編のオムニバス。 長編とは、キャラクタの描き方も、リズムも違って当然だったの だな。(^^;  そして、マーティンドノヴァンが出ていないというのも、作品 を観れば判る通り、トーマスジェイライアン扮する、ヘンリー フールのキャラクタは、まさに今までマーティンドノヴァンが演 じてきたキャラクタの延長線上。それどころか、ぱっと見の外見 までそっくりなような気がするのは、決して気のせいではないは ず。  さらには、話の中の緩急のつけ方、笑いの取り入れ方のうまさ の絶品さは、相変わらず。キャラクタを、極端に冷たい状況下に 置きながら、それでも、キャラクタに対する愛情に満ち溢れてい るのは、ホント、ハートリーだよなぁ!  それぞれのキャラクタの登場場面から、それぞれのキャラクタ のやりとりは行動はもちろん、それぞれのエピソードの展開の仕 方は、判っていても、やっぱり好きだなぁ。特に、「指輪」のエ ピソードは真骨頂! これぞハルハートリータッチとでも言うべ きもの!!  まさに、(劇場未公開の『ニューヨークラブストーリー』は、 未見なので)『トラストミー』以降、『シンプルメン』『愛・ アマチュア』と続いてきたハルハートリーの世界の延長線上に ある作品として、この『ヘンリーフール』は出来あがっていた のでした。  そしてラスト! ヘンリーフールが走っていったのは。 私は、飛行機に向かってではなく、家族に向かって走っていった のだと思います。涙が止まらなかった! kaname(CXE04355)