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2005年8月18日
南海地震対策だけ?
今日は、「環境・災害対策特別委員会」が行われた。昨年度までは、「環境対策特別委員会」であったが、昨年の県内の災害による大被害を経験して、今年度は「災害」についても検討できるよう、特別委員会の名称が変えられたのである。
今日の議題は、「南海地震対策」についてである。南海地震は、過去に8回記録されており、およそ100〜150年間隔で繰り返し発生している。いわゆるプレート型地震といわれて、日本列島の南方で、フィリピン海プレートとユーラシアプレートという2つのプレートが押しあって、そのひずみが限界に達した時に起こる地震である。この南海地震では、「マグニチュード8.4が想定され、地震動は県内全県で震度5弱以上、県内の6%の地域で震度6弱となる」と県は発表している。
国の中央防災会議では、50年以内に80〜90%、30年以内に50〜60%、10年以内には10〜20%程度を発生確率としている。
この地震によって想定される死者数は、2,987人、原因別死者数は、建物倒壊によるものが2,919人とされている。
しかし
一昨日から資料を読み進んでいくうち、「あれ?」と思った。愛媛県では、もう一つ、プレート型とは違う「直下型地震」を想定しておかなければならないんじゃないの?それは、中央構造線系活断層で、伊予灘を通り伊方沖6Kmを通って、佐田岬に沿って走り別府湾へと続く大活断層による地震である。
高知大学の岡村先生によって発見された1万年前から2,000年ごとに繰り返し起こっている地震であり、現在その2,000年目に突入しているというものである。
当初認定されなかったこの活断層は、伊方裁判などを経て、今や国も県も承認済みの活断層である。
この地震が起きれば、マグニチュード8以上とされ、地震動も7〜8を想定しなければならないはずである。
行政である限り、この重大な地震の方をこそ想定しなければならないはずである。
マグニチュードが1違えば、揺れの大きさは33倍も違うのである。プレート型での震度6を想定して対策を立てても、直下型地震では震度7以上の地震が起こり得るのである。
おそろしい
神戸淡路大震災は、M7.3であり、最大震度は7であった。しかし、神戸市は「6以下」までしか想定していなかったのである。そして、神戸市が想定作業を進める中、「直下型地震で震度7を想定するべき」との資料も提出されていたということを、私たちは知っている。
けれども神戸市は、「7」を想定しようとすると、大変な経済的負担があるとして、想定を小さく見積もったのである。そのことが死者6,433人、重傷者10,683人という犠牲者を出した。全壊家屋は104,906棟である。
愛媛県も、とても震度7級以上の地震を想定することはできないと考えていることは予想できる。被害は天文学的数字となり、対策など不可能となると考えているのではないだろうか。
しかし、現実を直視しなければ、災害対策など立てられないはず。「最悪」を考えるのが、行政の責務なのではないだろうか。
しかも、県も直近にある伊方原発の地震対策についても頭を痛めていることだろう。この問題にさわりたくないのかもしれない。
けれども、地方自治体の役目は、県民の生命と財産を守ることである。原発の地震対策とも、正面から向き合わなければならないはずだ。
委員会の冒頭で、私は、「なぜ伊方沖6kmの直下型地震の想定をしないのか。南海地震の想定しかしないのなら、対策は甘すぎるのではないか」と質問したが、理事者側は、「今日は南海地震対策が議題ですから」と答えたのみだ。
ほんとうにおそろしい。
幼稚園の地震対策
私は仕方なく、南海地震を想定する範囲での質問をせざるを得なかった。最後まで割り切れなかったのだが。
それにしても、公立私立を問わず、幼稚園の地震対策が、余りにも行なわれていない。
マグニチュード6を想定しての耐震診断でさえ、公立幼稚園46%、私立では47%である。
特に、1981年以前に建てられた設計基準がゆるい建物のうち、耐震診断を済ませた割合は、公立幼稚園23%、私立幼稚園22%である。
幼稚園は、その建物の構造の特徴として、壁のない開口部が広いものが多い。このような建物は、地震に弱いのである。
壁と柱が、地震対策を考える時のチェックポイントである。
理事者側に幼稚園の耐震について聞くと、公立は今年度中に診断を終わらせたいと答弁した。
しまし、前もって調べておいた私立幼稚園には、診断についての補助も全くなく、少子化で経営の苦しい私立幼稚園では、なかなか診断さえ進まないのではないだろうか。
私立幼稚園にも公的な支援が求められる。私立に通う子どもたちも、同じ愛媛県の子どもなのだから、また、少子化対策にもなるはずである。
今後地震対策先進県の例なども調べて、県に求めていかなければと思う。