異動したときはまだ設計の段階であった。と言っても細かい処理の仕様などを作る段階だったので設計の作業としてはかなり片づいていることになる・・・・はずだった。
そこまではよかった(よくないが)。問題はそこからである。
注:逆に言えば設計の課程で必要になったデータを追加していくという作業が行われていた。但し、順序としては変である多少順序がずれても仕方ない部分はあった。開発の途中で 「やっぱりこうしたい」 「こういう処理が欲しい」 と言うのがポンポン出てきたのだから。 注:本来こうした要求条件の洗い出しは設計の最初の方で行っておくべきである。だが、客先の経営陣からの要求や法改正への対応などでこんな感じになってしまった。 しかし、ここでこの開発の中心となるKの登場となる。
相手の知識・技術レベルを完全に無視しゴーイング・マイ・ウェイな判断に基づき話を進めるのだから、新人から先輩社員にまでまんべんなく疎まれていた(こういう人も珍しい)。 「こんなのもわからないのか!」 とさわったこともない機械の 操作について怒られたくらいだ 理不尽という言葉はこういうときに使うんだろうな、と思ったものである。 それはさておき、そのマスタのレイアウト(どういうデータを持たせるか)はまだ半分程度しかできていない。
「この項目、必要だと思うか?」
「わかれよ」
「レコード長、すぐに計算して」
「はやくして」
「これ、清書して印刷して。すぐにね」
「ここ、漢字が間違ってるよ。すぐに直して印刷して」
「気になるから直せ、俺、こういうの気になっちゃってしょうがないんだよ」
さらに、翌日(と言うかその日)のうちに
そして究極が
|