EMIとインターフェアー対策2

 さて、同軸ケーブルに巻き込むフェライトコア(ドーナッツ状コア)について
CQ誌等で紹介されている事例はドーナッツ状の#43材が一般的だがこれは大いに的を得ている。200MHzぐらいにインピーダンスのピークがあり4〜5ターンさせると丁度短波帯の周波数にインピーダンスのピークが移動し、かつインピーダンスが増大する。
この#43フェライトはフェアライト社の製品で昔はAKZOが輸入販売をしていた。
現在は色々な代理店がある様で代理店により値段が違う。
 ここ数年ハムフェアーでフェアライト社のコアを販売する業者、個人ブースを見かけるが値段調査をすると400〜500円の開きがあり、安く販売しているOMはきっと良心的な代理店を開拓したのだろうと想像する。
次にパッチンコアについて
 さまざまなメーカから販売されている。老舗のTDK、TOKINをはじめMURATA、北川工業、森宮電気、などなど沢山ある。性能はどれも同じようなもので、いずれのメーカ品でもOKだろう。北川工業と森宮電気のフェライトコアは同じである。ケースの色は違うが、形状、カタログ値まったく同じである。北川工業のほうが先発メーカなので、OEMか?もしくは輸入元が同じか? ???である。値段は森宮電気のほうが全然安!
 舶来品ではやっぱりフェアライト社のコアがFBです。ケースにフェアライト社のマークが入っているものを探してください。ごくたまにケースは同じであるがマークが入っていない製品を見かけます。パッチもんとは思わないけどやっぱりブランドってのは大事だよね。
電源フィルターについて
 これもTDK、TOKINの老舗メーカをはじめとして各社から発売されている。回路図を眺めるとコモン、ノーマルともに対応している。
保証範囲は先にも書いた様に500kHz〜30MHzであるが、製品により減衰量のピークが異なるってとこです。
たとえば中波帯にピークを持た製品、10MHz付近にピークを持たせた製品いろいろある。まあ、普通使う分には気にしなくていいんだけど、特定の周波数でQRVするとインターフェアーがでるケースではその辺をよく吟味したほうがいいと思う。
 電源フィルターに入力、出力の表示があるがこれは目安であり、入力、出力を逆に配線して効果がでたケースもある。大体1,2ピンが入力3,4が出力になっている。この違いは恐らく入力側がハイインピーダンス、出力側がローインピーダンスになっているとおもう。
 小生、お薦めの電源フィルターはTDKのZAR2230である。20dB以上の減衰保証の周波数帯が200kHz〜300MHzと広範囲で減衰のピークが10MHz付近で80dBもある。小生は雷さまよけで入力側にYコンの形でバリスターを取り付けている。バリスターを挿入すると性能が悪くなると思うが、雷よけのほうが大事だから....
ターン数によるインピーダンス変化の一例
フェアライト社のパッチンコア
コア材質のデータ一例
TDK ZAR2230と減衰特性
減衰特性は2210だが22の次の10は電流容量を表している