『映画大好きポンポさん』(2021)

2023/01/01記 (2023/01/01 BS11) 愛だよなあ。 こうやって見てみると公開当時流れていたこの作品のCM自体がある意味この作品を とても表していて、そういう意味ではある意味正しいとも正しくないとも言える ものではあったのだけれど、この作品自体が人を選ぶ作品でもあるので正しい。 けどそれでも良い作品なので見てもらいたいというジレンマ。 なんてところは置いといて、好きがホントに伝わる作品で、その上で作品が 示している事を劇中で表現するという二重構造の徹底した展開を見せられると いう楽しさ。 物を作る事の本質。 そんな愛に溢れた作品でした。 自ら作ったものをシェイプアップする葛藤というのが本作品中の約半分を 占めているというのが良いんだよなあ。 それができない人の作った映画がどんな末路を辿るかは実際にとある作品で 見た事があるから余計によくわかる。よくわかる? 一つだけ残念だったのはプロダクションロゴやエンドロール込み込みで90分で やって欲しかったなという事くらいか。 それ以外はホントよかった。 ポンポさんというキャッチーな存在が何者なのかを瞬間的にわからせてしまう所や、 重要な場面や人物の取り上げ方とそれらを無駄にせずに使い切る所、そして それらの人物が取捨選択された理由が全て繋がるクライマックス。 思わず惚れてしまいました。 最初は何故これを実写ではなくアニメーションでとも思ったが、これはある 意味挑戦状だな。 本来なら…とこれ以上いうのはやめておこう。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版 evangelion:3.0+1.01 Thrice Upon a Time』(2021)

2021/08/13記 (2021/08/13 at Amazon prime video) 事前に聞いてはいたけれど、すっかり忘れていてたまたま寄ったら本当に Amazon primeで配信されているのをみかけて鑑賞。(初見) なんとなく、いずれ映画館で観ることになるのかなぁと思っていたけれど、 こういう一期一会の機会は外さない。 まぁ事前に色々聞こえてはいたのでああこういう事かとは思いながら 観ていたけれど、そういう出会いまで含めて最後までこの作品との関係性は 変わらなかったな。 と、これだけ書けば少しはネタバレよけにもなるかな。 改めてやりたかったことが分かってからだと、やはりQはちょっと下手くそ だったかな。 意図は分かるけれど、それがここまでド直球だったとは。 キャメロンの『タイタニック』かよ。 対してこのシンはやりたいことやりきった感があるな。 まさか生きとったんかいどころか、成長した姿まで見ることができてがこんなにも。 その点で言えば、まさか呪いが解けたものをこんな形で見れるとはというところの ほうが本当に大人になったんだなという感慨深さがあった。 まぁヴンターはなんであんななんだと思っていたがそういうことだったのね。 アスカなあれはいてもおかしくなかったんだよなぁ。 けどあそこらへんは少し変えたんだな。 で、あそこらへんは旧劇場版意識したカットかな。 いつシンジが出てくるかと少し期待したがそれはなかった。 マリ、そういうことだったのね。 つくづく付き合いが良い奴だなぁ。 ユイ紹介のくだりからして実は最初脈アリだったんだな。 結果としてそんなところに行き着いたあたりは良かった。 ああ、そうそう、やはりあれはやりたかったのね。正直にいって劇場内よりは 今回のほうが自然だよなぁ。そう思うのは今だからかな。 しかしここまで綾波どころかアスカの呪縛からも開放されるとはね。 寝姿で大人になってさようならなくだりの潔さが個人的には一番好きなシーンでした。 以降2021/08/15追記 (2021/08/15 at Amazon prime video) 2回目の鑑賞は新劇すべて見直してから字幕付きで。 たしかにこれはわかりやすい。 これで終わった。 感想は色々あるのだけれど、今はまずそれが強い。

『エグゼクティブ・デシジョン』"Executive Decision"(1996)

2019/01/04記 『エグゼクティブ・デシジョン』"Executive Decision"(1996) (2019/01/03鑑賞 at ムービープラス録画) やはりインパクトとしてはキャストロールの2番目が予想外の状況に陥ってしまうこと ばかり目が行ってしまう。 けれどもグラントやケイヒルが専門外の能力が必要とされる状況下で プロフェッショナルとしてその場にいることを忘れずに行動できるのが 心地よいんだよなあ。 そりゃパニックに陥ることはあるのだけれどね。

『駅馬車』"Stagecoach"(1939)

(2017/11/18記) (2017/11/18 at NHK-BS 録画) 冒頭の数分、丸々耳が覚えていた。それほど見ていた事さえもうすっかり忘れていた くらい久々の鑑賞だったのだが、いやあ懐かしいなあ。 #駅馬車 駅馬車に同行する面々が各々の抱えている事情と共に流れるように進んでいくこの 心地良さ。しっかりここでリンゴも説明されているんだよなあ。 #駅馬車 最初から乗らなかったばかりに騎兵隊からの忠告を聞きそびれる。 #駅馬車 ドクの行動原理やレディに対する扱いの問題などそれまで引っかかっていたものが リンゴによって整理されていく。 #駅馬車 騎兵隊と別れローズバークへと向かうロングショットがキレイ。狭い室内は 人間関係の変化も共有させる。そういえば事業家の大統領が必要だという頭取の夢は 今叶っているな。 #駅馬車 疾走シーンの素晴らしさは何度見ても感嘆符しか出ない。 #駅馬車 そして素晴らしい決闘シーンからの素晴らしいエンディング。本当に見事な 作品でした。 #駅馬車

『エアフォースワン』"Air Force One"(1997)

(97/12/14記)  『エアフォースワン』を観ました。(97/12/10 at 立川シネマシティ シティ2[THX])  細かい事は言いません。この映画はTHX認定の劇場で観る事を 強く薦めます。  燃えます!(^^) (以降ネタバレあり)  もう、オープニングのジェリーゴールドスミスの音楽から、ガー ーーーーンと映画館の中に響き渡ってくれ、それでそれまで持って いた不安感を消し去ってくれました。  そして、夜の場面の多いこと! 747が雲の上を飛んでいても、 そこは夜の雲の海。この映像がより映画を引き立ててくれます。こ こら辺の映像の力の入り方と言ったら、もう感涙ものでした。さら にはその747を編隊で援護飛行するF−15も奇麗。そんなシー ンを観ているだけで、「ああ、良かった。」って思っちゃいます。  さらには、音の使い方、映像と合わせた音の使い方のうまいこと! 銃声だけでいろいろな事を説明するシーンとかにも、その音のクリア さが一段と雰囲気を増してくれます。それが静かな機内に響くので、 より効果的に。  と、これだけの映像と音で引きづりこまれた上に、ハリソンフォー ドやゲイリーオールドマン、さらにはグレンクローズと言った芸達者 な人達が出ているのだから、言うことないです。  ハリソンフォードも、最初は、とても大統領には見えない発言、雰 囲気で戸惑っていたら、そこそこもっともらしい説明が出てきて、さ らには、それがハリソンフォードを既存のイメージの大統領らしくさ せなくすることで、その後のテロリスト達に対する行動を違和感をな くさせるためだったと言うのは、なかなかひねっているなと思いまし た。最初、あ、これは絶対に失敗だと思っちゃいましたもの。大統領 役。  と言うわけで、何故、ハリソンフォードがこの映画に関して、裏で いろいろと動いていたと言うのも充分に納得できたかなめでした。  面白いもの!>この映画 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 かなめ(CXE04355) URL http://plaza2.mbn.or.jp/~kaname/ http://member.nifty.ne.jp/kaname/ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『永遠と一日』"Mia Eoniotitta Ke Mia Mera"(1998)

(99/06/25記 at FMOVIE 2番会議室)  『永遠と一日』を観ました。(99/06/24 at 香林坊シネモンド)  アンゲロプロス監督の作品を観るのは、『ユリシーズの瞳』以来。 この作品は、東京で見逃していたので、今回『スターウォーズ』を 観るために、金沢に遠征してきた際に、出会うことが出来て良かっ たです。この金沢では、他に『天使が観た夢』や『大阪物語』など もやっていて、結局『大阪物語』も観ることとなったのでした。  また、シネモンドも前から足を運びたかった映画館で、何故かと 言えば、「香林坊の109」の上にある映画館だったから。 このフレーズ「香林坊の109」はとある映画で出てきたのですが、 さて、何だったでしょう?(^^) (以降、内容に触れます。)  旅先での映画鑑賞だったし、前作『ユリシーズの瞳』の時もそうだ ったのだが、やはり案の定途中眠ってしまいました。 にも関わらず、この映画に惹かれるのは、その眠りと覚醒の間に、 映画とは別の世界が、頭の中で展開されていくこと。 もちろん、そんな状態ではなくても、この監督の切り取ってくれる 独特の景色と世界は、常に私の見る夢の中の世界と同一のもので、 それがまた、観ている私自身の現実と非現実の境界線をうやむやに してくれる。  いつかきっと、きちんと最初から最後まで観れる日が来た時、 それは、私が今の私ではなくなっている時なのでしょうね。 かなめ(CXE04355)

『エイリアン』"Alien"(1979)

(98/04/04記 at FYOUGA 4番会議室)  実に久々に『エイリアン』を観ました。  前に観たのが確かまだ中学生の頃だったから実に18年ぶりくらいの再会に なります。ロードショー公開時ではなく名画座に降りてきてから。その時が、 今はもう無い飯田橋佳作座での初鑑賞。『メテオ』と二本立てでした。当時の 私のお目当ては、当時名の通ったスターがいっぱい出ていた『メテオ』の方。  それに対して『エイリアン』は、確かに人気はあったけれど、あまり関心の ない映画で・・・、故に観た後も「『エイリアン』を観た」と言う事実だけし か残らなかった。しかし、何故かその日は興奮していたらしく、結局一日のう ちにあと3本、計5本映画を観ていたりします。(残りのタイトルは調べれば わかるけれど、とりあえずは思い出せません。)  そんな、関連する思い出は尽きないけれど、映画自体の印象は驚くほど薄 かった『エイリアン』ですが、『エイリアン4』の公開がだんだん待ちきれな くなって、三部作を観るに至ったのでした。 で、その『エイリアン』ですが、 今観ると、こんなにも面白いものだったんですね。今となっては出演者全員が 知名度が高くなっていたりして、それも面白いのですが、(特にハリーディー ンスタントン)、それよりもこの映画は『ブレードランナー』以上に、リドリ ースコット色の強い映画だったんですね。 何か惚れてしまいました。絵の作り方に手抜きがないし、どちらかと言えば、 『2001年宇宙の旅』的な音楽のシンプルさ。肝心な部分を見せないで想像 させると言うことにおいても徹底していたり、エイリアンのあくまでも生物的 な行動(特にラストの方)に妙におかしさを感じたり。  今までは、ひたすら燃える『エイリアン2』の方が好きだったのですが、今 回観なおしてみて、やはりこの『エイリアン』の方が本来の私の好みなんだな あと再発見できました。 しかし、シガニーウィーバーの若いこと!(肌がつるつるしてるし。(^^)) (まあ、ハリーディーンスタントンやイアンホルム、ジョンハートもひたすら 若いけれどね。) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 かなめ(CXE04355) mailto: takashi.miyamoto@nifty.ne.jp     kaname@a2.mbn.or.jp http://plaza2.mbn.or.jp/~kaname/ http://member.nifty.ne.jp/kaname/ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『エイリアン2』"Aliens"(1986)

(98/04/04記 at FYOUGA 4番会議室)  続いて『エイリアン2』を観ました。  こちらはロードショー公開時(当時学生)に観て、その後何度も何度もビデ オで観なおしており、ひたすらアドレナリンが出まくるアクション映画として は当時の他の作品よりも一歩も二歩も抜きんでいて、「やっぱかっこいいよな ぁ」と、ジェームズキャメロンに惚れ込んでいました。  しかし、今回観てみると、『T2』まで作ってしまったキャメロンとしては、 やや絵的にうーーんと唸ってしまうところはある。それでも、『ストリートオ ブファイア』のバーテンダーの時そのままのハドソン=ビルパクストンや、眠っ てばかりのヒックス=マイケルビーン、対してやっぱり嫌な奴なバーク、やっ ぱり強すぎるバスケス、結構おいしいところを取っているゴーマン中尉、そし て一番おいしいのはやっぱり君だよビショップ=ランスヘンリクセンと、この 映画はやっぱり語りだすと止まらない。  大好きな映画であることには変わりないです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 かなめ(CXE04355) mailto: takashi.miyamoto@nifty.ne.jp     kaname@a2.mbn.or.jp http://plaza2.mbn.or.jp/~kaname/ http://member.nifty.ne.jp/kaname/ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『エイリアン3』"Alien 3"(1992)

(98/04/04記 at FYOUGA 4番会議室)  そして『エイリアン3』を観ました。  これを観たのはロードショー公開時ですがもう社会人、こうして見てみると 1、2、3と観るたびに立場(?)が違っていて、それはそれで面白い。1を 観たときはロードショー公開時では無かったので、あまり友達と話す機会がな く、2の時は、まさにああいう映画が好きな奴等と遊んでいたので、いろいろ 話したようなぁ、しかしこの3を観た時には、周りに誰も話す人がいなかった。 ひとりでひたすら映画を観ていた時期です。  そういう環境も微妙に、観た映画に影響しているんだと思う。そういう意味 では、この『エイリアン3』はあまり幸福な出会い方をしていない作品ではあ りました。そのせいか、この『エイリアン3』もあまり印象に残っていなかっ た。そのせいで、この映画の中で重大なオープニングシークエンスの事もすっ かり忘れていて、この前人に結果的にうそをついてしまいました。(笑)  さて、この映画、改めて観なおしてみると、コバヤシ(と私の頭の中では 定着してしまっている)ことピートポスルスウェイトがでていたりして、「お お」とか思っていたりもしていたのですが、前2作のスコット、キャメロンと 比べて、デビッドフィンチャーとしてその後に『セブン』や『ゲーム』でみ せる監督色はあまりみられなくて、それは少し残念でした。どちらかというと 描かれているのは、制作者として名を連ねていて、たぶん脚本にも口を出して いるであろうウォルターヒルの匂いの方が強かったように思います。  それ故にか、話としての面白さは、この『3』の方があるかもしれない。 (何せウィリアムギブスンまで担ぎ出して、そのうえ放りなげちゃったんだ から。(笑)) しかしまあ、今回もおいしいよな>ビショップ(笑)  さあて、これで準備は整った。後は、ジャンピエールジュネ監督の『エイリ アン4』公開を待つだけだ! 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 かなめ(CXE04355) mailto: takashi.miyamoto@nifty.ne.jp     kaname@a2.mbn.or.jp http://plaza2.mbn.or.jp/~kaname/ http://member.nifty.ne.jp/kaname/ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『エイリアン4』"Alien Resurrection"(1992)

(98/04/12記 at FYOUGA 2番会議室)  『エイリアン4』を先先行オールナイトで観ました。(98/04/11 at 日本劇場)  今回は、監督も『ロスト・チルドレン』のジャン=ピエール・ジュネだし、 同映画に出ていた大男ロン・パールマンと、クローン達ドミニク・ピノンも登 場、さらには「なんで?」と思ったウィノナ・ライダーまで出ている。そのう え、雑誌なんかにでてくる写真を観ると、なんかシガニー・ウィーバーの表情 が今までとちょっと違うぞ。  もう、この時点で、期待するなと言う方が無理でしょう。  そのうえ、先先行オールナイトだと言うことで、開映の1時間半も前から並 んでいて、こんなに期待した状態で観て大丈夫なのか?なんて思っていたにも 関らず、、観終わった時に思わず「すげぇ」ってつぶやいちゃいました。 (以降、ネタをばらしまくるので観ていない人は読まない方が良いです。)  とにかく、まずは監督をジュネにしたのは大成功でしょう。映像的な部分に 期待かなと思っていたらとんでもない! あそこまで主要なキャラクタすべて を作り込んで、何が起こるかわからないわくわくするような状況を作り上げて しまった。ここまでキャラクタだけで楽しませてくれるとは思ってもみなかっ たです。  エイリアンの遺伝子と融合して、過去に持っていた弱さすべてをなくしてい るリプリー。強酸の血を持ち、身体能力に優れ、仲間の匂いをかぎ分けられ、 それでいて過去の記憶を断片的に持っている。基本的なところは完全にエイリ アン化していて、3の時のように死を望んだりは決してしない。本当に凄い キャラクタになってしまいました。  続いてエルジン、ジョナー、ブライス、クリスティ、ヒラード。もうそのま んまの海賊というか、密輸屋というかのキャラクタがしっかりはまっていた。 そういえば、今までエイリアンと戦ってきたのは、貨物船の乗組員、宇宙海兵 隊員、囚人と、どちらかといえば、個人になってしまうとちょっと弱いよなと 人達だったのが、今回は、個人個人が強力な武器と個性を持つ奴等で、そうい うのも、対エイリアン戦でどうなるのかということで、わくわくしちゃいまし た。エルジンが対軍に対しては強さを発揮していたのに、エイリアンは比較的 簡単にやられちゃった(しかし、なんであの時仲間と別れて行動していたのか は分からなかった。何か見落としたのかな?)のは、まあ予備知識がなかった のでしょうがないし、ヒラードはまあ設定上はやられちゃうよなと言う感じで したが、他の三人はみせてくれたなぁ。  まずはクリスティ。飛ぶ弾丸がスローになってのビリヤードショットも、最 初の対軍に対してでてきたのは、実は伏線で、肝心なところで役に立ってくれ るし、対軍でも対エイリアンでも一番役に立っていた。あそこまで行ってあき らめちゃうのはとても残念だったけれど。  続いて、ジョナー。強がるわりにはあまり肝心な時には働いていないじゃん と思いきや、「助けてくれ! ジョナー」 しっかりと仲間に信頼されていて、 そこで答えられていたけれど、本当に活躍できたのは最初の対軍と、そこだけ だったように思う。(笑)  そして、ブライス。あの車椅子何かあるぞと思っていたら、しっかりと何か あったし、ジョナーとのコンビ、クリスティとのコンビでいろいろ見せ場を作 ってくれた。そのうえ、「マニュアルで操縦したことがない」だと?(笑)  続いて、軍が密輸屋たちを捕らえようとした時に、クリスティにビリヤード ショットをくらったディスティファーノ。こちらも典型的な若くて有能な兵士 と言う感じで、自分の考えに基づいてしっかり行動している。  対するはまず、エイリアン研究に没頭するゲティマン。もう、そのまんま研 究者していて、いいよなぁ。こういう人達は対研究物に食べられてしまうのが 王道ですよね。  そして、研究主任のレン。肝心なところでしっかりと裏切ってくれるし、あ の最後も当然だわな。(笑)  なんて、こんなにキャラクタがいて、じゅうぶん満足していたら、また新た なキャラクタ、バービスが。(^^)  移民先へと向かうコールドスリープの最中に船をエルジン達、海賊に襲われ て、エイリアンを寄生させるための実験体として使われちゃう。話の中での細 かい疑問に対しても全部説明してくれた上に、しっかり爆弾としての機能も果 たしてくれて、終わりのほうに出てきたキャラクタとは思えないほど活躍して くれる。よくまぁ、ここまでやってくれるよなぁ。  しかし、今回はビショップいないぞとちょっと残念がっていたのだが・・・ コール!  「なんで出ているの?」と思っていたら、その正体がわかった瞬間、「やら れた!」って思っちゃいました。他のキャラクタ達に比べてあきらかに浮いて しまう外見、その理由が、単なるエイリアンの正体を知って戦っている、レジ スタンス的なキャラクタかと思っていたら・・・、すべてを強力に納得させら れてしまった。まるで手塚治虫のマンガを見ているみたいに。  などと、こんなにキャラクタだけで楽しませてくれたのに、またもやクロー ンというか、エイリアンとリプリーの融合ということで、出てきたシーンがあ りましたよね。(あそこらへんもジュネらしい)  あれも、あのシーンだけで終わりかと思いきや、摘出されたエイリアン側も 同じような事になっている。あの子供も、半分はリプリーみたいなものだから ・・・。 しかし、よくもまあメジャーであそこまでやったよなぁ。 なんか語りだすときりがなさそうです。とりあえず、こんなところで。 (しっかりと最後にビジュアルコンセプトでキャロの名前が出ていたのは少し ほっとしました。あの絵づくりはやっぱりそうだよなぁ。) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 かなめ(CXE04355) mailto: takashi.miyamoto@nifty.ne.jp     kaname@a2.mbn.or.jp http://plaza2.mbn.or.jp/~kaname/ http://member.nifty.ne.jp/kaname/ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』(2007)

(2007/09/08記) 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』を観ました。 (2007/09/08 at シネプレックス新座 スクリーン5) (以降ネタバレあり) 始まっていきなり、正統派怪獣映画の様相。 映画、しかもより怪獣映画な構図で見せられると 感涙ものだなあ。 ただ、見続けているうちに綺麗過ぎて何かアトラ クションでも体験してるかのような気になってく る。 まあそれでもいいかななんて思っていたら、あ、 何か今までのエヴァの典型的なシーン登場。 それが、画面が綺麗になって話もよりすっきりと して、おお、これがやりたかったんだなあきっと。 なんて思ってました。 そして、アイキャッチ。 で…。 何かが少し違っている。 何か…それはほんの少しだけ前向きに見える 主人公。 そして、それが故に物語は本当に正統派怪獣 映画へと変貌していく…。 いやぁ、無茶苦茶パワーアップしたラミエルと、 それに対抗していくネルフ、戦自、そして日本 という図式に感涙。 何か平成ガメラシリーズで受けたのと同じよう な感覚だな。 しかし、これからはどうなるのか? 個人的には今のまま爆走してほしいのだけれど、 エヴァとしてこのままでいいのか? それともこれは何かの罠なのか?(笑) 個人的には大好きです。 「スチュワーデス刑事」なみのタイアップの 分かりやすささえもそのすべての潔さにたい して。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』EVANGELION:1.01 YOU ARE (NOT) ALONE(2007)

(2008/08/17 at DVD)   (2008/08/17記) 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』EVANGELION:1.01 YOU ARE (NOT) ALONEを観ました。 (2008/08/17 at DVD) う〜〜む。やはりこれは映画館で観るものだなぁ。 サキエルのスケール感もシャムシエルのあの半透明ボディも、そし て何よりもあのラミエルの素晴らしさもテレビスケール、DVD解像 度まで落ちてしまっているのはとても残念。 シーンとして多い黒の階層も何かベタになってしまっている。 う〜〜ん、本当にもったいない。 これは、ブルーレイディスク出たら買い直せと言っているのと同じ だな。(というよりはブルーレイでも表現できるレベルのもの作る 気あるのか?) 次作のためのストーリーラインの復習にしか使えんなぁ。 以降2021/08/14記 (2021/08/14 at DVD) シンまで見終えてから改めて見直しての感想。 改めて観るとホントにシンプルだなあ。 もはやほぼほぼ頭の中に入っているものを思い出すという形での鑑賞とはいえ、提示 されている伏線の数々も分かっているとスルッと入ってくる。 というよりは気にならない。 純粋に楽しむに特化できるな。 逆にシンがそこまで遠くに行ってしまうとは。 で、それとは逆なのが綾波。 シンを観るとこちらの綾波ってかなりの人間経験積んだ後なんだなとつくづく思った。 感情あそこまで出せるまでの色々な葛藤があった上でのアレだったんだな。 まあこの作品観た当初はオリジナルに対してここまで前向きな作品になっていた ことの方に驚きまくっていたのだけれど。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』(2009)

(2009/06/28記) 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』を観ました。(2009/06/27 at 109シネマズ新木場 シアター2) まず映画館に関しては気に入った。レイト観ても終電で帰って来れるしまた行くことに なると思う。 ということはおいといて… (以降ネタバレするので厳重注意!ホントに!) と、振っておいて… ううむ、律ちゃんとかにゃぁとか「翼をください」で別のものを想像したりとか… もしくは、誰かさんが15,498回夏休みしている人に思えたりとか声の劣化している 誰かさんでやはり絶賛声が劣化中の誰かさんと重ね合わせたりとか… いったいいつドリルになるのかどこかで期待してしまっていたりとか… もしくは「父さん、エヴァーは本当に無敵なんだね」とかを期待したりとか… 新しく来た誰かさんはもしかしたら歌を歌うことで使徒と殲滅したりとかしないかな とか…(それはちょっと違う?(笑)) まぁ本当にここ数ヶ月、いや1年観てきたものがすべて集約してしまったかのような 既視感に包まれていたなんてことも含めて… 今までと違う新しいエヴァ…いやヱヴァを楽しませていただきました。 シンジがほんの少し強くなることでこんなに世界が変わるんだねってところを 見せてもらいました。 シンジが変わることで変わるレイやアスカ。ゲンドウまでも少しだけ変えてしまう。 まさに主役なシンジ。 運命は…ひっぱたいて張り倒して(以下忘れた)でも自分のものにするものなのよと いう誰かさんの小説の主人公たちのようなシンジ。 「私がいなくても代わりはいるもの」さえ天元突破するシンジ。 けれども変わったことに寄るさらに厳しい試練。 (明るいが故にさらに厳しい) それでも、シンジはカヲルいわく正しい選択をして…。 学園パートもしっかり見せ、それでいてさらに対使徒戦も十分毎回クライマックス。 しかもこのクオリティ。(まぁちょっとくらいは目を瞑ってもいいかなと思わせる くらいの。) これは、前のエヴァを作った頃の庵野に見せても何の意味も無いのかもしれないけれど、 学生時代やその延長の頃に名を馳せていた庵野に見せたら大喜びしそうだな。 どこかで見たような車とかのような帰ってきたウルトラマンネタにしてもすべてを 愛しているって言える。 それも、前みたいに斜に構えること無く堂々と! いやぁホント楽しかったわ。 これはQ(notガミア)も期待できるな。 本当に「やりやがったな!」と言わんばかりの作品でした。 ーーーーーーーーーーーーーーー (2009/07/18追記) 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』の2回目を観に行ってきました。 (2009/07/17 at ワーナー・マイカル・シネマズ海老名 スクリーン7) ホント、久しぶりの場所でした。 風景も結構変わっていた。 けど海老名サティの中に入ると、もう懐かしさでいっぱいになって しまった。 ホント変わらない。 迷わずいつものルートを通り、劇場へと向かいました。 そして、この時期とはいえ平日にも関わらずのお客さんの数。 (平日の正午にまさかチケット買いで並ばされるとは思っても 見なかった) で、チケット購入後お昼をビナウォークに食べに行って、実は個人的に 敵対関係になると思っていたビナウォークとサティがうまく共存関係を 築いているということを知ることになる。 相互の人の移動が一つの流れになっていたんですよね。 こんなショートカットルートがあったこともビナウォーク開業当時に 来た時には知らなかったので当時はどうであったかは判らないけれど、 映画館同士としてもショッピングセンター同士としてもあの時間帯に そういう人の流れがあるとは…。 で、ビナウォーク自身も平日でこれだけ利用者があることにも正直 びっくり。 相互補完して根付いたのだな。きっと。 こういう現場を見ると、東宝に喰われる前のヴァージンは本当に先見の 明があったのだなとつくづく思い知らされました。 さて、ここまでまったくヱヴァの話が出ていない。(笑) 以降ネタバレがあるので一応改行。 初見の時のあの衝撃は2回目ということもあってそれほどではなかった ものの、2回目ということと、さすがに海老名の7番ということで結構 細かいところまで楽しむことができた。 で、忘れないうちに書いておこう。 「予告」で出てきたレイの脇に小さなレイが何人かいたような気がした のだが気のせい? だとしたら、もしかしてあの水槽の中のレイすべても救うつもり? あと、同じく予告のアスカ。 初見の時は思い込みで精神汚染されていると思ってみていたのだけれど 今回観た印象はむしろ「待たせたな」という感じで出てきているように 見えた。 そこまで救われる? 本当に期待していいの? で、本編。 やはり2度観てもマリとアスカのそれぞれの登場シーンはひたすら格好 いいよなぁ。 で、その2つの間に挟まれたシンジのシーン。 「序」ではまだ弱さや迷いが見られた彼からそれらが消えている。 機上に綾波の姿を見かけた時さえもうじうじ悩まん。 その後の「あんたバカァ」に対するリアクションも以前のシンジとは 違うよなぁ。 もうこの時点で完全に今までとは違うってことを見せてくれてるわ。 で、話変わって各使徒戦だけれど、初見とは体感として明らかに時間配分が 違っていました。 アイキャッチが入るタイミングが上映時間の中程と考えると、初見時には 前半と後半の違いはそれほど無かったと思ったのだけれど、今回は前半は 話の展開の密度が異様に濃く、後半は打って変わって短い時間をじっくり 描いているように感じた。 まあ後半何が起こるかを判った上で観ているからだと思うのだけれど、 こういうのも2回以上観た場合のみ感じるところなのだろうな。 明日(ええと、この文章を書いているのは実は金曜日なので土曜日)観ると またどのように感じることやら。 あと、やはり「翼をください」は泣ける。 「今日の日はさようなら」は初見予告でアスカの姿を観てしまったので 初見ほどではなかったし、それで思い出したけれどアスカを取り込んだ 3号機に対してはあれほど戦うことを戦うことを拒んでいたのが、頭か ら下そのまんまレイの姿になった第十使徒はボコボコにしてるのが、い ろいろと意味が見えてきて面白い。 例えば第十使徒が先に出てきていたらどうなっていただろうかとか三号 機に乗っていたのがレイだったらとか。 まぁどちらの場合でも今回のシンジであれば先に起こったことで学習し 後のほうを助けようとするだろうなと思う。(第十使徒に対してアスカ がレイみたいな攻撃をするかというところは置いといて) ただまぁ巨大化フルヌードアスカも、スケスケプラグスーツを着るレイ も、各々キャラとして無さそうだから今のままで良いけれど。(って そういう問題か?(笑)) 話変わるがヱヴァ・マリ・セイント…ごめん、このネタはまだ熟成され ていない。(^^; そういえば坂本真綾は「三百六十五歩のマーチ」を唄うシーンがある からのキャスティング?(それとも逆?) 歌といえばまた戻って「今日の日はさようなら」をレイが歌っていると 思ってみてしまうとシュール。(笑) またまた話変わるが、セカンドインパクトに出てきたエンジェルが スパイラルネメシスに…う〜んなんでもない。(^^; そうそう、初見の時には何故唐突にMATの車が?と思ったのだけれど 今回観直してみてアスカ登場の際にミサトの車は大破してその代車と して出てきていたのね。(←鈍い) あとそうそう、加持とミサトのやりとりのシーンの後に口紅の着いた 煙草⇒で、リツコという展開が個人的にウケています。 期待させておいてそれかよみたいな。 まぁあとウケたシーンといえばやはりストロー⇒お盆か。(笑) (個人的には特にお盆がポイント高い。ちゃんとオリジナルネタと 同じように二段落ちさせているし。) まぁ(たぶん)意味もなく水着エプロンとか前述のプラグスーツと か今回は完全にお色気担当だな。>アスカ さらに当て馬だし、散々といえば散々だけれど、そのかわり予告では 一番美味しいところをさらっているからいい(のか?) そして…平手打ちを拒絶し、恋愛観念が無いが故にストレートな レイだよなぁ。 あの一連のシーンは特にパースとかが意図的にトリッキーだしそ ういう意味でも面白い。 で、なんだかんだでカヲルの意味シンな台詞でシメると。 加持にも奪われそうになっていたし実は今回の男らしいシンジと いうのは何かのフラグか?(笑) …何か止め処も無くなってきたのでこの辺で止めておこう。 ーーーーーーーーーーーーーーー (2009/07/19追記) 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』の2回目を観に行ってきました。 (2009/07/18 at TOHOシネマズ市川コルトンプラザ スクリーン1) というわけで、昨日はTOHOシネマズ市川コルトンプラザのレイトショーにてヱヴァを 鑑賞。 写真のほうはまた追ってアップするとして、市川コルトンのTOHOシネマズは初めて 行ったのに懐かしい映画館でした。 まず、本八幡駅から線路沿いに歩いて10分の道すがら歩くのが本当に住宅地のそれほど 広くない道。 本当にこっちで良いのだろうかと不安になりながら行き着いた先にあるモールという のはシネコン巡りしていた頃の醍醐味のひとつでした。 そして何よりもトイレ! あのヴァージンの真っ赤なトイレは本当に久々に入ることが出来て、感激ひとしお でした。 TOHOに喰われてからのところはそういう部分が無くなってしまっていて寂しい限り だったのですが、久々に、ちょうど10年前、日本初のヴァージンシネマズ(トリアス 久山)に足を踏み入れた時のことをいろいろと思い出してしまった。 本当に好きなチェーンだったのになぁ。>ヴァージンシネマズ などとは言いつつも当時ひとつだけ不満があったのは、THX認定スクリーンなのにその ポテンシャルがまったく生かされていない使い方であったこと。 絵はわりとくっきりはっきり見せてはいたもののこれ本当に認定通っているのかと 思わんばかりのあまりにも若すぎる音をそのまま何もせずに流しているという感じな 音響。(@トリアス久山オープン2日目) そういうのもあって以降あまり積極的には足を運んでいなかったし、いつかは行こうと 思いながらも足を運ばなかった理由。 家からドアトゥドアで1時間なのに。 さらに、今回は前日に海老名の7番を久々に体験してきて観直したばかりだったので、 海老名ほどの年数は経っていないもののオープン5年以上のこの館でどうなるんだろう なぁと思っていたのですが…。 ああ、やっぱり海老名よりこっちの方が私には合っているかもしれない。 海老名で多少感じていた輝度の甘さがこちらではみじんも感じられず(鑑賞三回目と いう点を差し引いても)細部までくっきりしてる。 音に関しても海老名より音の分離がより自然に奇麗に廻っているわ。 今までトリアス久山での体験だけで多少決めつけていた感もある元ヴァージンシネマズ にこれで謝らなければいけなくなりました。 ただし、…これは今回観たのがヱヴァということで最終的な判断をするにはまだソフト のクオリティが足りないという点があるのと、もしかしたらそのソフトのポテンシャル がそのまま出ているのかもしれないという点はあるものの、何かひとつ足りないところ に多少もどかしさも感じました。 非常にうまいところに落としているとは思うのだけれど、このクオリティでさらにもう ひとつあれば…。 その点においてのみ海老名のほうがより楽しめたかな。全体的なクオリティでは正直 市川コルトンのほうが上だとは思うけれど、ソフトの地がより見えてしまう分余計に 何か欲しかったという感じ。 ということでここの評価に関しては今回保留。 もう少しソフトのポテンシャルの高いものでもう一度足を運んでみたいなと思います。 さて、ここまでヱヴァの話無し。(笑) ようやくネタバレした話に入ります。 前回書いた予告でのレイが小さなレイ複数と共にのシーンはやはり勘違いではなかっ たわ。水槽の中に居た子たちもすべて魂を持てるという展開になれば良いなぁ。 (たしか旧作では魂だけは作れなかった云々の話が設定だかなにかにあったような気が するので、そこを突破しなければならないのだけれど。) そして、それがあればまさかのソウリュウ・アスカ・ラングレー登場も。 あと、鑑賞中に毎回思っていて書きたいなと思っていたものの、毎回忘れていたSDAT ネタ、マリと遭遇することでシンジの引きこもりの象徴=SDATによるループ表現の呪縛 から解き放たれる。⇒さらにそのSDATを父親との絆そしてレイとの絆ということで、 旧作までは曖昧な象徴であったSDATがさらにひとつ上のアイテムと化すところが結構 好き。 まああとは、もう繰り返しになるが、裏コード:THE BEASTからの怒濤の流れは特に 何度観ても痺れます。 アバンの第3使徒を始めとする各使徒戦どれもが素晴らしいのだけれどやはり特別 だよなぁ。 『序』における第6使徒戦をいとも簡単に超えてくれるとは思ってもみませんでした。 さあて、あと早くて2年かぁ。長いなぁ。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』EVANGELION:2.22 YOU CAN (NOT) ADVANCE (2009)

(2011/04/01記) 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』をDVDで鑑賞。(2011/04/01 at DVD) 改めて観るとやはり序盤の2連戦のサクサク度合いが凄いな。 ホント、気持ち良いわ。 この圧倒的戦いを進めた2人が後半それぞれ苦戦することで後半の展開がまた熱いものになってる。 しかも、序盤ではほとんど本領発揮していなかったにも関わらずだからねぇ。 あと同じ弐号機でもアスカとマリはまた戦い方が違っていてさらにはビーストモードまでってどこまで今回は好かれてるん だよって感じだったな。 対して零号機はコア手づかみと爆装の2回のみ。 けど、パクッペロとかインパクトはあったな。 そして中の人の見せ場は、それこそ強くなったシンジに引っ張られて「今まで見たことがない綾波レイ」をいくつも見せて くれた。 で、初号機。 ホント強くなったシンジの乗る初号機は力強い。 いや、序のヤシマ作戦も十分すぎるくらい格好良かったけれど、「綾波を返せ!」はもうなんとも言えない。 そりゃ頭に天使の輪が出てきてもおかしくない。 しかし、ロードショー公開時にはあくまでもフィクションだった部分が今観ると「現実との対比」という形で視覚的に入って こざるをえない。 それは今までと今の、現実に対するものの見方の違いなのだろうな。 以降2021/08/15記 (2021/08/15 at DVD) こちらもシンまで辿り着いてからの再見。 あの予告編通りのQが観たい。 まあそうなったら今みたいなものには辿り着けなかったかもしれないが。 それはさておきあそこらへんが伏線だったんだな。 それをそのまま描こうとするとあの予告になるのか。 そういう意味では描かないのが正しいのかもしれないけれど。 緑のカラータイマーな光の巨人なシーンは今更気づいた。 ここでのマリのあれこれは彼女が何なのかを知って見てみると得心いくのはまあ あたりまえか。年齢的に彼女はと色々考えてみると面白い。学生時代の3人という 図式は結局3世代か。 話としてはそれでわかりやすくなる。サンドイッチされた彼らは前作よりもかなり 恵まれてというのは別の話。 アスカの役割のあれこれを彼女が補うことで彼が前に進んでいく。なんていう妄想も ありかな。 あの時救われたレイ…とそれは次作での話。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』 (2012)

(2012/11/17記) 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』(2012)を観ました。(2012/11/17 at 立川シネマ・ツー aスタジオ) げ、まさかの初見で爆音か。油断した。 最初に上映された「巨神兵東京に現わる」からして爆音気味だったから もう少し予測できたはずなのだが…。 それともこれが既に通常営業なのか私の耳が久々でそう感じているのか。 迫力的には良いのだが台詞の聞き取りづらさが耳が慣れるまで時間がかかった。 個人的には2回目以降ならありだけれど、初回はMOVIXさいたま狙うべきだったな…。 さて、これくらい予防線張っておけばいいかな。 そしてさらにネタバレのため改行 さて 見事にやりやがったな。 いや、前の話からちゃんと続きになってはいたのだが、予想外の世界だった。 観たことのないサード・インパクトが失敗した(小規模に留まった)後の世界。 しかも、さらに14年後。 セカンドインパクト後の14歳みたいな子たちはおらず、エヴァの呪縛を受けた14年前の子どもたちがそのままの姿で 存在する世界。 生き残った人間は少なく、NERVのHQに居たうちの大部分はミサトに率いられた対NERV組織ヴィレに籍を置き 使徒の居ない世界でエヴァ対エヴァの戦いをしてきたのかな。 今回加持さんいなかったよな。資金源も謎だ。 しかしまぁ冒頭から凄かったな。日テレで先行して見ていなければさらにインパクトあったかもしれないがそれでも十分。 「序」「破」と進むに従ってさらに冒頭のアクションシークエンスがとんでもないことになっている。 さらに続いてが初号機を核として複数の人間で潜行して動かすヴンダーとか、シンジが救出酒たものの形の無くなった 綾波は魂のみまた別のクローンに置き換わっていたりとかいろいろあったが、何よりも変わったのは誰からも憎まれ拒絶 されるシンジだよな。 今まで拒んでいたのはシンジだったのに。 いや、考えてみれば確かに当然なんだけれどね。何せ綾波を救うために世界のほとんどを壊してしまったわけで、しかも 前回のように全員いなくなっているわけではなく生き残りも居たりするのだから。大部分が身内を殺されているという わけで当然か。トウジの妹に関してはまあ因縁もあったわけだしああいう形で接してくれるのは唯一の救いだった。 で、今回は人間対人間の殲滅戦は無かったがその代わりエヴァ対エヴァ。しかも零号機初号機のなりをした9号機 13号機とかしも13号機はシンジをカヲルのタンデムだと。 まぁシンジをカヲルに関しては今回限りだったのでいろいろな意味で大サービスだったな。 そして今回は自らの手では無かったけれど、さらには遥かに良い関係性の中でだったけれどやはりそういう運命になって しまうのか。 それにしてもまぁ前回使徒に精神蝕まれて途中退場だったアスカのなんともまぁ逞しいこと。 終始話を引っ張っていき、そしてまぁ如何にシンジのことが好きであるかを見せつけてくれる。 綾波は初号機の中にまだいるのだろうな。けどクローンと接触してるからどこかで器の中に戻る可能性もあるのか。 今回ヴィレが狙っていること、ネルフとゼーレが狙っていることが何なのかが分からない。 今回は成功だったのだろうか失敗であったのかも分からない。 謎は全部持ち越しで次回へ。 マリも最終的にどちら側の人間か分からないままだよな。コネメガネってなかなか聞き取りづらかった。 そしてEDは宇多田ヒカル。 今となってはやっぱりしっくり来るわ。 さて、これで旧作で「気持ち悪い」に相当する部分までは行ったのかな。既にもう予想外ではあったものの、まだ いろいろと旧作の何かを引きずっているところはあったが、これでこの先は予測不能だ。 この期に及んで何かまだ切り札があるのか?カシアスの槍(もしくはロンギヌスの槍)の行方が関係あるのか? 次回は白抜きのIなのかそれともバーコード? タイトルの読めない次回作が待ち遠しい。 以降2021/08/15記 (2021/08/15 at Ch.NECO録画版) 毎回ある彼女の鼻歌の年代はヒントだったのかな。少々幅はあるが、どれも彼女の 耳に入るのが同じ頃でもおかしくはない。 あれ?イントネーションはわざと?と思ったがそこに関してはアレに限らず彼女だけ 特別なのか。 さてこうやって改めて観るとホントQとシンは前二つと違って一つの作品だなという くらいの結びつきの強さを感じる。故にQは説明不足過ぎなきらいがあるし、多分 消化しきれていないからの下手くそ感が出てしまうのか。 下手くそというのは各キャラの感情の発露の仕方であってそれは各キャラとしての ブレではない事が難しくしてしまったところかな。 前2作がとてもわかりやすかった分余計にそう感じる所もあるのかな。 このクオリティや情報量は前2作を凌駕するものではあるけれど。前2作がシンプルで あったのもその為? 庵野版シンゲッターが見たくなるシーンがいくつか。 艦船群の使い捨て感よ。 Mark09パイロットと綾波との違いというのは思っていた以上に大きかったな。 クローンをちゃんと別人格として描いているし、周りもそう扱っているという事も 描いているのはこの作品で一番好きな所の一つとなった。 割と初期に理解しているけど認めようとしていなかったんだな。 あんたのオリジナルというミスディレクション。 メモしながら観るとこんな感じかな。

『A.I.』"Artificial Intelligence"(2001)

(2001/07/31記 at FMOVIE 2番会議室)  『A.I.』を観ました。(2001/07/31 at WMC板橋スクリーン1) この企画が耳に入ってから、ずっと待ち望んでいた作品。 途中、企画が中断して『アイズワイドシャット』が先行してしまった時には、 本当に残念に思ったのだが、当時「子供の成長を待って撮影しなければなら ないため」との話が聞こえてきたため、涙を飲んで待った作品。(後日この 話は、実は「ロボット技術そのものの成長を待っていた」らしい事が、原作 者オールディスの「スタンリーの異常な愛情」から明らかになった。) そして、この企画がキューブリックの死から一転して、対極の話法を取る作 家スティーブンスピルバーグの手に移ったと知った時には、観る情熱を失って しまった作品。そのうえハーレイジョエルオスメント・・・。 ところが予想外の声が聞こえてきて・・・ ようやくになってしまったのですが、観に行ってきました。 (以降、内容に触れます。)  これは、私にとっては、『3月のライオン』や『クライングゲーム』と 同質の作品です。アプローチの仕方は違うものの、これは私にとっての 「反則映画」と便宜上呼んでいる系列の作品。 ただし、今挙げた2作品は「もの凄く愛おしいのだけれど、2度と観たく ない、観るのが怖い」と思っているものの、この『A.I.』に関しては、 微妙に違うかもしれない。少なくとも今は、「判断不能」。  劇中にピノキオの話が出てきて、一見「ピノキオ」のように見える作品だ が、やはり違う。私の感覚だとやはり前述の2作品。  偏見はないつもりでいても、やはりどこかで違和感を覚えてしまう、異形 のものがいるのだが、最後には、その異形のものが愛おしくなってしまう。 一方で、それでも自分の偏見・違和感も無くなっていないという整理のつか ない感情に包まれるこの2作品に、何よりも近いと思う。  例えば、ティムバートンが好む「異形のものそのものの哀しみ」、すなわ ちフランケンシュタインタイプの話とも違う。  この『A.I.』で最初に描かれるデビッドは、言ってみれば愛情を持つ 余地のない異形であるにも関わらず、最後には、完全に感情移入してしまう 一方、それが本当に正しいのか、どこかで納得できない自分も見いだせる。 これはジゴロのジョーも同様で、最初は感情移入できないロボットとして登 場し、最後は、感情移入できる自分として消える。 バートンの描く、もしくはフランケンシュタインタイプのそれには、納得で きない自分は見いだせない。そこにある自分は、同化している自分。 『A.I.』の中の自分は、二律背反する自分。  キューブリックがこのテーマに興味を持つのはとてもキューブリックらし くて、故に彼にオマージュとして捧げられる作品としては、このテーマほど 合っているものはない。そして、一見対極の作家と思っていたスピルバーグ に、キューブリックがこの仕事を振ったのは、たぶん彼に自分と同質の狂気 (と便宜上呼ぶが少し違うもの)を見いだしたためだと思った。 スピルバーグが対極に見えるのは、彼がその狂気(と便宜上呼ぶが少し違う もの)を垣間みせるにも関わらず、一方で、それをなかった事にしてしまう かのような話のまとめ方をすること。思えば、私がスピルバーグを好きでは ないのはこの部分にあるのだと思う。そして、キューブリックは、スピルバ ーグにその部分の全面開放を迫った。それがこの作品なのだと思う。 そして、スピルバーグは、キューブリックの想像しうる、「スピルバーグの 撮った『A.I.』」を撮ることができたように思う。良くも悪くも。 そして、そこでキューブリック自身の作品のまとめ方のファンタジー性(と 便宜上呼ぶが少しちがうもの)が、スピルバーグのそれに、かなり近いとい う事にも気づく。ただし、そこに多弁という要素が付くことで、両者に違い が生じる。  一方で、この作品は50−60年代のアメリカSF映画も思い起こさせる。 懐かしさを持った未来。そこに今の技術が詰め込まれる。  ジュードロウはまさに本領発揮。ハーレイジョエルオスメントのそれには、 やはり躊躇が見えてしまう部分もあるのだが、彼にはそれはない。まぁ各々 の演じるキャラクタの違いも大きいのかもしれないが。  「月」の意味は『トゥルーマンショー』のそれと同じように感じた。  手塚治虫の「火の鳥 復活編」を想起させる部分もいろいろあった。 同様にして筒井康隆の「家族八景」「七瀬ふたたび」に続く七瀬シリーズ 三部作の最後の話「エディプスの恋人」に通じる部分もあった。(割とそ のままかも)  常に愛を乞う存在。そしてそれに対する完全な答えを持たない自分の無 力さ。完全に答えることのできない自分の無力さ。 まとまらない感想。整理の出来ない想い。 これこそがこの作品にふさわしいのではないかと思った。 kaname(CXE04355)

『エージェント・ライアン』"Jack Ryan : Shadow Recruit"(2014)

(2014/06/07記) 『エージェント・ライアン』(2014)を観ました。 (2014/06/07 at 機内上映) トム・クランシーのジャック・ライアンシリーズが装いも新たに再起動ということで いかにして彼がエージェントになっていったかが語られる本作。 原題は"Jack Ryan: Shadow Recruit"だったかな? さあてこれだけ書けば中身が書けるかな。 まさか冒頭にあれを持ってくるとは。 ほかの作品ならともかく、まさしくあれを予見する描写がジャック・ライアンシリーズの 原作にはあって、リアルタイムで観た時にまっさきに思い浮かんだのがこのシリーズと いうくらいだから、どうするのかと思っていたけれどねえ。 ただし、時代をやや現代寄りに置き換えてはいるものの、まだ過去というのが気になるなあ。 あと、それはさておきヒロインがジャックの奥さんになるキャシーというところで安心 して観れたのは良いのだけれど、正直重い。(笑) いやな子だなと思っていたら、あっさりライアンが告白して終了か。 ちょっと納得いきかねるが、それでいいのか? ケネス・ブラナーが監督だったのね。 それでこの嗜好なのか。 割と無難にこなしているという感じだったかな。 まあ面白かったけれど、面白くなるのはこれからだからな。 先が楽しみです。 投稿者 kaname 時刻: 22:30

『エクスペンダブルズ』"THE EXPENDABLES"(2010)

http://productionnoteofkanames.blogspot.com/2011/02/expe-ndables2010.html (2011/02/26記) 『エクスペンダブルズ』を観てきました。 (2011/02/25 at テアトル石和) (以降ネタバレあり) 冒頭からしばらくは、何かこの80年から90年にかけての緩さとキャスティングに懐かしい感じになることしきり。 そんな中でも容赦ない銃撃戦のみが異彩を放っていると言う感じでした。 かの3人揃い踏みなところもそんな緩さとマッチしてた。 正直、あ、このまま終わるのかなと少しだけ思っていた。これもありかなと。 そしたら、舞台が揃ってクライマックスシーンに突入した途端。 なんとまあ生き生きしていること! それが、特徴を持った5人が細かいカット割り入り乱れて延々と続くこの至福の時間。 それまでのすべてがこの瞬間のためとばかりに思う存分やってくれました。 ある意味制約なしに。 まあつっこみたい部分はいろいろあれど、それも含めてがこの作品の魅力。 楽しませてもらいました。

『エクセスバゲッジ シュガーな気持ち』"Excess Baggage"(1997)

(98/10/18記 at FYOUGA 2番会議室)  『エクセスバゲッジ シュガーな気持ち』を観ました。(98/10/11 at 銀座松 竹セントラル3)(しかし、このサブタイトルは何とかならないものか。(^^;)  この映画は、主演のアリシアシルバーストンがプロデュースも兼ねていたんじ ゃなかったかな?  公式ホームページを割と早いうちに見つけていたので(アメリカでの公開が始 まる直前)、「アリシアとチャットができる」なんてイベント情報も入手できた りしていて、結構楽しみにしていました。(チャットの方は、結局、語学力の無 さから断念しました。(^^;)  しかし、日本での劇場公開があるとは思ってもみませんでした。(アレ、前の 発言と矛盾している。(笑)) (以降、ネタバレあり)  びっくりしたのは、クリストファー・ウォーケンが出てきたこと! 本当に良 く仕事をしているなぁ。(デニーロもそうだけれど、「アレ、こんなところに も!」度はウォーケンの方が上だな。(笑))  それはおいといて、こういうテンポの話は久々で、故にか、たぶん話の中のタ ーニングポイントになっていたであろうところ、ウォーケンが準主役の彼(名前 忘れた)の家に現れた?あたりで気絶してしまい、気がついたら、彼とアリシア が逃走していました。(^^;  しかしまぁ、登場の際には結構きつくて化粧も濃かったアリシアの顔が、最後 には普通の女の子の顔になっていたのは、良かった。こういう彼女のキャラクタ をもっといかせる映画はあってもいいのになぁ。 〜〜〜〜〜 98/10/17(土) 〜〜〜〜〜〜 かなめ (CXE04355) mailto: takashi.miyamoto@nifty.ne.jp     kaname@a2.mbn.or.jp URL http://plaza2.mbn.or.jp/~kaname/ http://member.nifty.ne.jp/kaname/ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『SFサムライフィクション』(1998)

(98/09/06記 at FJMOVIE 4番会議室) 『SFサムライフィクション』を観ました。(98/09/05 at 有楽町シネ・ラ・セ ット) この映画のタイトル、映画の中では『SF EPISODE1』って言うのと、『サムライ フィクション』と言うのがバラバラでたしか出てきたのだけれど、ということは、 『SF EPISODE2』とか3とかを作るのだろうか? (以降、内容に触れます。)  一部を除いてモノクロで撮られた映像は、さすがにどのシーンを見ても非常に バランスの良い端正な映像で、たとえばカメラが振られた時も、常に収まるべき ところに収まるべきものがある。これは観ていて非常に気持ちよかったです。 そして、音楽も、見事に合っていたなぁ。どちらも、中野裕之、布袋寅泰が見事 に期待に応えている上に、ビジュアルエフェクツがフューチャーパイレーツ。  そういう部分はとても気に入りました。 ただ、そうやって撮られたパートパートは良いのだけれど、主役クラスが全体を 通しての明確なキャラクタを持っていないように思えてしまったのと、布袋さん の太刀さばきが、今一つだったのが、残念でした。太刀さばきに関しては、『タ オの月』で安部寛の奇麗な太刀さばきを観てしまったので、特に。 しかし、風間杜夫と、それ以上に夏木マリの存在感はさすがだなぁ。緒川たまき も良かったけれど。(^^) 〜〜〜〜〜 98/09/06(日) 〜〜〜〜〜〜 かなめ (CXE04355) mailto: takashi.miyamoto@nifty.ne.jp     kaname@a2.mbn.or.jp URL http://plaza2.mbn.or.jp/~kaname/ http://member.nifty.ne.jp/kaname/ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『エネミーオブアメリカ』"Enemy Of The State"(1998)

(99/05/04記 at Niftyserve FMOVIE 2番会議室)  『エネミーオブアメリカ』を観ました。(99/04/17 at WMC市川妙展 スクリーン8、99/04/22 at WMC戸畑 スクリーン3、99/04/23 at AMCなかま16 スクリーン16、99/04/25 at ヴァージンシネマズ トリアス久山 スクリーン13)  まぁ、これだけの場所で観たのは映画館の比較がしたかったからなので、 その手の話は別のところでするとして、この映画が観たかったのは、最近 暴走著しいプロデューサー、ジェリーブラッカイマーが、『アルマゲドン』 の次に、今や古いなじみのトニースコット監督とどんな映画を作ったのか、 と言う興味のほうが上だったかもしれません。 (以降、ネタバレあり)  さて、最初に感じたのは、「この映画、『ジュラシックパーク』のおまけ で『ツイスター』が出来たのと同じ感じで、『アルマゲドン』の後の息抜き 映画なんじゃないか?」と言うこと。  何せ音楽が『アルマゲドン』と同じトレバーラヴィンで、あの映画も何度も 観たせいか、耳に曲調がこびりついていたので、最初に観た時は、少しきつ かったです。何度か観るうちに慣れましたけれど。  最初に観た際には、その印象がまず強かったのですが、2回め以降からは ひたすら「趣味に走っているキャスティングや楽屋落ち」が楽しめました。 まぁ主要脇役が、バリーペッパーを始めとして、「過去に個性的な脇役とし て他の映画に出演していた人間を、総ざらえしてくれた」事。  NSAの面々なんて、見ているだけで楽しめました。(笑) そして、その趣味の部分は、もっと大物にまで及んでいて、その中でも、 「それ『スケアクロウ』そのままじゃないかと言うことをジーンハックマ ンにやらせてたのが、なんとも。(笑) ジョンボイドとジーンハックマンと言う組み合わせも、お金のかからない ぎりぎりの線で遊んでるなぁキャスティングと言う印象を受けました。 (あの世代で他の人たちはギャラ高そうだからなぁ、ダスティンホフマン とか、)  さて、キャストやスタッフの遊びは置いといて、話の中身ですが、アク ションの見せ方にやや自己主張が強過ぎる(というか絵の見せ方がくどい) きらいがあって、今一つジェリーブラッカイマーの作品は、好きじゃない ものが多いのですが、今回はそれほどでもなく、逆に、列車に挟まれるく だりなどは結構好きだったりします。不要なスローモーションの多用がな かったのも、印象が良かったかな。  あと、例によってかなり狙っている部分(父親の話の際に母娘が近くで 食事している部分とか)があったのは、まぁ良しとしましょう。(笑) kaname(CXE04355)

『エリンブロコヴィッチ』"Erin Brockovich"(2000)

(2000/06/28記 at Niftyserve FMOVIE 2番会議室)  『エリンブロコヴィッチ』を観ました。(2000/06/28 at ワーナー マイカルシネマズ板橋 スクリーン10)  紆余曲折を経て、『ベストフレンズウェディング』以来、本来の 持ち味で復活を果たしたジュリアロバーツ。  そのジュリアロバーツにしては(という言い方は失礼ですが)、 やや社会派よりで「大丈夫?」と言う気持ちはなかったと言えば嘘 になりますが、史上最高の和解金を勝ち取った実話をベースにした 話というのも気になりますし。 (というわけで、以降内容にふれます。)  あの空の色、というかあの空気。 久々に見たような気がします。私自身の見たことがあるアメリカと いう国の空の色(というか空気)。何か懐かしいなぁ。  何かそういう部分から入ることができたこの話は、とても自然で、 ゆったりとした流れで進む話でした。  過敏や過剰に走らない。出てくるのは普通の人達。扱っている内 容は決して穏便ではない内容なのに、そんな空気に見えてしまった のは、その、最初の印象のせいだったのでしょうか?  久々に見るアルバートフィニーもいい味を出していたし、ジュリ アロバーツも等身大の主人公と言うキャラクタを、ホント自然に演 じていました。 kaname(CXE04355)

『エンドオブバイオレンス』"The End of Violence"(1997)

(98/03/15記 at FYOUGA 2番会議室) 『エンドオブバイオレンス』を観ました。(98/03/14 at 恵比寿ガーデンシネマ)  『リスボン物語』も『愛のめぐりあい』も観ていない私にとっては、『時の 翼にのって』以来本当に久々のヴェンダースの作品。しかも、あの『パリ、テ キサス』以来こちらは本当になんてものじゃないくらい久々のライクーダの音 楽が付くとあっては、もう期待しないわけにはいかないじゃないですか、と 言った感じで観てきました。 (以降、ネタバレあり)  久々に観たヴェンダースの作品な故か、最初は少々違和感を感じていました。 しかし、それも相変わらずのセリフの妙の応酬によってなくなってきた。そし て、そうして観てみると、『夢の涯てまでも』や『ベルリン天使の詩』と同じ 視点や考え方が出てきて、「ああ、ヴェンダースの作品だ。」と感じることが できました。サミュエルフラーには、ジャンヌモローへと同じ愛情を示し、ハ イテクノロジーと人間性に対する関心の示し方などなど。  しかし、今までは自己主張していた音楽が、やや、なりを潜め(ライクーダ ばりばりの『パリ、テキサス』や、やはり音楽にめちゃめちゃ思い入れしてい た『夢の涯てまでも』なんかを期待してしまっていたのもあるけれど)、ビ ジュアル的にもちょっと毛色が変ってしまい、ちょっと拍子抜けはしてしまい ました。 が、もちろん、それを補ってあまりあるほどのセリフ使いの面白さはあったの でじゅうぶんに楽しむことはできました。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 かなめ(CXE04355) http://member.nifty.ne.jp/kaname/ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜